研究開発に見た遠回りの結論にあきれる -水素エンジンと点火装置-


2016年7月26日火曜日

台湾で起きた悲劇的なバス事故は、なぜ乗客乗員の全てを助けられなかったのか


高速道路を走る観光バスの運転席あたりから煙が立ち上がる。その原因は知らないが、結果としては、乗客乗員の全てが死亡した。非常口はあるがガードレールの脇にバスが停車したことで、開けることが出来ないという状況。

警察官が来たときにも、外から警官たちが「ガラスをぶち破れ」と叫んでいたが、それがかなわなかった。

日本のバスのように、窓ガラスが上下に、または前後にスライドするような構造なら、このような状態でも脱出可能なのだが、シリコン樹脂での接着方法では、それは不可能。接着したほうが製造コストは安いし、凹凸も小さいので空力が良くなるし、見栄えも良い。

欧州では、このようなバスや電車の社内には、ガラスを割るときに使用する緊急脱出ハンマーが備えてある。このハンマーを使えば、軽くガラス窓に当てるだけで、いとも簡単に割れてしまう。


これはスイスで乗った電車の中。わかり易いところに張り付いている


こちらはバスの中。どちらもガラスを割るための、先がとがったハンマーだけで、シートベルトを切る構造はない。乗用車では3点シートベルトなので、横転した場合、強く引っ張られることから、ベルトストライカーからバックルが外せなくなる。そのためにベルトを切る必要があるので、横転したクルマから這い出すには、シートベルトを切るものを必要とするからだ
 

台湾のバスには、このようなサバイバルツールが備わっていなかったのだろうか。バスだけではなく、普通のクルマにもぜひ必要なアイテムだと思っており、我が家のクルマには常設してある。

2016年7月19日火曜日

家庭用エアコンにインターバルタイマーを組み込んだら、熱帯夜でも快適に睡眠が持続すると思うのだが


今年の夏も猛暑。ということは熱帯夜が続く。

快適な睡眠を得るためには、エアコンを使用するのがいいということだが、付けっぱなしでは電気代はもとより身体が持たない。

そこで、有識者は言うのである「3時間ほどで停止するタイマーを使うと快適に睡眠できる」。何度の設定で3時間なのだろうか。我が家で3時間も付けっぱなしにしたら、凍え死ぬ!!!!ことはないにしても、寒くて目が覚める。事実、隣で寝る妻がリモコンの管理者?なので、彼女が快適に寝入った後は、寒さで目を覚ました私がスイッチを切る、ということが日常茶飯事。

温度設定はしているが部屋中の温度管理が出来るわけではないし、決して快適ではない。

そこでひらめいたのが、インターバルタイマーの組み込み。コンセントで使うこの手のタイマーは普通に市販されているが、それを使ってエアコンのインターバル通電は無理。

そこで、その装置をエアコンに組み込んだものが発売されるといいのだが。熱帯夜の間に2~3回のインターバルが設定できれば良い。室温設定とバランスよく制御するのは、今の時代簡単だろう。更に、学習制御を組み込めば、言うことなしだが。

2016年7月14日木曜日

まだ納得が出来ないNC700Xのコーナリング癖を、少しでも自然な方向へ行くよう改良にチャレンジ


一体どうなっているんだ。バイクを傾けたとたんその方向へ強く切れ込んでしまうハンドルの、とんでもない悪い癖。乗り方を大幅に変更すれば(サーキット走りのレーシングスタイル)、それはそれはすごいことになるのだが、そんな乗り方を街中でもしなければいけない状況では、疲労が溜まってしょうがない。

そこでモデルチェンジされた750Xに標準装着されているピレリのスコーピオントレイルにフロントタイヤだけ交換した。これでかなり問題は緩和された。

ただし、このタイヤが非常に高価で、フロントだけに止めたのだが、交換しても本来あるべき姿のコーナリングが呼び起こされたわけではない。当然750も同様である。

しばらく我慢して乗っていたが、どうにも納得がいかないので、更なるチャレンジを行った。それは、バイクの前後重量配分からすると(横から見るとわかるが左右のシリンダーが前方へ大きく傾斜していることから)、フロント荷重が高い。重要なのは静止状態でのことではなく動的状態時であろう。

開発者は、よく言葉にして表現するときに「キャスターとトレールが出ていますから・・・」。ここで疑問。それは数字のマジックに惑わされていないか?ということ。

データー重視の開発を行うと、えてして数字を優先してしまう。確かにキャスターとトレールは、1993年4月に発売されたCBR1000Fと同じでキャスター角27度、トレール110mm。ツーリングロードバイクとしては実績のある数字。その後に発売されたスポーツバイクはキャスター角はもっと小さく、トレールも少ないが、これは、よりクイックなハンドリングを得るための手法で、最近ではごく普通である。ただしそのハンドリングに疑問を持つようなことはないと感じている。

NC700(750)Xはスポーツツーリングバイクであるから、直進性が重要で、これまでの実績からキャスターとトレールが27度に110mmなのだろうが、果たしてそれで良い訳がない。問題の発生しないバイクが出来れば、これまで実績を積んできた数値を使うのも正解だろうが、出来上がったバイクは「完全に不正解」サーどうする?

だからハンドルが強く内側に曲がる(切れ込む)癖が出るのはよくわからない、という結論を導くらしい。これ、つまり、これまでのデーターに振り回され、そこから別な方向(脱出して)へ向きを変えることを嫌って製作した結果、そのことが思いもよらぬ操縦性となるのでは・・・

動的状態で特にアクセルを戻し気味でのコーナリングが、基本的なアライメントに及ぼす状態は、どうなっているのだろうか?

NC700Xが発売されたときのバイク評論家の方々からは、コーナリングを行うとハンドルが強く切れ込む、という評価は出なかったという話を、その場に立ち会ったレポーターからつい最近直接聞いた。そこに至る評価は簡単なこと。その評論家の方たちは、レース経験者だったり、サーキットを早く走れる腕前を持つ方々である。

するとどうなるか。当然アクセル全開加速。コーナーでは半尻落しでハングオフ。肩から突っ込むレーシングスタイル。毎度言っているが、この乗り方をするとNC700Xのとんでもなく悪い癖は出ない(感じない)。というより逆な走り(ハンドリング)を見せる。

意地悪な表現はこのくらいにして今回の本題に入る。それは、少しでも走り易く、疲労感の少ないハンドリングを得ること。それには、サスペンション周りを作り変える???というのは無理だから、出来るだけ既存の構造と部品を使用し、思いの丈をぶつける改造である。

7mm押し込んだフロントフォーク。でも実質は9mmになるため、締め代の関係で不安が出る。そこで・・・
 
その方法は、フロントを少しでも持ち上げることで、切れ込みが少なくなるのではないか、という点である。そこでフォークの締め付けネジを緩め、フォークナットの上面をフォークトップブリッジ(アッパーブラケット)から7mmほど押し込んだ状態で試乗。

すると、低速走行時にアクセルを戻したとき、フォークが減速の振動と合うのか、僅かなブルブルを発生するが、それ以外は問題なし。

それより、ハンドリングが穏やかになり、フルロックに近い状態でのUターンでも、切れ込みがほとんどでないので、ハンドルに力を入れて操作する必要がなくなり、非常に安定した走行性が得られた。

これは良い。でも7mm(実際はフォークボルトのツバがあるので、9mm近く押し込んでいるのが心配。締め代の関係で)は多すぎる。納得できる数字は4mmほどだろう(ノギスのデプスで凹み量を測ったとき)。しかし、これでは試乗したときの状態ではないので、納得できない。

リヤサスペンションのスプリングナットを半回転ほど緩める。少々横着な方法をとる。チェーンkエースに傷が付かないようテープを貼っておき、アングル材を当て金にして、ハンマーで叩く。これは有効に使えた
 
そこで、フロントを高く出来ないのなら、リヤを下げればいいだろうという発想で、リヤスプリングのリングナットを半回転ほど緩めた。これで、フロントを9mm近く押し込んだ場合と同等ということは無理だろうが、少しでも自然なハンドリングとなればそれは成功である。

フロントフォークのスプリングとスペーサーカラーを、NC700X用の長いもの(私のNC700XはLD)に交換すれば、フロント側の高さは変更できるが、それがコーナーでの癖、解決に結びつくかは疑問。そのためにインナーチューブを押し込む方法を選んだ。

6角レンチを短く切って14mmのナットに溶接。14mmにした理由は、アンダーブラケットの締め付けボルトが14mmであり、ラチェット機構を組み込んだスパナが1本有ればそれで事足りるからである
 
フォークトップブリッジの締め付けボルトはアレンボルト(俗に言う6角ボルト)であるため、ボルトの緩めや締め付けでは、狭いところでの作業が面倒となる。そこで、6角レンチを短く切断し、14mmのナットの中に突っ込み溶接。これで作業性が向上。試乗やツーリングの出先でも簡単に調節が出来る。ただし、これはあくまでもそうなったらの話で、確認試乗をやっているので、その状態とはならないだろうが、万が一を考えての準備であり、自宅ガレージでは便利に使える。

フロントフォークのインナーチューブを4mm(実際の寸法は標準より6mmほどだろう)押し込み、リヤサスのスプリングセットリングを半回転緩めて、250kmを2回走るツーリングに出かけた。

その結果だが、これ、大正解といえる状態。ツーリングスタイルの走らせ方でも、コーナーを攻める走らせ方でも、どちらにも偏りがなく、素直な性格を導き出した。成功である・・・