研究開発に見た遠回りの結論にあきれる -水素エンジンと点火装置-


2018年10月30日火曜日

ニッサン・セレナe-POWERを再試乗してわかったこと


話題となっているニッサンのミニバン、セレナe-POWERだが、発表会直後の試乗会では、アクセルを離した直後に起きる回生ブレーキ(これにより発電機の能力を高めて走行用のバッテリーに充電する)の立ち上がりが強烈で、とてもじゃないが評価する基準ではない、と言うような原稿を書いたのである。

その真実が開発陣に届いたのであろうか、「もう一度試乗してください」と言う案内が届いた。そして、試乗してみると、これなら問題ない。

ドライブモードをS/ECO或いはノーマルと切り替えても、ノーマルは当然として、そのほかのモードでも、アクセルを離したとき、強烈な立ち上がりの回生ブレーキは発生しない。

この制御であるなら、ドライバーはもとより同乗者も不快に感じることはない。最初からこの状態で試乗させてくれていれば、もっと他の記事も書けただろうし、クルマの良し悪しを評価できただろう。

例えば最初のジャーナリスト向け試乗会で、何か指摘されたら、そこから造り込みすれば・・・と言う自動車メーカーもいるが、それはあまりにもひどい話。しっかりと納得できるまで開発、造り込みをしてから市場に出すべきである。

回生ブレーキ、つまり駆動用モーターを駆動用バッテリーに充電するための発電システムは、どのように発電を行って回生させるかで、クルマの減速タイミングが大きく変化する。その変化が、突如に、やってくると強烈なエンジンブレーキと同じで、不愉快極まりないばかりではなく、同乗者はクルマ酔いしてしまう。そこで、どのようなタイミングで回生率を立ち上げるかが肝となる。これは当然のことで、それによってクルマの評価が大きく変わってしまう。ここは確実に周りの意見を素直に聞いて、作りこみをしなければいけないのである。