研究開発に見た遠回りの結論にあきれる -水素エンジンと点火装置-


2023年12月22日金曜日

ディーラー車検と街の修理工場車検の違いはどこにある

 

ディーラー車検と街の修理工場車検との違いは、最終的に料金の違いになるが、では何故料金が違うのだろうか。親しい修理工場にその理由を聞いてみると、納得できる答えが得られた。

 

端的にいうと、整備にかかる費用なのだが、どんな整備をするかである。

 

街の修理工場では、壊れていない使える状態の部品は再使用するし、点検でやれる場所は分解しない。お客からの要望とクルマの状態を聞き、そこから分析したものと、それにあわせた整備をするので、工場に入っている時間は短いし、かかる整備料金も安くなる。

 

対して自動車ディーラーでは、車検の場合の整備と言うより、使える部品に関係なく、車検時には部品交換箇所が決められており、指定された部分の交換が半ば強制的に実行されるので、当然料金が高くなる。

 

まだ使える部品でも、交換してしまう。これがディーラー車検と言っても過言ではない。

 

そして、正しい交換作業が、絶対に行われるという保証はない。所詮人間のやることだからヒューマンエラーは起きる。そして、やらなきゃ良かった・・・と言う事態に発展することもある。

 

知人から、「車検に出したら、料金が高いので、それが正しいか見て欲しい」と言う連絡が来たので、彼の自宅に出向くと・・・無理やり新品に交換され、そして、これまで取り付けられていた部品を見せてもらうと、そこには、まだまだ十分使用できる部品ばかりだった。例えばディスクブレーキのブレーキローターとブレーキパッド。これを交換すれば、部品交換の手間賃だけではなく、その他もろもろが利益を生む。

 

目視の点検でも十分走行に耐えるかどうかの判断は出来るし、そのユーザーの使い方を知っていれば、必要上のことはしないはず。

 

その修理工場では、ブレーキローターが十分に使用できるかどうかの判断よりも、新品にしておけば、例え交換後にトラブルが起きても、それは自分達の責任ではない。部品メーカー或いは自動車メーカーの責任だ、と言うことで言い逃れができるということか。これでは整備をする人間の技量は上達しない。

 

ま、確かに整備と言う国家資格を持っていても、その資格とは違う判断が必要なことは当然である。例えば昔のワンボックスワゴン(キャブオーバータイプ)のエンジンフードの正しい開け方を知らずに(工場長社長に聞けばいいのだけれど)、フードがハンドルに当たって開かないからと、そのハンドルを無理やり引き抜こうと「そんなバカな設計などあるはずがない」、プーラーが無かったのでジャッキを使って押し広げた結果、ハンドルがとんでもない形に変わってしまった、と言う被害を受けたことがある(筆者が受けた被害)。

 

どのようにすればエンジンフードが開くのかと言うと、そのハンドルはチルト機構が組み込まれているので、そのチルト機構を使って、ハンドルを前方に縦てることで、エンジンフードはハンドルに接することなく、普通に開けられるのだが。

 

バカな整備士は、ハンドルを引き抜くことしか考えなかったのだ。その結果、部品代が車検整備工賃より高額になったことは否めない。整備工場にとっては大赤字だろう。

 

その後、暫くしてこのバカな整備士はクビになったのはいうまでもない。

 

街の整備工場でも、良し悪しはあるので、普段からの付き合いにより、それの判断をしておきたい。