研究開発に見た遠回りの結論にあきれる -水素エンジンと点火装置-


2014年4月23日水曜日

スズキの軽自動車、やっと他のメーカーと同様なリヤサスペンションに改良

スズキの軽自動車(カーゴ系を除く)に採用されていたリヤサスペンションは、横力を規制するラテラルロッド(スズキではアイソレーテッド・トレーリング・リンクと呼んでいる)を使ったもので、大きく作動させるような状態や、コーナーの途中でブレーキをかけると、大きく挙動が変化する状態に陥る。

他のメーカーでもSUVなどに採用されているので、いまだにそのようなクルマが街中に多数あるのだが。

しかし、すでに多くのメーカーが、軽自動車でもツイストビーム(トーションビーム)アクスルを採用して、おかしな挙動が出ないような構造をとっている。

しかし、スズキの新型の軽が発表されるたびに「いつになったら、トーションビームのリヤサスを採用するのか」と言う質問を浴びせていたが、いつも適当な答えしか返ってこなかった。

乗用車としての挙動を求めた場合、手軽に作れるラテラルロッド採用のリヤサスペンションは、絶対にやめるべきである、ということを常々唱えていたので、やっとその方向へ動き出したことは、評価したいが、それがいつなのかは、発表されなかった。

次に出てくる新型からです、と言うことで、言葉を濁している。
これが次世代のプラットフォーム。一目見てリヤサスペンション構造が、これまでのようなラテラルロッド式から、トーションビーム式に変わったことが分かる。どこを見れば・・・リヤサスペンションアームの前側取り付けの部分に、トーションビーム独特の構造があるからだ。また、ラテラルロッドを取り付ける部分もない

2014年4月15日火曜日

電車の緊急停止ボタンの高さに???

皆さん気にならないのだろうか。電車のホームにある緊急停止ボタンの高さ。

大人の身長を基準にしていると、あの高さになるだろう。子供の身長を考えたら高すぎ。

何故、あの高さ(高すぎだと思う)にしたのだろうか。考えるに、たぶん子供がいたずらすると困るから。

子供はいたずらするかな~。酔っ払った大人はいたずらするだろうが、子供はやらない。結果を想像できるからだ。

例えば、大人が周りにいない状況で、ホームからの転落事故があった場合、緊急停止ボタンを子供が押せない、使えない。

助けられる命も、助けることは出来ない。いたずら防止を優先した結果である。これでいいのなら文句はない。

どこかでもあったような気がする。いたずらされると面倒だから、ということで関係者しか知らない緊急通報電話だかボタンが。

緊急というからには、誰でもその状態を通報できるようなもの作りが最重要であると考える。いたずら対策は二の次だ。

では、ホームにおける緊急停止ボタンを小学生でも押せるようにするにはどうするか。

もちろん、低い位置に取り付け直せばいいのだが、大人の頭が当たるようでは、これもまずい。

そこでいい方法がある、それは、足を掛けられるステップを作り、更に、足を掛けた状態から腕の力を使って、身体をリフトさせるためのグリップパイプ(棒)を取り付ければ、緊急停止ボタンの取り付け高さまで、小学生でも手は届くはず。

何故このような対策を施さないのだろうか。事故が起こらないとやらない体質がなくなっていないのか。
この高さである。自動販売機の高さから判断して、2m近いと思われる。小学生は使えない。これでいいのだろうか

2014年4月13日日曜日

ここでのすり抜け!!! あなたは何を予測しますか 私の答え『何も予測しない』

昨年だったか、毎月来る、ある組織の機関紙で「片側2車線の道路で、あなたはバイクに乗っています。右側には大きなクルマがあり、右前方は見えません。すぐ前は信号機のある大きな交差点です。この状態で、右側をすり抜けようとしています。このとき、あなたは何を予測しますか」。

というような内容だったと記憶する。

設問者の期待する、このときの答えは「前方から右折するクルマがあるので・・・」なのだろうが、私の出す答えは『何も予測しません』である。

なぜか。このような状況の中で、左側をすり抜ければ、事故に巻き込まれる可能性があることは明白。

右側にいるクルマは、絶対に何の合図もなく左折する。或いは左へ寄ると考えて行動する。これ、バイク乗りでは常識の考え方。

左側をすり抜けるのであるなら、クルマが停止中にやる。或いは、広い交差点であれば、その交差点に入り、徐々に加速しながら見通しが利く状態で、右側の確認ができるのなら、その時点で左側をすり抜ける。

だと思ってバイクには乗り続けている。横にいるクルマが何の前ぶれも無くいきなり左へ、これは日常茶飯事。ひどい運転の場合には、バイクを抜いていきなり左折。これで事故を回避できたのは、日頃から周りにいるクルマの行動を疑っているからだ。

右にフラッシャーを出しているからといって、絶対に左へ来ない可能性はない。

どちらにハンドルを切るか、ドライバーの気持ちしだいだからだ。右に行くつもりだったが、左側にコンビニを見つけ「アッそうだ、寄って行こう」、となれば、右に曲がる合図をしていても、そのことは忘れ、いきなり左へハンドルを切る。

これは、絶対に頭に入れ、周りの状況からこの後何が起きるのか、身体で覚えて反応することを心がけることが重要だと思う。

2014年4月7日月曜日

ナンダこれ?ハンドルだ 第41回モーターサイクルショウ

ある部品展示のところで見慣れないもの、というより、見たこともないものに遭遇した。

それは、新しい発想によるハンドルだった。バイクメーカーに売り込んだのだが、採用してくれないので、自社で特許を取り、販売しようという話で、「レボハンドル」という名称。

開発製造する会社は、広島に本社がある親和金属。本業は金属メッキの会社である。下にURLを添付したので、興味のある方はアクセスしてみて欲しい。

説明を受けながら、その発想と素晴らしさに脱帽。何故バイクメーカーが採用しないのか不思議。やはりあらゆる場面の経験が不足しているから、その素晴らしさに気がつかないのだ、といっても反論できないだろう。言っておくが、特別な配慮を頂いたわけではない。
このような形になる。オフロードバイクからツーリングバイク、スクーターまで、形状を変えれば装着できる。アクセサリーの取り付けもしやすい

一瞬にして、これがハンドルであると理解は出来なかった。それほど突飛な形状なのだが、じっくり見て観察すると、その発想の素晴らしさが見えてきた。なるほどこれはいい 

手前内側に曲がりこんだ部分にグリップがあり、レバー類が来る。ハンドルスイッチも自然な位置に来るばかりではなく、親指以外の指先の触る部分にもタップスイッチを装備できるから、親指だけに頼っていた方向指示やヘッドライト、ハザードスイッチなど、緊急性の必要ではないスイッチ類は、指先スイッチで済み、操作性が向上する。

特に、マニュアルシフト制御を持つスクーターや、最近ホンダで売り出しているDCT(ツインクラッチAT)モデルでは、数多くのスイッチがあり、どれがどれやら???で、使いこなすには難しいのだが、このハンドルを使えば、操作性のいいところに、シンプルな表示でスイッチを配備できるから、素晴らしいだろうに。

更に素晴らしいのは、自然な形で手にガードが出来ること。何か硬いものに接触しても、これまでのように手の甲へ直接当たることはなく、パイプハンドルに当たる。また、その部分にウインドウ&レインプロテクターなどを装着すれば、これも使い勝手がいい。

専用のレバーホルダーやハンドルスイッチを製作しなくても、既存のものをそのまま装備できそうだから、どこかの用品メーカーが販売して欲しいものである。

2014年4月6日日曜日

第41回・今年のモーターサイクルショウで気になった一台

毎年、この時期に開催されているモーターサイクルショウだが、今のようなメーカーやショップ主体は最初からではなかった。

モーターサイクルショウは、個人の持っているバイクを見せ合うことをコンセプトとして、自動車ジャーナリストである大久保力氏が始めたもので、私も自身で改造したバイクや、海外でコンペティションに参加したときのバイクを何度か出品したことがある。出品料は無料だった。

そのような個人ユーザーの自慢のバイクを展示することから始まったモーターサイクルショウだが、時代と共に大きな力の影響を受け、主催者が変わると共にメーカー、インポーター、ショップ主体の大イベントに成長した。これはこれで素晴らしいことであると思う。何しろ海外メーカーでは、モーターショウへの出品より、モーターサイクルショウへの出品の方へ重点を置いているほどだから。

毎年、欠かさずにこのイベントには顔を出しているが、今年は特に気になったバイクがあったので、それを紹介したい。

このバイクが今年中に販売されるというMT-07。スポーツバイクではなくツーリングバイクというカテゴリーになる

ヤマハのブースに有った、MT-07というバイクである。排気量は700(689cc)で、2気筒。クランクは180度でもなければ360度でもない。ヤマハお得意の270度クランクである。ヤマハは10年以上前から市販の2気筒バイクに採用し、また、モトGP用のマシンも、4気筒に対して270度クランクを採用する。高回転時の気持ちよさが違うという。

270度クランクのいいところは、片方のピストンが何処の位置にあっても、残りのピストンは動きを持つ状態にあること。これによって、実に気持ちのいいモーメント振動が生まれる。270度クランクのエンジン。バランサーシャフトも装備。ホンダNCシリーズのように左右のバルブタイミングを変更して、燃焼圧力に変化を与えているかどうかは不明

180度や360度では、例え4気筒であっても、どこかのピストンが上死点、もしくは下死点にあるとき、必ず他のピストンも同様な位置にあり、一瞬では有るが動きが止まる。そのことで楽しさは阻害されるのだ。直列6気筒の感触を知っている人なら分かる。この6気筒も同様な状態にあるからだ。

それは置いといて、とにかく楽しいクランク角度の配置。ホンダが2012年に発売したNC700シリーズも同様の270度クランクを採用しており、その鼓動はこれまでのホンダ車には無いものを持っている。

そして、ホンダのNC700シリーズは、価格的にも購入しやすいこともあり、大型バイクとしては、販売台数が多い。でも、教習所での大型バイク免許用講習バイクは、750ccと決められているそうで、それに合わせてNC700もNC750に変わり、価格も高くなった。果たして持続的に売れるのか・・・

そのあたりに影響されたのか、ヤマハはあえて700で挑戦。ホンダのNCよりコンパクトで、ツーリングにおける走行性で大切なハンドリングに関しても、ニュートラルであるというから、このあたりは興味あるところ。

但し、ホンダのNC700(750)シリーズのように、ガソリンタンク部分はボックスになっていない。ガソリンタンクとなる場所が、フルフェイスヘルメットが入るほどのボックスであるNC700(750)シリーズは、そこに大きな魅力があるのだが。

2014年4月3日木曜日

3ない運動の余波が、こんなところにも及んでいた

それは、バイクやクルマ造りに関係していたのである


今から30年以上前になるだろうが、「バイクを乗ると不良になる」。だからバイクの免許は取らせない、バイクを買わない、バイクに乗せない。ので「3ない運動」というような、訳のわからない標語を造り、見えるところだけは取り繕ってきたが、実際のところでは、隠れて乗るとこでの事故やバイクの窃盗などに波及した。

今となっては、正しい指導を行わず、表面的な規制で、実務的には対策になっていなかったと思うし、若者ならバイクやクルマが好きになり、乗り回したくなって当然。ここの部分を指導する優秀な指導者が必要だったのだ。

それを規制したわけだから、心身ともに健全な状態で成長するはずがない。

我が家でも、その余波が残る時期に息子は公立高校へ進学。でも2歳ぐらいのオシメをしているときから、小さなバイクの(ギヤ付き)ガソリンタンクの上にまたがらせ、アクセルワークをマスターさせ、さらに免許を取ったら直ぐに走り出せるよう、息子が欲しいバイクを購入しておいたほど、条件は整えておいた。

なので当然、免許が取れる歳になったら、学校の先生を説得して、原付第1種50の免許は取らせるつもりでいたら、息子曰く「免許を取っても乗る暇がないからイイヤ」という、なんとも悲しい返事。

部活、塾通い、自由な時間はない。学業一本槍の生活だった。でも、この余波は大学に入った瞬間から炸裂した。

まず50cc免許を取得。当然私とツーリングに出かける。その最中には、どのような状態に小さなバイクが置かれるか、説明すると同時に自分も体験する。

これにより、交通弱者を体験する。そのため、大きなバイクやクルマを運転するようになっても、常に弱者のことは無意識の中にあり、交通事故も起こさないし、違反で切符を切られることもない。

バイクの運転もうまいし、クルマの運転も素晴らしい。これ、全て学生時代に父親から(つまり私)教わったルールや走らせ方が影響しているはず。

ただし、いじるほうはダメ。我が家には全ての条件が揃っていても、小さいうちからバイクを友としてこなかったため、要領が分からないのである。

バイクを最大限に友として扱える時代が来るのは、我が家であってもせいぜい大学に入ってから。

それでも、一人でツーリングしたり、試乗会に出かけたりで、それぞれの走り方や、バイクの特性は理解したようだ。

これが、バイク造りに影響を与える。つまり、せめて我が息子のように、街中から峠、高速道路まで(小さい頃にはモトクロス場も)、あらゆるロケーションを走行していれば、何処を走らせるバイクなのかによって、特性や制御に必要なことをある程度理解しているのだが・・・

しかし、高校はもとより大学に入っても免許は取らず、大学卒業と同時に自動車メーカーに就職し、それから免許を取って開発・実験をやり、キーマンとなる立場になった人物が、3ない運動真っ盛りに、生徒・学生だった人物では(年齢的にそうなる)、経験不足により、目標となるバイクは、せいぜいサーキットを重点的に走らせるものだけ。(テストコースだけで走行開発をすればいいので)

ツーリングを経験しない開発者が、ツーリングバイクを造れば、当然サーキットバイクが出来上がってしまう。

そりゃそうだ、バイクが心底好きで自動車(バイク)メーカーに就職したわけでもなく(昔は○○キチガイと呼ばれた人たちが集まっていた)、単純に仕事だけ。休日に仲間と数百キロのツーリングに出かけることもない。

こうなれば、どのようなハンドリングがツーリングバイクに重要か(必要かではない)。どのような制御が必要か、これすら理解していないのだから、中他半端なバイクが完成してしまう。

バイクに限らず、クルマにもいえそうな感じだ。

ジャ~どうしたらいいのか・・・とりあえず、先輩達から意見を聞いて、学習し、身をもって体験するしかないかな。