研究開発に見た遠回りの結論にあきれる -水素エンジンと点火装置-


2023年9月15日金曜日

アクセルとブレーキペダルの踏み間違いによる交通事故は、こうすればを防ぐことが出来るんじゃないかな・・・

 ブレーキとアクセルの踏み間違い事故は、高齢者に多いと言う報道をしているが、果たしてそうなのだろうか、といつも疑問に思っている。

例えば若年者の場合では、同様な事故を起こしても、その当事者の若者は「年寄りと同様扱い」を嫌って、「考え事をしていた、よそ見していた」と言う言い訳をするのではないかな~、と思ってしまう。踏み間違いしない私にとっては・・・

踏み間違いしない、とはどういうことなのか。特別な装置をつけるのか、と言うとそんなことはない。機械的には何もせず、変更するのは運転者の方。

では何をどうするのか・・・

踏み間違いしない運転方法は、左足でのブレーキ操作に尽きると思う。

数十年前は、アクセルがしっかりと戻っていない状態でブレーキを踏んでも、確実に制動がかからないから、それをやらないほうがいい、と言う意見もあったが・・・

現在販売しているクルマでは、アクセルとブレーキペダルを同時に踏んだ場合でも、アクセルが戻る制御が加わっているので、ブレーキの効きが低下することはないのである。

この制御は、国土交通省からのアドバイスで組み込まれたもの。当時のお役人の判断は素晴らしかったと称賛したい。

当時、国土交通省は「2ペダルのクルマでは、左足でのブレーキ操作をする方も居るのだから、ブレーキ優先制御を採用すべきだ」と自動車メーカーに提言した結果、ブレーキオーバーライドは組み込まれた。

これを最大に利用すれば、ブレーキとアクセルの踏み間違いはない。

また、人間は賢く学習する霊長類なので、例えば、私のようにマイカーはMT、試乗会での車はAT(つまり2ペダル)であっても、それぞれ、乗り込んでエンジンを始動した瞬間から、操作を間違えることはしていない。

左足ブレーキが使えるようになったきっかけは、あるとき、「左足を遊ばせておくにはもったいないな~」・・・

「左足か~」と考えていたとき、「そういえば、昔は左足使ってたな~」とひらめいた。それは大型のバイク。

そう考えたときに、試しに左足でのブレーキ操作をやってみると、最初の数回は思ったように減速できなかったが、直ぐにスムーズなブレーキ操作をマスターした。

要するに、慣れと学習だろう。

左足ブレーキはイギリス製のバイクや、それを模倣した日本製バイクも左足ブレーキ。そういえば、スペイン製のトライアルバイクも左足(右足ブレーキのメーカー車種もあった)ブレーキで、その後アメリカへの輸出(MVSSという法規に合格していないとアメリカでの輸入販売を許可しな)で右足ブレーキが標準となった時、イギリスでのブルタコ325のトライアル車は左足ブレーキ用のキットが、有名ショップにより製造販売されていた。

 

イギリスでは、何故左足ブレーキだったのか、数十年後に、納得できる解説をもらった。

それは、イギリスの道路は制限速度が速く、グリーンベルトがある街中での道路(デバイデッドハイウエイと表現していた)では、制限時速が60マイルだったと思う。一般道と高速道路70マイル(無料)の違いはなく、速度と言うものに対する考え方が、日本とは大きく違っていた。

で、話を戻して「何故バイクは左足でのブレーキ」操作だったのかと言う話だが、エンジン始動は右側にあるキックペダル、そして、ギヤを入れるチェンジペダルは左、となると、エンジン始動で左に傾け(たいていはサイドスタンドを出している)、エンジン始動後はギヤをニュートラルからローギヤとするため、バイクを一旦右に傾けることとなれば、ライダーの身体は、クルマが高速で走る道路側に出てしまう。

これは危険、と言うことで、エンジン始動状態から(サイドスタンドは出している)左に傾けたまま、チェンジペダルを操作できるように、右チェンジ・左ブレーキを規則にしていたと言う。

イタリア製のバイク(例えばドカティ)も当初は左足ブレーキだったが、アメリカへ輸出されるようになると、右足ブレーキに変わった。

それは、アメリカにおけるレギュレーションが、「ブレーキは右足で、スポーツバイクのギヤチェンジパターンは、ニュートラルからチェンジペダルを踏み込んでローギヤになる、と言うパターンまで規則に取り込まれた結果であるようだ。

その左足ブレーキを経験していたため、短時間でクルマの2ペダル車でも、普通に左足ブレーキが使えるようになった。

この左足ブレーキの利点は、前方のこれから起きるであろう事態を予想したとき、ひとりでにブレーキペダルに足が乗っており、危険を感じてからパニック状態でブレーキペダルを踏む場合と違って、「お、来たか」的な感覚で、急ブレーキとならず、急減速程度でことが済む。

助手席に座る方は、運転の出来る方だと「ビックリしましたね。大丈夫でしたか?」と言ってくるが、私はパニックでブレーキペダルを踏んでいないので「特になんでもないです」、と返答する。

但し、左足でブレーキペダルが踏めない車種もアル。それは、ハイエースなどのワンボックスで、ステアリングシャフトが邪魔しているからだ。そのため、ショップでは左足でのブレーキ操作をする方に対して、ステアリングシャフトの左側にブレーキペダルが来るようなキットを10万円以下で販売している。

やはり、左足でのブレーキ操作は安全(疲労も)を考えた場合、必要であると考える。

そして、このようなクルマでの事故が多いかもしれない。

同じワンボックスでも、軽自動車となると、左足でのブレーキ操作は問題ないのだが・・

2023年9月7日木曜日

やらなきゃ良かった、初回点検

 

数十年前の話だが、当時流行始めたトライアル車を新車で購入。そのバイクで、イーハトーブトライアルに出場スルと言う計画を立てた同僚がいた。ま、それはいいとしても、集合・スタート・ゴール地点の岩手県・七時雨山荘までの交通費やエントリー費は勿論編集費を使っての話だから、かなり「セコイ」。

その同僚はイーハトーブトライアルに出場したことがないので、初回から何回も出場している私にも同行して欲しいという連絡が来た。そして、出かける前に、購入したトライアルバイクの初回点検に出すと言うので「やめておけ」と忠告したが、無料だし信頼できる工場だから・・・と言うことで、持ち込んだようだが、これが失敗。

前日に七時雨山荘前でエンジンを始動しようとしたら、一瞬かかったが、それで終わり。

プラグに火は飛ぶか?と言うことで、やってみたが、なしの礫。クランクケース左側のカバーを外してみると、磁石にボルトが一本張り付いている。

そのボルトによって、点火に関わるコイルが寸断され、プラグに火が飛ばなくなったようだ。

さてどうするか???

主催の関係者(盛岡のホンダディーラー)がその場にいたので、事の成り行きを説明し、お店に部品はないだろうか、と聞いてみると「新車はあるが部品はね~」と言う話。

それは当然だろう。こんなもの故障するはずもないのだから、部品での在庫などあるはずはない。そこで、夜だがホンダ広報が、まだ本社に居るかも知れないと考え、当時の広報部長(かなり親しい)に電話を入れ、事の成り行きを説明し、新車から取り外し、使った部品を盛岡ホンダに送ってくれないか、と言うお願いをしたら、即決で「了解」と言う返事をもらった。

盛岡ホンダの方にそのことを伝えると、その日の夜、七時雨山荘に来る方が、部品を新車から取り外して持ってきてくれることになり、夜遅いが組みつけて一件落着。何とかイベントに参加できた。

だから言ったんだ、無用なことはするな、と。

このトラブルの原因は、左カバーを外したボルトを完全に管理せず、組み立てるとき、ボルトが1本見当たらなかったと思うが、その工場にはボルトの類はいくらでもあるから、そこから持ち出したのだろう。

この状態になったことは、当時の工場長に伝えたのは言うまでも無い。

なお、イーハトーブトライアルは、問題なく完走した。

 

2023年8月23日水曜日

クルマ、バイクの整備点検で、ネジの仮締めはするな

 

相変わらず、ネジの締め付け不良によるトラブル、もしくはトラブル寸前の事故は多いようだ。

このようなことが起きないようにするには、常に本締めを心がけるのがベストだが・・・

どうしても仮締めをしなければならないときには、一見しただけで、そのネジが正しく締められていないことを思い出すような状態を作るのがいい。

どうやるかというと、例えば、クルマのタイヤ交換では、複数あるナットを全部取り付けず、一箇所だけ外しておく。

このようにしておくと、全ての作業が終わって、周りを見たとき、ナットの付いていない場所を見た瞬間に、本締めしていないことを思い出す。

ナットを近くに放り出しておくことも、本締めしていないことを思い出すヒントになる。

これを実行すれば、走行中にクルマのホイールが外れ、大きな事故になることから回避できる。

私自身は、常にこのようなことは実行しており、息子にもしっかりと指導している。

また、息子と二人で作業したときには、「ここ締めたな」という問いかけをして、確実性を担保している。このようなことを息子に説いても、お互いを理解しているので、ストレスはない。

 

話は変わって、クルマいじりの編集部にいたとき、読者のメンテナンスを監視する、という企画をしたのだが、そのとき、ガレージに来た読者に対して「ホイールを外す作業だから、ホイールナットの締め付けは、締め忘れが出にいよう、注意しながらやるように」という話をしてから、リジットラックを4個使って、安定させた状態での作業を開始。

作業が終わって、その読者は「ありがとうございました」といって、クルマに乗り込み、帰ろうとするので「まだ終わってないんだがな~」と私が言っても、何が終わっていないのか見当が付かないようだったので、「一度クルマから降りて、クルマの周りを一周して、自分がないをやったのかを考えてごらん」と言ったら、その読者は「あ~ホイールナットしっかりと締めていなかった」と思い出した。

このようにすれば、ホイールが外れて、事故を起こす、なんていうこともなくなるのだが・・・

2023年8月18日金曜日

愛犬に噛まれ、手が傷だらけ、という話を聞くことがあるが、噛まれたときに、何故お仕置きをしないのだろうか

 

親犬になれば、物を噛んだりする事はなくなるが、噛むのはなぜか、ということも考えておく必要がある。

噛む理由は、成長する歯がかゆいからだということらしい。でも、噛むことをさせていると、だんだんと力が強くなり、示しが付かなくなる。

最初に噛むのは、子供の運動靴やサンダル。いつも遊んでくれる飼い主の、しっかりと匂いが付いているので、愛犬も楽しいのだろうが、それは放置してはいけない。我が家では(数十年前の話)噛むことを止めないと、愛犬の頭を平手でパシンと叩く。

それでも止めないときには、叩く力を強くするが、たいてい2回か3回で、噛み付いていたものを離す。

これを何日か繰り返すと、噛み付きはなくなる。

大きな声でしかっても効果はない。逆に、遊び相手になっていると捕らえて、行動がエスカレートする。

インドネシアで思い出すのは、ものすごくいい香りの強烈なコーヒー豆

 

まだ中学生の頃、当時父はインドネシアの林業開発に関する仕事をしており、帰国の時には美味しいコーヒー豆を持ってくることがあった。

勿論焙煎済みで、それを挽いて飲みたかったのだが、当時はコーヒーを引くミルは近くで手に入る状態ではなかったので、結局、そのまめのコーヒーを飲むことは出来なかった。

どの位のコーヒー豆だったかというと、とてもいい匂いがしていたので、一粒もらって学校に行くのだが、教室で、授業中でもそのコーヒーの匂いをかぎたくなり、ポケットから出したとたんに、その香りは教室中に広がるようで、「誰だ~コーヒーを飲んでいるやつは」という先生の罵声が飛び出すほど、強烈で薫り高いコーヒーだった。

『飲みたかったな~』

2023年8月10日木曜日

愛犬の肥満と食べさせる食事について思うこと・・・

 

最近考えることがある、それは肥満の愛犬を見ることが多いが、何故なのか???

 

ご飯の食べさせすぎではないかと思うが、如何かな。

数十年前、私が実家で買っていた愛犬は、生後1年以内は朝と夕方の2食を与えていたが、それも少しずつ減らして、大人に成長するとタップリ与える夕食の一回だけ。

しっかりと走り回っているので、特別味にはこだわらないようで、残さず食べきる。

当然カロリーは多くはないので、肥満にならない。

でも十分にタフであり、連れて歩くと、かなり動き回る。

勿論、食べ物で釣らなくても、飼い主の言うことは常に従ってくれた。あの頃が懐かしい・・・

2023年7月29日土曜日

バッテリーのターミナルに出来る緑青は・・・

バッテリーのターミナルが、緑青(ろくしょう)で青くなっていたら、ワイヤーブラシできれいにする、という投稿があったが、そんなことをしなくても、もっと簡単に清掃する手段がある。

それは、そのターミナルとクランプ(つまり緑青を吹いている部分)に熱湯をかければいいだけのこと。これで見事に清掃できるのだ。熱湯による被害はない。100度程度では何もおきないので、心配せずに熱湯をかけよう。

ついでに言っておくと、バッテリーが劣化してきて、セルが回りそうで回らないときも(寒い時期も)熱湯をかけてバッテリーを暖めれば、エンジンを始動させることもできる。 

2023年7月9日日曜日

世界のトヨタは分解と組み立てでも、ヒューマンエラーが起きにくいクルマ造りをしてきたはずだが、最近は、利益志向が強くなり、他の自動車メーカーと変わらないような・・・

 

長いことクルマいじりの編集部に在籍していたことにより、日本における自動車メーカーが、最終的にどのような内容で造り上げていたのか(例えばオイルフィルターの交換手順など)、知ってしまうことが多くあった。そのオイルフィルターで言えば三菱ランサーエボリューションでは、フィルターが右フェンダーの中にあり、ステアリングを右に一杯切れば、目の前にフィルターが現れるという具合だった。

そんな中で、特にトヨタは部品のサプライヤーを含め、ある部分をいじったときに、そこにミスを押し込まないような作り方が随所に見られていた。例えば、サスペンションの部品交換で、その部品の交換が、まず発生しないと考えられるのに、関係する部分の脱着が容易に出来るような設計をしていた。

また、編集部には時々読者から質問の電話が掛かってくる。その中には「クルマいじりをしようと思うが、どのようなクルマがいいですか?」という内容。

そこでの答えは決まっていて、「トヨタのファミリーカーがお勧め」という返事をする。その根拠は、とにかくいじりやすいからだ。

勿論、それは、構造を簡単にすることで整備の時間短縮になるだけではなく、整備士のフューマンエラーが発生しにくい構造設計していると取れる、これにより整備初心者でもいじりやすい。このあたりの考え方は、他のメーカーでは、聞いたことがない。当時は如何にコストを抑えるかの方向が優先していたのだろう。

但し、このような話も聞いたことがある。軽自動車の場合、販売店の大半が他のメーカーも扱う修理工場なので、それぞれの機械的な違いや、整備のしやすさがハッキリと、判断されることが多く、「どこそこの部分は、あのメーカーのほうがいじりやすく、故障も少ない」。何とかしてくれという、厳しい意見が出るそうだ。それはその場で言い訳をせず・・・?

で、最近はどうなのだろうか。

三菱で素晴らしかったオイルフィルターの交換だが、当時トヨタでは、カートリッジ式の交換ではなく、フィルターエレメントそのものを交換するという方式を取っていた。そして問題は、そのフィルター取り付け位置が、FWD横置きエンジンのシリンダーブロック後ろ側、つまりエンジンルームを上から覗いても、簡単にフィルターを見つけることさえ出来ない位置にあって、リフトで揚げるか、ピットを使うか、ガレージジャッキで大きく揚げ、リジッドラックを使って安定させてからの作業が要求された。

ペーパーエレメントだけの交換は、欧州車に多くあるが、そこには環境問題を解決するという強い考えがあり、カートリッジ式での取り付け位置ではなく、もっと進んだ考え方が見えた。

欧州車のように、シリンダーヘッドの横にフィルターケースがが取りつけれれていれば、目の前にあるという構造なのだから、リフトで・・・という手順は必要ないわけで、このような形だったら、日本でも整備の現場からクレームが来る様なことはなかったかもしれない。

しかし、ペーパーエレメントだけの交換作業は時間が掛かるだけではなく、そのことによってお客様にも迷惑が掛かるということなのだろう、いつのまにか、これまでのカートリッジ式に変更されていた。

当時、そのペーパーエレメントを製造するメーカーに展示会で話を聞くと「トヨタ側の要求が高くて・・・」という話で、長続きしないでしょう、という悲観的な返事が返ってきていた。

2023年6月29日木曜日

天皇陛下がインドネシアを尋ねたとき、第2次世界大戦後、インドネシアに残り独立戦争で活躍した、日本人兵士の墓を慰霊した、という報道で・・・

 

時々思い出すのだが、インドネシアの独立戦争で、当時生き残った日本兵が、その独立戦争に加わり、インドネシアの独立を助けた実話。

その当事者に直接お会いしたことがある。大学3年生だったと思う。

その方は、日本人の奥様と共に、胃潰瘍の手術を受けるため一時日本へ戻っていた。病院へのお見舞いでお会いしたのだが、何故そのような方と繋がりがあるのかというと、それは当時父親がインドネシアの林業開発に関する仕事をしていた関係で、現地で知り合いとなっていたのだ。その方は『橋本さんという』。

橋本さんは、戦争のとき捕虜となり投獄されたのだが、見張りの憲兵を倒して脱出。インドネシアがオランダの植民地だったため、インドネシア軍に加わり、独立戦争を共に戦ったという。

その橋本さんとはそれ以来会うことはなかったのだが、橋本さんが韓国でヒーロー扱いを受けている、という話を1973年の本誌(モ-ターサイクリスト)主催、韓国でのラリーで、ルートの確認走行をしているとき、案内をしてくれた韓国の方(日本語はペラペラ)からビックリする話を聞かされた。

どんな話から橋本さんへ繋がったのかは覚えていない。たぶん今走っている高速道路は一部、10キロほど、有事の時には飛行機の滑走路として使うという、戦争の話からだったように思う。

スハルデマン橋本(勇者橋本と訳すらしい)は、戦争直後から韓国ではヒーローだから、日本国内では知らない人はいないだろう、ということだったが、残念にも、知る人ぞ知るで、その活躍は完全に無視されていた。

でも、橋本さんとは面識があり、父親の関係でお会いしたことがあり、憲兵だった橋本さんは、銃殺される前に、見張りの兵士を刺し殺し、脱出したという。

この話を、同行の韓国の方に話すと、それはすごい・・・かなりビックリされたようだった。

これを、天皇陛下がインドネシアの独立戦争で戦った日本兵の墓を慰霊したということで思い出した。

2023年5月18日木曜日

数十年前のことだが、トヨタのグループCレーシングカーTS010は、エンジン回転リミッターの正しい設計をしなかったため、報道関係者を集めた富士スピードウエイでの試走会では点火装置を不良にして、まともに走らせられないというアクシデントを起こした

 それまでトヨタが使っていたエンジンは、ツインターボ仕様。その型式がレギュレーションの変更で使えなくなり、新設計したNAエンジンを搭載。

ターボ仕様の時には、鈴鹿の耐久レースで、ガソリン給油のたびにラップタイムが低下し、スタートからトップを独走していたにもかかわらず、入賞を逃してしまった。

何が悪かったのか、この結果だけでは判断できなかったが、後日、大手のチューナーから電話があり「燃料給油でピットインするとき、エンジンはどうなっていた」という質問を受けた。「何故ですか?」という問いに対して「給油中のアイドリングは出来ないことになっているので、それに変わる何かをやらなければ、ターボの軸が焼きついて、過給圧が上がらなくなるからね」という答。

確かにその通りで、ターボを常に回さなくても、ターボへ潤滑オイルを強制的に送り、冷却と潤滑を行うなどすれば、ターボの軸が焼きつくことはない。それをトヨタはやらなかったので、成績は・・・

他に何も装備はなかったか、ということの答えは、「何もありませんでした」ということで「それジャーあんな成績になって当然だ。という結論で電話を切った。

その後、エンジンに対する規則が変更され、ターボではなく自然吸気エンジンの使用が決まったので、トヨタは新しくV10、3.5リッターエンジンを開発。最初のシェイクダウンは鈴鹿サーキットで、富士スピードウエイほど最高速が高くならなかったため、エンジン回転リミッターが作動するまでにならなかったのだろうが、富士スピードウエイでは、グランドスタンドのゴールラインを過ぎたあたりから、エンジン回転リミッターが作動。

その状態を目の当たりにしたとき、そばにいたトヨタの関係者に「次の周回でたぶんガレージに入るでしょう」と話したら、怪訝な顔をしていたがその通りになった。

何故、その予測をしたかというと、当時のエンジンにある対策をしない状態で、点火の間引きでエンジン回転リミッターを使うと、その点火に関する刺激がイグナイターに回り込み、点火装置全体を不良にする、という状況を知っていたからだ。

何故そのようなことが起きるか。それは、バイクのエンジンも当時は単純に点火を間引く方式でのリミッターを使うメーカーがいて、試乗会当日にエンジン不調が表面に出ていた。

その状況を別のバイクメーカー関係者に話をすると「うちでも同様なことをやり、点火装置が壊れることを確認していたので、回転リミッターとして使う場合には、点火を間引くのではなく、点火を遅らせたり、2ストロークの場合には、排気バルブを閉じる方向へ変化させて制御している、という話を聞いていたからだ。

点火の間引きで回転リミッターとすると、リミッターが作動した瞬間から、イグナイターに点火信号がキックバックしてしまうため、点火装置全体がトラブルを引き起こす。

このような結果となることを知らなかったトヨタは、試走会で、みっともない状況を作り出してしまったのだ。

最初のトラブル状況を理解していなかったため、ガレージに入ってから装置を交換して、再度テスト走行したが、結果は同じで、数周後にはガレージに。

勿論、実際のレースでは、トラブルの原因は解決されていたため、それなりの結果は出ている

2023年3月17日金曜日

フロントウインドウ上側に有った、緑色のトップシェードと呼ばれるものは、アクセサリーだったのか・・・

 

このトップシェードを最初に採用したのは、たぶんアメリカ車。1960年代からのことで、その目的はカッコーがいいから、というものではなく、アメリカ大陸を東海岸から西海岸まで走ってみれば分かる。

大陸を横断する道は、当然西から東へと繋がるわけで、そうなると西向きで走行した場合、午後になると太陽がまともにドライバーを直撃する。

これ、かなりまぶしい。サンバイザーなどを使えば一時的には回避できるが、数時間その状態を保つのは肉体的につらい。

そのため、ちょうどドライバーの目に当たる部分をサングラスのような仕様にすれば・・・ということでその部分に色を付けた。こうすれば目的を達成できる。

これは、実際にアメリカ大陸を西から東へ、東から西への横断ドライブを行った者の経験談である。

2023年2月14日火曜日

雪道で使用するタイヤチェーンは、道路に降り積もる雪の状態によって、その種類を変えないと駆動力を高めることは出来ない

 

先日の雪、坂道で止まってしまうクルマに、金属タイヤチェーンを取り付けて、「さてこれで一安心、坂を登って目的地まで・・」と思っただろうが、そうは問屋がおろさない。

路上には舗装が見えるぐらいにしか雪が積もっていない。ということは、タイヤに取り付けた金属チェーンが舗装路に食い込んで・・・とはならないので、駆動力が発揮されるはずはない。

金属のタイヤチェーンが威力を発揮できるのは、圧雪路面で、踏み固められた状態の雪。この状態なら、タイヤチェーンは雪に食い込み駆動力が路面に伝わる。

固いもの同士では、力が相手に伝わることはない。そこで登場するのが、最近話題となっている『タイヤソックス』なる製品。

理想的な製品と考えれれるのは、スイスで開発された(日本のタイヤメーカーがライセンス生産していたことも・・・)イエティスノーネットであると経験上判断できそうだ。

2023年2月9日木曜日

少し前の出来事だが・・・拳銃を持たない相手に発砲して殺害したことは、果たして正しい行為だったのか

 

警察官二人が逃走するクルマ窃盗犯に対して、4発(結果的には5発で、その5発目は、拳銃をホルスターにしまうとき)の拳銃を発砲して殺害したことは、その犯人の行為を止めるために必要だったのだろうか。

かなりの速度で(100キロ以上、120キロは出ていたと言う目撃者も)パトカーの追跡を逃げていたと言うが、パトカーが追い上げるから、犯人は速度を上げたのだろうから、こういう場合は、パトカーが追跡を止めて、応援のパトカーを呼び、走行の前方でバリケードを張ればいいのでは。

日本は、アメリカのように道路幅が広くないわけで、そこでカーチェイスをやれば、それに巻き込まれる無関係の人が出ることは予想できる。であるから、狭い道路で必要以上の速度を出してのパトカー追跡はやるべきではない。

日本の警察では、アメリカのようにポリスアカデミーがないから、緊張を伴っての拳銃発砲に慣れていない。的だけを狙って拳銃に慣れるという行為は、規則的に行っている、と言う話を聞いたことがある。しかし、緊張が強かったのでホルスターにしまうとき、撃鉄を戻さず、指が引き金を引いてしまったのである。

でも人間の性として、絶対的に問題があるそのものを撃ち殺す行為に発展する場合がある。

このとき、そのまま犯人のクルマを自由にしたのでは、更に大きな被害が出ることを懸念するのであろう。だったらクルマを動かないようにエンジン周りに打ち込めばいいと思うが、エンジンに当たっても、そう簡単にエンジンが停止するような状況は難しい。

なので、タイヤに向けて拳銃を発砲し、パンクさせれば、クルマの絶対的行動を阻害することが出来きるわけだから、ここはタイヤに発砲してパンクさせることが正解。

ところが、テレビでこの事件が放映されたときの、元警察官は「タイヤに向けて発砲しても、直ぐに空気は抜けないので、意味がない」と言うような表現をしていた。

素晴らしい、この元警察官は、犯人が乗っているクルマは、ランフラットタイヤ(俗に言うノーパンクタイヤ)、或いはムースタイヤを装着していた、と即座に判断したのか。そんなことはあるまい。いい加減なコメントはやらないほうがいい。

この間違ったコメントは、後日の放映では消されていた。当然だろうな・・・

またその後の企画では、例えタイヤをパンクさせても無理やり走らせる人はいるから、それをやらせない行為として、拳銃を使うのはやむ得ない、という人物がいたが、果たして、簡単に発砲する口実を造り、人を殺してもいいのだろうか。

銃社会のアメリカなどでも、このようなことが発生すると、その後その警察官に事情聴取を行い、場合によっては処罰される。で、日本では、あのときの警察官が処罰されたという報道はない。

また、あの犯人の行動を止める行為として、いきなり身体に向けて拳銃を撃つのではなく、足を狙うとか。或いは、全てのタイヤに撃ち込んで、4輪ともパンクさせれば、いくら何でも走り続けることは出来ない。

更に、ガラスを割って、犯人の行動を止めることだって出来るはず。ただし、クルマのガラスは簡単に割れない。特にフロントガラスは合わせガラスで間にプラスチックを挟んでいるため、ここを普通に割ることは不可能。

しかし、それ以外のガラスは、先のとがった小さなものでの衝撃で、実に簡単に割れる。

クルマからの脱出用として、我が愛車にはそれ用のハンマーを搭載しているが、そのハンマーを使って実験したところ、軽く触っただけの力で、バラバラになった。これは強化ガラスの特徴だ。

運転席側のガラスを割ってから、犯人に対して、投降を説得するとかの方法もあっただろう。

2023年2月2日木曜日

FWD車の試乗会で見つけた、とんでもない設計

 

それは、当時あたりまえに取り付けていたO2センサーと、そこから伸びるコードレイアウトで、とんでもない状態にあるものを見つけた。

発表会のときにはそこまで観察していなかったが、試乗会となると、ボンネットを開けてエンジン周りを観察。暫くすると必ず設計者が寄ってくる。

そこで、何か問題点を見つけて、設計者をギャフンと言わせるものがないか観察していると・・・

FWD横置きに搭載されたエンジンは、今の設計と違って、インテークはバルクヘッド側で、エキゾーストはラジエター側であり、O2センサーがラジエターの直ぐ後ろに位置する状態でエキゾーストマニホールドに取り付けられているのは当然なのだが、そのO2センサーから延びるコードがエンジンが振れることで、疲労破断しないよう、ボディ側ではなく、エンジン側で最初の振れ止めが必要で、これは絶対に重要。しかし、そのクルマはなんとボディが最初の振れ止め固定になっていた。

FWD車の場合、アクセルの開閉で、シリンダーヘッドは、大きく前後に振られるため、その振れる大きさを計算して最初のコード固定場所と、どのくらいそのコードに余裕を持たせるか、考えるわけだが・・・

最初の固定場所をエンジン本体のO2センサー近くに持ってきて、その後、そこから十分な余裕を取って、メインのワイヤーハーネスと接続する、という方法があたりまえなのだが。

O2センサーからのコードを、いきなりボディに振れ止め点を作れば、そのコードはO2センサー側で疲労切断するのは、短時間で起きることは予想できる。なぜそこに行き着かなかったのかは不明。というより、試乗会で私のそばにやってきた開発者は、そのことに対して、何も答えることは出来なかった。

2023年1月29日日曜日

FWD車で下り坂の雪道を走るとき、タイヤチェーンは、これまで走ってきた状態であると、コーナーでいきなりスピンする

 

雪道で万能選手のタイヤチェーン、と思っている方はいるだろうが、装着することでとんでもない事故が起こることもアル。

これは、元同僚が経験したもの。下り坂のコーナーで、アクセルを戻してハンドルを切った瞬間に、いきなりリヤがアウト側へ大きく流れて、あわや谷底へ、となったのだ。でも幸い彼の運転するクルマが突っ込んだのは、雪を除雪したときに出来た雪の山。

何故このようなことが起きたのか、それは、フロントタイヤはタイヤチェーンでしっかりと雪をと捉えても、リヤタイヤは何も付いていないから、グリップするはずもなく、スリップしたのである。

そこで、その彼は、フロントの片側を外し、対角線上にあるリヤタイヤにタイヤチェーンを取り付け、慎重に峠を下ってきたのだそうだ。

教訓・・・タイヤチェーンはフロント或いはリヤだけに装着するのではなく、前後のタイヤに装着するのが安全。

2023年1月24日火曜日

ブレーキパイプに穴が開いた穴を、ディーラーのピットを借りて応急処置した話

 

大学時代のことだが、友人が所有するダットサントラックを借りて、自転車を輸送しているときのこと、車検を取ったばかりのクルマで、そのブレーキに効きはものすごく、ウッカリ強くペダルを踏もうものなら、タイヤがロックするほどだった。

でも、そのブレーキペダルの反応が何かおかしいと帰り際に気が付いた。停止中に強く踏みつけていると、ペダルが下がる。つまり、どこかでブレーキフルードが漏れている現象だ。

ブレーキ性能がすごいので、注意しながらニッサンのディーラーに飛び込み、ピットの一部を借りて各部点検。

すると、左フロントのエンジンルームからホイール側に延びるブレーキパイプからフルード漏れのあることを発見。

その漏れの原因は、勿論パイプに穴が開いたことによるものだが、その穴が開いた原因は、グロメットを強く押すような力が加わり、グロメットは切れて、ブレーキパイプがボディに直接当たり続けた結果、穴が開いてしまったのである。

ニッサンのディーラーだからブレーキパイプの在庫があるだろう、とフロントに聞いてみたが「それは無理」という話。

でも、ブレーキパイプに開いた穴を塞がなければ走行は出来ない。考えた末、ディーラーには酸素溶接器はあるので、穴の開いたブレーキパイプをロウ付けで塞ぐことにした。ロウ付け作業は我々でも出来るが、それは、そのディーラーに板金屋さんがいたので、その方に任せたが、ロウ付けの温度が高いと、ロウがパイプの中に入り込み、ブレーキフルードの流れを阻害する可能再もあるので、監視しながらロウ付けをやってもらう。

無事ロウ付けが終了し、ブレーパイプを取り付け、エア抜きを行って、ブレーキペダルを力いっぱい踏み込んだら、後ろのほうで、なにやら怪しい音が。リヤの左ブレーキシリンダーの、ブレーキパイプ取り付け部分からブレーキフルードが漏れている。

これも修理したいのだが、新しいブレーキシリンダー(ホイールシリンダー)と交換するのも面倒だしお金も掛かるから、そこの修理は、銅パッキンを噛ませることで対応。

これらの修理に要した時間は60分ほどだったと思う。修理後に、工場長へ「いくらお支払いしたらいいですか?」と聞いたところ「いや~素晴らしいものを見させていただいたので、いりません」という返事だった。

2023年1月21日土曜日

暖機運転と、エンジン始動直後からゆっくり走り出すのとで、燃費に違いはあるか

 

寒い冬(この場合気温による)は、クルマで出かける場合、普通に暖機運転をする方は多い。

では、暖機運転中と、エンジン始動後にATのクリープで走らせる場合で、その時の燃費に違いはあるのだろうか。

敏感な方だと分かるのだが、クリープ走行中に僅かな登り坂に差し掛かったとき、アクセルをこれまでの速度に合わせるよう、ほんの少し踏むと、速度が少し低下することを感じるはず。

これは、クリープ走行はエンジンがアイドリング状態なわけで、そのアイドリングのほうがエンジントルクを発生している(つまり燃費を多く消費している)結果であるといえる。

これを体感したので、それ以後は、外気温に関係なくエンジンを始動したら直ぐに走らせる行動を取っている。

2022年12月22日木曜日

大学時代のことだった、当時ベストセラーカーだったトヨタパブリカで、富士山を登るという企画に、トヨタがバックアップすることになったのだが・・・

 

その光景はテレビで放映されたのだが、いくら軽量でトルクが素晴らしくても、普通の状態であの火山灰地は登坂できない。

そこでトヨタが考えたのは、リヤホイールの外側にもうひとつのホイールを取り付け、そこにロープを巻きつけ、巻き取るロープにより無理やり引き上げる、と言う方策。

ロープがその取り付けたホイール一杯になると、いちいち巻きついたロープを解き、再度ホイールに取り付けて、巻取りを開始し登坂すると言う行為を、延々と繰り返していた。

この行為に要する時間はかなり長く、時間のロスが続いた。

それを見て『何で、キャプスターンドラム』形状のホイールとして、効率よく作業を進めないのか。まだ健在だった父親とそのTVを見ながら「何やってんだあいつらは」と言う言葉が飛び出した。

キャプスターンドラムは、大型船舶などを接岸させるときに見られるチョッと変わった形状の回転するドラム。

甲板などに取り付けられたキャプスターンドラムを見ていると、それを扱う船員の動きは、航海士の指令によって(或いは港側にいる関係者の指示により)、ロープを引いたり緩めたりして、少しずつ接岸させてから、別のロープで船と港を固定する。よく見るとその作動に素晴らしいものが見られる。

ドラムの形状は、中心部が細くなっており、そのドラムに2~3回転ほどロープを巻きつけ、ドラムが回転している最中に、ロープを引くと、ドラムに巻きつく力が強く発生し、ロープを引き寄せる。

また、瞬時に巻きつく状態を解除する必要が出たら、ロープを引く力を無くせばいい。

なお使用するロープは、綿を編んだソフトなもので、そのロープが船舶や関係者に接触しても、その接触した相手にダメージが加わらないものだった。

このキャプスターンドラムを使えば、いくら長いロープでも、巻き取る必要はないので、例えば、今回のように距離の有る登坂でも、用意されたロープの長さを短時間で効率よく使うことが出来る。

何故このような形状のドラムがあることを知らなかったのかは不明だが、知識以下の情報だったから、当時「どなたか良いアイディアを・・・」と、メッセージを出してくれていたら、的確なアドバイスが出来たのだが。

ついでに言っておくが、自動車評論家では、これらのことは知らないと思うので、聞くだけ無駄・・・

2022年12月1日木曜日

アメリカ旅行中、自分で焼いて食べたステーキの味が忘れられない

 

今から50年ほど前の1972年2月から3月にかけて、兄とクルマ(中古のアメ車、フルサイズカー、フォードギャラクシィ。エンジンは大きくなくて5000ccぐらい)でアメリカ大陸をロスから出発して東海岸のニューヨークまで行き、それを更に南へ下り、フロリダのデイトナスピードウエイで行われる、ストックカーのレースと、更に1ヵ月後に行われる、AMAのデイトナ200マイル(オートバイのレース)のレースを取材し、そのフィルムをジャクソンビルの郵便局から編集部に送ると言うことをしながら、ロスに戻り、帰国すると言う、クルマでの走行距離2万キロ(ハッキリとしない)と言うことをやったのだが、その途中の宿泊は、コストパフォーマンスを考え、安全なところでの野宿(病院の駐車場)、ユースホステルなど。

レースレポートの話などはさておき、宿泊場所での思い出と、そこで食べたステーキの話をしたいと思う。

まずはステーキの話。ワシントンDCのユースホステルを事前に予約してあったので、食料品は全て自炊と言うコストは最高だが、それを満たすために自分達がやることは、食料品の買出し。

近くのスーパーマーケットで、フィレステーキのブロック(ひとり300gぐらい)を購入したが、それ以外の食料品はなし。そのビーフをユースホステルに戻って調理するのだが、そこに用意されている調理器具は、フライパンはなく中華なべひとつ。

ガスコンロの上にナベを乗せ、オイルを引いて、勢いよく焼き上げるつもりだったが、ガスコンロから出る火は『チョロチョロ』。適当に蓋をして、弱火でステーキを・・・どこかに言ってしまった兄は「まだ出来ね~のか」、と怒鳴っているが、どうにもならない。とにかく火が弱いのだから。

一握りもあるビーフだから、そんなに簡単に火が通らないことは想像できるが、それにしても参った。

塩コショウを調味料として使ったステーキ。チョロチョロガスで数十分『30分ぐらい掛かったかもしれない』。何とか表面はしっかりと火が通ったこのステーキ。さてそのお味は・・・『まだか、まだか』と文句を言っていた兄も黙るぐらい美味しかった。ステーキは、強火より、弱火でジックリと焼くほうが美味しいのかもしれない。

日本でもそのような調理方法を試したことはないので、妻が旅行にでも行っているときを狙って、ワシントンでのステーキ料理方法を試してみたいと思っている。さてどうなるか・・・

そう言えば、日本でもステーキレストランでは、シェフの扱う鉄板から煙が立ち上っているのを見たことはない。また、肉をその焼けた鉄板の上に置いたときのも、「ジュワ~」という大きな音は発していない。これつまり、低温調理で、肉の美味しさを引き出している、ということなのかもしれない。偶然にも、そのような所に行き着いたのだろう。

また、フィラデルフィアのユースホステルでは、完全外食で、夕食を街で済ませてから宿に出向く。これは決まりだから仕方がない。

で、面白かったのは、そのユースホステルにいる犬の行動。夜はオーナーは自宅に戻るため、そこには大きな犬(黒かったが、犬種は覚えていない)と我々だけ。

その犬は、頑丈な犬小屋に閉じ込められているが、ものすごい勢いで吼えまくる。小屋がなかったら、食い殺されそうな勢いだったが、オーナー曰く『明日になればおとなしくなるので心配しなくていい』。でも言っている意味が良くわからないから、不安を抱えながら就寝。

犬は1階、我々が泊まる部屋は2階だったから、犬の声は気にならなかった。

で、翌朝は、その吼えまくっていた犬は、まるで飼い猫のごとく変身していた。『なんだ~これ』。

2022年10月14日金曜日

マイナンバーカードが話題になっているが・・・有効期限がある

 

マイナンバーカードの取得を促すわけだと思うが、最近やたらにTVの解説で発行のメリットを説いているコメンテーターが多い。

では、日本におけるデジタル化という話になると、各省庁間での全てが繋がっているわけでもなさそうだ。

そのデジタル化はさておき、マイナンバーカードに有効期限のあることを話すコメンテーターはいない。「自分は取りました」と言う方も同様で、手元に届いたカードをジックリと見れば書いてある。手元に届いたと言う表現は正しくない。担当の役所に直接受け取りに行かなければならないからだ。

直接役所で受け取る、これがはなはだ面倒で、カードの申請はしたが、受け取りに行っていないので、手元にはない、と言う方も大勢いるようだ。パスポートと同様と考えれば、本人が直接・・・と言うことの意味は理解できる。でも、せめて近くの出張所(市民の窓口など)で受け取れるようにすればいいと思う。

その有効期限は5年である。これらのこともしっかりと説明する必要があるのだが。

で、私はまだマイナンバーカードは持っていない。いつ有効期限のあることを知ったのかと言うと、それは、数年前一人10万円の給付金を配ったときのTVニュースの内容からだ。

マイナンバーカードを持っていると、「役所の窓口で直ぐに確認と給付手続きが出来る」、と言うチラシを見たのでしょう。大勢の方が役所に殺到したのはいいのだが、多数の方が有効期限が切れていて、再発行手続きに時間がかかり、その日には給付金申請ができないと言う状況だった。「それなら、面倒だから、役所からの案内が来るまで待とう」と言う行動を決めた方が多かったようだ。

2022年10月12日水曜日

EV本体と充電場所の話ばかりだが、果たしてそれだけでいいのか

 

EVを購入すると、車内に装備されている液晶画面に、どこに充電器が有るかをリアルタイムで表示するため、充電場所は直ぐに分かるが、果たしてそれだけでいいのだろうか。

バッテリーの電力が無くなりそうだし、近くに急速充電のできる場所もあるので、そこに出かけてみると、そこに充電器はあるが、『故障中』の張り紙が・・・

これではいくら充電器の場所が表示されても、ただのゴミ。実際に使えるかどうかは、情報として絶対に必要項目である。

更に必要なのは、そこにある充電器は、「充電渋滞が発生しているかいないか」も重要で、ひとつの充電器に数人並んでいると、自分の順番は何時間後となるのだろうか。

これが発生すると、EVを購入するユーザーがいなくなる原因のひとつだと思う。理想的には、その急速充電器には、何人(或いは何時間)待った人がいるかの事前情報が必要となるのではないだろうか。

2022年9月5日月曜日

TVのコメンテーターが、大気汚染に関係する、現代のクルマ構造と規制について知らないのに、事故が起きると心配だし、そのようなことが起きるかもしれない、と言う話をしていたことにあきれる

 

きれいな海の海岸近くに、ルーフだけを出して沈んでいるクルマ。その原因は、大潮による海面上昇と、安易な考えでの行動だが、そのことは関係なく、あるコメンテーターは「ガソリンが漏れていなくてよかったですね、海が汚れないですから」と言う内容だったが、その場にいたほかの方々も「そうですね」と、相槌を打った。

チョッと待て、ガソリンが漏れなくてよかったではなく、ガソリンが漏れない構造であると言うことを説明すべきではなかったのかな。

クルマの燃料系は基本的に密閉(ガソリンタンクがガソリン消費によって減圧されるとガソリンが供給されなくなるので、そのためのワンウエイバルブが取り付けられる)で、燃料が蒸発することでHC(炭化水素)を大気中に放出したのでは問題。それは大気汚染となるので、クルマの燃料系は完全密閉である。

それは、ガソリンスタンドで燃料キャップを開けたときにも分かる。「プシュー」と言う音がするはず。これつまりHCで、走行中はこのHCが大気放出されないよう、キャニスターと言う活性炭を使用したものの中に溜め込んで、エンジン始動時には常時吸い出し、それを燃焼に使うと言う構造。なので、液体であるガソリンが漏れだすことはない。

もし漏れていたら、それは故障。もちろんこの構造は法律で決められており、全て(規制が出来る前は除く)のクルマがこのような構造となっている。

2022年8月24日水曜日

バイクのパッキンを破損せずに剥がし、簡単に再利用できる、特別な方法は???

 

バイクの修理などで、シリンダーを外したりクラッチカバーを取ると、パッキン(ガスケット)がどちらかにしっかりと張り付き、それを剥がしたら、パッキン破れ、再使用できなくなることは普通に起きる。また、パッキンが張り付いていると、簡単にカバーなどを取り外すことも難しい。

更に張り付いたパッキンをきれいに剥がすことも大変な作業で、仕上げに、小さな細かいオイルストーンで仕上げるのもヤッカイ。新品のパッキンも必要になる。

そこで私がやっているのは、使用するパッキンの裏表にグリースを塗布すること。薄くではなく、締め付けたとき必要以上にはみ出ない量。

親指と人差し指にグリースを適量取ってから、パッキンを挟むようにして、塗り残しが出ないように摺りこむ感じで塗布する。塗り残し部分があると、そこがケースと張り付くので、そうならないように最後は確認する。

このようにグリースを塗布してやると、パッキンはケースに張り付かないので、ボルト・ナットを取り外すと、簡単に分離できる。そのため、パッキンにはダメージが加わらず、数回の再使用はできるし、ケースの合わせ面の掃除も必要がない。オイルがベタベタの状態で、なんら問題はない。

レース場でのメンテナンスでは、シリンダーやクラッチカバーを取り外すことがあるようだが、この処理をやっておくと、整備の時間が大幅に短縮できるだけではなく、再組み立てでのトラブルの発生も少ない。

グリースを塗布したパッキンを使うとオイル漏れが生じるのではないかと懸念されるが、その心配はなく、組み付けてから数千キロ走っているが、一切のオイル漏れや滲みもない。

だまされたと思って、ぜひ実行してみてください。

2022年8月17日水曜日

夏になったら、クルマの暴走事故が増えた???

 

ブレーキとアクセルを踏み間違ったら、当然減速せずに加速するが、運転手はブレーキペダルのつもりでいるから、力強くアクセルペダルを踏むため、全開での加速となり、ドライバーはそれとは知らず、ブレーキが故障していると判断し、障害物(とは限らないが)に突っ込んで暴走事故となる。

これが、一般ドライバーばかりではなく、運転のプロであるタクシーにも発生するから始末が悪い。

だから、いつも言うように、2ペダルのクルマでは左足での(ハンディキャッパーは別)ブレーキペダル操作をすればいい。

高齢者でも時間を掛けて練習すれば、左足ブレーキは使えるようになる。

そして、事故に結びつく予測運転が普通になり自然に操作するので、周りや同乗者がビックリする状態であっても、運転者はパニックを引き起こさず穏やか運転に終始する。

また、渋滞で走ったり止まったりを繰り返すとき、ブレーキペダルを右足だけで踏み続けるのは、疲れるが、そんなときには両足でブレーキペダルを踏むといい。ブレーキペダルを踏む、と言う力を加えなくても、両足の重さだけでクルマを停止状態に保てる。そのため疲労が少なくて済むのである。

2022年7月28日木曜日

チューブレスタイヤ、出先でのパンクはどうする。正式な修理ではないが、取りあえずなら簡単に直せるのだが・・・出も十分に使える修理法だ

 

ユーチューブを見ていると、ツーリング途中でリヤタイヤがパンクし、それを自分で直さないでバイクショップにお願いしたり、修理ではなくタイヤ交換などの手当てをしていることがあるようだが、チューブレスタイヤの場合には、タイヤが切れたりしていない限り、現場での修理は可能なのだ。もちろん正式な修理ではないが、十分使用に耐えるものがある。

       ガスボンベは別だが、ニシノシールキットはこれ。使い方はここで説明できるものではないので省略。ガスボンベとバルブに装着するアダプターは、共にバイク用品店などで販売されている。


チューブレスタイヤのパンク修理を正式にやるには、タイヤをリム(もしくはホイール)から取り外し、パンクしている部分に内側からチューブのパンクに使用するパッチをゴムのりを使用して張り付ける。或いは、傘状のゴムを穴の開いた部分にタイヤの内側から押し込んで穴を塞ぐという方式。でも、これかなり面倒・・・

チューブレスだったら、瞬間パンク修理材と言うものも有る程度有効。更に、この手のものとして考えておきたいのが、クルマ(最近の乗用車)にスペアタイヤではなく、パンク修理キットが搭載されており、そこで使用するパンク修理用の液体を使うと言う手も有る。

もちろん空気を入れなければならないので、携帯できるコンプレッサーを持っていなければならないが、炭酸ガスボンベでパンク修理用が販売されているので、それを使用すればいいだけのこと。

それを紹介してみたいのだが、その前にチューブ仕様だったらどうするか。

これはバイクからリムごとタイヤを外し、そのタイヤをリムからタイヤレバーなどを使用して片側だけ外して、チューブを取り出し、穴の開いている場所を見つけ、その穴をパッチ(自転車用で十分出来るし、実際にそれを使ってツーリング途中にパンク修理した)。

        100円ショップで購入した自転車パンク修理キット。ここに入っているゴムのりはニシノシール使用のチューブレスタイヤ修理にも使える

自転車用のパッチや使用するゴムのりは、100円ショップで販売されており、これを利用する。

ただし、バイクからリムごとタイヤを外すには、メインスタンドのないバイクであると、誰かにバイクを支えてもらわないと無理。でも、角材や専用の突っ張り棒など自作すれば、問題ない。

間違っても瞬間パンク修理材をチューブタイヤのパンク修理に使ってはいけない。パンクの修理が不可能と言うだけではなく、チューブ内に残る液体が悪さをするからだ。

オフロードバイクだとビードストッパーなるものが装着されているが、レースでもなければ必要を感じないので、余裕があるときに取り外しておく。出先でビードストッパー付きタイヤのパンク修理はやりたくない。

           チューブ使用にタイヤでは、このようなタイヤレバーが2本必要で、更にタイヤ外しの技術も必要。間違えると、チューブを切り刻んでしまう

パンクした箇所にパッチを貼ってタイヤを組んだ後に、炭酸ガスあるいは空気の代わりに、瞬間パンク修理材を投入すると言うなら、それは有効。

ここで紹介したニシノシールを使用したチューブレスタイヤのパンク修理だが、そのやり方は説明しない。販売店で教えてくれるだろうし、自分で調べて欲しい。また、この修理はバイクだけではなくクルマにも使用できるのは当然。

ひとつだけアドバイスすると、スクーターでのパンクで発生しやすい(タイヤトレッドが薄いので)、修理した部分からの空気漏れ。その場合には、空気の漏れている部分に、このニシノシールを、同じ方法で打ち込んでやればいい。経験からすると、3回ほど打ち込んだことがあり、それでパンク修理は完璧になった。

2022年7月21日木曜日

バイクのイラストで名声を博した摺本さんとの思い出

 

数十年ぶりに摺本さんとお会いしたとき。摺本さんの自宅前で
           鈴鹿8時間耐久レースを題材とした、イラスト。
  新しい8時間耐久のイラスト集を作ろうと、写真や資料集めをしていたが・・・
           日本国道最高地点2172mを前に。右端が摺本さん
           野沢温泉ツーリングの帰りに立ち寄った、志賀高原のカヤノ平駐車場にて。バイクはBMWGS80。ガソリンタンクが異常に大きく30リッター以上。でも整備性は非常によく、メインスタンドを駆けると、フロントホイールが浮き上がる。そのため、サスペンション整備はやりやすい

鈴鹿8時間耐久レースの話題が沸騰してくると、思い出すのは「バイクのイラストで名声を博した」摺本好作さんのこと。もちろんただの知り合いではなく、仕事上から鈴鹿での付き合い、一緒に行った野沢温泉ツーリングなど、数えればきりがない。

摺本さんの8時間耐久バイクイラストは、レースの現場で摺本さんが感じたまま、持参したカメラのシャッターを数千回押したものの中から、気持ちがこもったものを選び、そこから取材に出かけた8時間耐久の現場を思い出し、そのエネルギーと気持ちを込めてイラストにしたもの。

だからすごい。

その摺本さんは2018年の7月に膵臓がんでこの世を去りました。

2022年7月9日土曜日

日本国内で若者はクルマ離れが続く。それは何故?

 

若者のクルマ離れが続くので、そこから徴収できるはずの関係する税金が減少する。

そこで政府や関係機関は、クルマに関する税金を上げて、数字上のつじつまを合わせるが、果たしてそれは正解なのだろうか。

クルマを維持管理するには非常に高い税金を払う必要がある。とにかくそれはひどいもので、税金に税金をかけている(ガソリン税。軽油はまた違うのは何故だ)。

このようなおかしなことをやっている国は日本だけだと思う。だから、クルマが必要な地域(交通手段が関係)では、できるだけ値段が安く、維持費も安い軽自動車が売れる。そして、クルマに興味を持つ若者は、MT(マニュアル車)を買い求める。スポーティに走行できるだけではなく、価格もATより安いからだ。

更に、年式が古くなると乗用車は税金を高くする。トラック系はそのまま。そんな国は日本だけ。一部の国では、ある年式より古くなると税金が安くなる。更に使い続けると、税金は取らない。

日本では消費が美徳として育ってきた役人たち(議員を含め)、古いものを維持管理して人生を楽しむ、なんていう気持ちは出てこないようだ。

だから、旧車(クルマだけではなくバイクも)を維持管理するための部品が作られることもないし、例え造っていても、とてつもなく高価なものになっている。これでは若者が寄り付かなくて当然。

薄利多売の精神で行けば、クルマにかかわる税金を安くし、所有するクルマの数を増やし、旧車も維持管理できるようにすれば、その旧車に使用する部品も製作する必要があるので、当然周りにはお金が集まる。

そうすれば普通に税金が取れるわけで、クルマやバイクの数を減らすような政策をして、そこに関わる税金を上げて、とりあえず数字上のつじつまを合わせる必要はなく、オーナーは必要なものを買いやすくなり、結果として金回りが良くなれば、景気が回復し、年収の少ない若者も、マイカーを維持管理することが出来るわけで、経済効果は高まる。

自動車国のアメリカやイギリスでは、古い(第2次世界大戦以前)クルマやバイクの部品を趣味で製造する方が多くいるようで、それはそこに人が集まる。もちろん、その部品が出来るまで気長に、待つ必要はあるが、同時に情報交換が出来るようになるのは、これからの高齢者社会では重要であると思っている。

2022年6月16日木曜日

水素エンジンは今始まったことではない。トヨタ以前にマツダのほうが先んじていた

 

地球に優しい燃料として水素が話題となって、トヨタはその水素燃料で耐久レースに出場し、完走したことで話題を集めたため、水素自動車=トヨタと言う図式があたりまえのようになっているが、日本で水素を使ったクルマの実験や走行をやったメーカーはマツダで(それ以前にBMWが水素ガスで燃焼させる実車事件をやった。またその後、液体水素を使って燃焼させる実験もやったが、水素を液体で貯蔵することの難しさがあって中止)、燃料電池車としての開発が盛んに行われていた時代、その水素を如何に貯蔵するかは各メーカーのテーマで、今では高圧タンクを使用することで一件落着してしまったが、マツダの場合は『水素吸蔵合金』なる物を開発し、これに水素を溜めて使用することにした。

ただし、当時の水素吸蔵合金は、吸蔵させるのに高温高圧状態が必要で、実用性が乏しかったのだが、最近はこの条件も緩くなりかなり低い温度と圧力での吸蔵ができるようになったらしい。

さらに、同社のロータリーエンジンは、水素との相性がよく、バックファイアと言う、ピストンエンジンでは問題となる現象も起きず、非常にマイルドで、力強い走りが可能となった。

実際に水素ロータリーの試作車を運転させてもらったときには、静かでスムーズな走りに感心した。直ぐにでも実用か出来そうにも思うが、そのロータリーエンジンを、直接動力として使用するのではなく、レンジエクステンダーの発電機エンジンとして使用するような話をしていた、その後どうなったのだろうか。ニッサンのeパワーなどのシステムのほうが実現性は高く感じる。

一時期は、排気量の小さなRE開発を重点的に行っていたはずだが、その後どうなったのだろうか?

小型REの試作エンジンを見せておらったが、ローターが鉄で以前のRE同様。さらに、ソーターハウジングも、内側にはこれまでのRE同様、鉄のタガを鋳込み、そこに硬質クロームメッキを施し、メッキ後に逆電流を流し、多硬質状態として、潤滑オイルを確保すると言う、これも旧態依然。つまり、単に排気量を小さくしただけで、技術的発展は見られない。

ローターを軽いアルミ合金とするだけではなく、ハウジングの内面に対する加工も、これまで多くの2ストロークエンジンが採用してきた、ニカジェルメッキ(ニッケル・シリコン・カーバイト)などを使用すれば、耐摩耗性が向上するだけではなく、耐焼き付き性も格段に向上するので、排気ガス中に含まれる環境汚染も低減できる。

また、数十年前には、武蔵工大、日野自動車、岩谷産業がシステムを共同開発し、ディーゼルエンジンをベースに(点火の関係でスパークプラグを取り付けている)、液体水素での実験走行に成功している。

但し、液体水素は極低温での貯蔵が条件であるため、燃焼が可能となる水素ガス状態とするのに手間がかかるという説明を聞いた。ガスバーナーで水素が通るパイプを加熱し、ガス化を促進する必要があり、水素ディーゼルとしての実験は成功したが、いざ実用化するにはまだハードルが高いらしい。

何回も言うが、液体水素は非常に安全で、これを燃焼させようとすると、いくら着火させようとしても、簡単には液体からの水素が蒸発して、酸素(空気)と混ざる時間がないうちに、水素は軽いのですごいスピードで上昇してしまい、その間にとどまらないため、着火には至らないらしい。

例え、無理やり着火させたとしても、着火している火の熱カロリーは、液体水素を素早くガス状態にするには無理という。液体水素を容器に入れ、ガスバーナーで加熱したところに着火させても、チョロチョロと穏やかに燃焼するだけ、と言う話だ。

2022年6月10日金曜日

エレベーターの中にある鏡は・・・

 

エレベーターの中にある鏡は、車椅子に乗っている方が、エレベーターから出るときのバックミラーとしての役割を持たせるためであるが、とりあえず健常者である私は、私の後ろから、そのドアの開いているエレベーターに乗りたい方がいるのではないか、そうであったら、自分だけが乗り込んで直ぐにドアを閉めるのではなく、後ろから乗り込んでくる人のために、開くボタンだけではなく、操作ボタンのそばにいない場合には、閉まりかけたドアが閉まらないように手で押さえたりする。

また、車椅子ばかりではなく、乳母車でも同様に利用価値はあるので、みんなで気にしながらエレベーターは使いたい。

2022年5月9日月曜日

旧車バイクのモトクロス・チキチキVMX猛レース




 

旧車をいじる、再生すると言うブームが広がっているが、そんな中、数年前より行われているのが、旧車バイクのモトクロス。

主催するのは奈良の㈱ホーリーエクイップ(℡0742-63-2258)。このレース、ライダーやマシンを含めて、かなり面白く、昔の友人などに会う機会でもあり、まるで同窓会の気分に浸れるので、ここ数年お邪魔することにしている。

エントリーできるマシンはトレールバイクに限らず、ファミリーバイク意外なら何でもいいと言う規則で、750cc4気筒のスポーツバイクエンジンを搭載した改造バイクまでOK。当然オフロードでの速さはないが、自分で改造したバイクを、思いっきり走らせられる醍醐味は格別だろう。

 

なお、このチキチキVMX猛レースの前日には、モトクロス場近くのホテルで『ホンダ・エルシノア発売50周年記念の集い』が開催され、このイベントの人集め(つまり関係者)に携わったこともあり、出席した。

ホンダ・エルシノアは、ホンダ初の市販2ストロークモトクロッサーで、レーサーとしてのプロトタイプが走行したのは、1971年の山口県厚保サーキットでおこなわれた全日本モトクロス。

実はこのときのプロトタイプマシンを走らせた方との付き合いは、10年後にやってくるとは思っていなかった。その方は、今でもモトクロスの楽しさを知ってもらおうと、休耕地などを借り受け、楽しく走れるモトクロスコースを運営し、貢献している。

 

では、第21回チキチキVMX猛レースに参加していた一部のマシンを紹介してみたいと思う。写真だけなので、ご覧になった方は消化不良になるかもしれませんが、それはお許しいただきたい。