研究開発に見た遠回りの結論にあきれる -水素エンジンと点火装置-


2019年6月30日日曜日

高齢者による事故が多いと言うことで、安全装置の付いた車種に限り運転免許の更新を認めると言うのは、正しいのか


年齢が高くなると、動作が遅くなり、瞬時の判断能力も低下して、勘違い操作による事故が多いので、その勘違いや操作遅れがあっても、事故にならない装備が装着されている車種に乗るなら免許の更新を認めよう。

と言うような話が持ち上がっていると言うことなのだが、果たしてその規制や判断は正しいのか、と言うことについて考えてみた。

結論から言うと、ひとつも正しくない。まず大きな間違いは、その安全装置は常にパーフェクトに作動しないということ。

これまでの実績からして、30%は作動していないので、その効果に頼るのは危険、と言う検証もある。

それはその通りで、絶対は存在しないと考えている。で、万が一、そのクルマで事故を起こした場合(装置が作動条件に合致している)、誰が責任を負うのか。ドライバーは国がこのクルマに乗れば事故を回避できる、と言うから選んだので、私のせいではない、というだろう。

では、そのクルマを作った自動車メーカーは「絶対の作動するものではありません」と説明書にも記載しているので、我々のせいではありません。と言うことになって、そのクルマを認定し、推薦した「国」が責任を持つのか。

物損だけの事故なら補修費用だけで済むだろうが、人身となったらヤッカイ。さ~どうする。自動運転と同じ議論に発展するのだが、そこまで詰めた議論をしていると言う話は、聞こえてこない。

どのようなことがあっても確実に作動する、と言う目標に向かって自動車メーカーとそのサプライヤーは、日夜開発に挑戦しているのだが、そうなるにはあと何年かかるのだろうか。クルマ内部システムの通信も重要で、その技術も発達し、現在はほとんどキャン通信であるが、それでは情報のやり取り量に追いつかないため、イーサーネットを使い始めたクルマもある、と言う話をサプライヤーから聞いたことがある。

それともうひとつ、自動に何とかしてくれる、と言う勘違いで、漫然と運転すれば、意識がしっかりとしない状況でもクルマは走るため、直接大きな事故は起こさなくても、その事故が大きな事故を引き起こす要因となることは十分考えれれる。

ドライバーの運転姿勢まで検証する(日野自動車がバス用として開発)装置が必要となるのではないか。

2019年6月7日金曜日

福岡でのエスティマ暴走は、助手席の方に少しの知識があれば、事故を最小限にすることは可能だった???


対向車線にはみ出しながら、かなりの速度で走り続けるトヨタのエスティマ。その走り方を良く見ると、対向車を僅かに避けながら走行しているように感じる。

助手席に乗車している奥様が、対向車線に飛び出さないよう必死にハンドルを動かしていたのではないのか、と言うことは考えられる。

でも、このような状態になったら、助手席に乗る人は何も出来ない、と言うテレビのコメンテーターがいるのにはびっくり。パーキングブレーキを利かせることは出来なくても(上級モデルでは、電動パーキングシステムを採用している車種もあるので、パーキングブレーキを利かせるのは簡単。また、そのブレーキ性能も高い。でも残念ながらこのエスティマには装備されていない)、速度を低下させることは出来る。

どのような行為をすればいいのかというと、ATのセレクター(俗に言うシフトレバー)をNレンジへ変えるだけである。

こうすれば、エンジンからの動力は寸断されるので、クルマは前進力を失う。

緊急時、冷静にこのような行動をとるのは難しいだろうが、普段から頭の中に入れておくことだが、そうは言ってもいざとなったら簡単ではない。そこで停止時でいいので助手席から、DレンジからNレンジへの操作を体験するのもひとつと言える。

ここでひとつ自動車メーカーに提案なのだが、電動パーキングシステムを採用しているクルマは、走行中にこのパーキングレバーを作動させたら、エンジンのスロットル装置がアイドリングとなるような、パーキングブレーキオーバーライドを、ブレーキペダルだけではなく、センターコンソールにあるパーキングレバー(スイッチ)にも組み込んだらどうだろうか。

また、イグニッションキーにスマートキーを採用しているクルマでは、エンジンの始動(スタート)停止(ストップ)をひとつのボタンで行うシステムが採用されている。そして、このボタンが中央より(センターコンソールとは限らない)に取り付けられているのなら、助手席からでもそのボタンに触ることが出来るはず。

そこで、いざとなったら、走行中にこのボタンを押してエンジンをストップさせてしまう。この方法もある。

ついでだが、あるコメンテーターは、ブレーキとアクセルの踏み間違いに付いて、特別なブレーキペダルとアクセルペダルの話をしながら、自分も左足でのブレーキ操作をしてみたが、いきなりガツンとブレーキペダルを踏んでしまい、うまくいかなかった。と言うことでお勧めはしないらしい。

左足でのブレーキ操作に関しては、経験と訓練をしない限り無理である。周りに迷惑がかからない場所で、Dレンジ走行状態からブレーキを踏む、と言う行為ではなく。エンジン始動時から(ブレーキペダルを踏んでいないとエンジンは始動しない)左足でブレーキペダルを踏み、エンジンが始動したらATのセレクターをDレンジに入れ、アクセルペダルは踏まず、そこからゆっくりとブレーキペダルを踏みつける力を抜き(完全に離さず足は乗せたまま)、クリープで走行させる。

クリープ走行させながら、時々ブレーキペダルを踏みつけ、制動がどのように高くなるか、身体で覚える。

その後、アクセルペダルを踏むようにして、速度を上げる。そこから再びアクセルペダルから足を離しながら、左足でブレーキペダルを踏む。と言うような行為を繰り返せば、身体がひとりでに覚えて、左足でのブレーキ操作が出来るようになる。

左足でのブレーキ操作がいいことは、アクセルとブレーキペダルの踏み間違いだけではなく、周りの状況から危険を感じたとき、自然に左足はブレーキペダルの上に行くこと。それにより、何か緊急な状態が発生しても、パニックブレーキとなりにくい。つまり、冷静にブレーキ操作が出来てしまう。

この状態を例えると、自転車で走行中、前方を走る自転車の行為が「何だか危ないな~」と感じていないと、パニックブレーキとなり、事故になることも。しかし、その行動を予測して、ブレーキレバーに手を添えていると、緊急ブレーキ操作はしても、冷静に操作するので、前方を走る安定しない自転車の、行動を避けることが出来てしまう。これは、自転車を乗る方の大半が経験していると思う。

左足でのブレーキ操作に関して、10年以上前に、新車の試乗会で「左足でブレーキペダルを踏む場合、爪先が何かの部品に接触して、緊急ブレーキのときに躊躇することがあり、芳しくない」と言うような苦言を述べたところ、対応していた開発者は「そんなに左足ブレーキにこだわるのでは、MT車の運転は出来ないでしょう」と言う決め付けで返事を返してきた。

そこで、「でも、サーキットを走るときにはトゥ&ヒルやるんですが」といったとたん黙り込んでしまった。つまり、そのくらい認識していないと言うことなのだろう。