研究開発に見た遠回りの結論にあきれる -水素エンジンと点火装置-


2023年12月25日月曜日

数十年前のダイハツは、こんなことはなかった

 

現在ダイハツのクルマ造りが問題となっているが、その昔のダイハツはリコ-ルが出ないメーカーとして、評価が高かった。

 

例えば新型車の開発製造では、企画のときに販売を担当する部署からも社員(役員)が来て、発表発売時期を検討し、それに従って開発が進められるのだが、場合によっては、その期日に間に合わないこともある。

 

すると、他の自動車メーカーでは、販売担当の力が強いと「発表発売時期が1ヶ月遅れたら、何億損をするかわかるか~」と、罵声が飛ぶらしいので、見切り発車みたいなことで発表する。しかし、それによって未完製と思われるクルマも路上を走り出すことになり、そのこと元で事故やトラブルに繋がり、更にリコールへと発展する。半年後に改良モデルが・・・なんていうことはザラにあった。

 

例え発売時期が遅れても、開発をしっかりとやって、問題の出ないクルマを造れば、それによる信用度は高いので、そのクルマを購入した方が、他のお客を紹介してくれるため、結果的には利益が多くなる、と言うのが私の考え方だ。

 

当時、リコールが少なかったダイハツに「何故リコールが少ないのですか?」と言う質問をしたことがある。

 

その返答は・・・なるほどと納得できるものだった。以下がその答え

 

質問に答えてくれた方曰く「発表発売日に向かって開発担当は確実に作業を進めるのは当然で、その完成が、決めた日に間に合わない場合、営業担当にそのことを相談すると『納得できるまで開発を行って結構です』と言う回答をする」のだそうだ。

 

また逆に「開発はすでに完結して、いつでも本格的製造に移れますが、どうしますか?」と言う話が来ることもあるという。そのときには、「市場の状況を考えて、計画通りに発売しよう」とか決める。勿論逆の場合もある。それは、ライバルメーカーが、意外に早く同様なクルマの発売を行う、と言う情報があった場合で、それにも対応して、しっかりと足場を固めてきたのがダイハツだったのだが、T社との連携で、基本的ポリシーが失われてしまったのか、残念である。