研究開発に見た遠回りの結論にあきれる -水素エンジンと点火装置-


2017年5月17日水曜日

ホンダNC700Xのコーナーを曲がるときに癖は、タイヤの変更によってある程度解決できるようだ


NC700Xを最初に試乗したとき、フロントタイヤがパンクしているのではないか、と感じさせるほどの巻き込みが発生していた。これは、特性という範疇を超えた欠点であるという捕らえ方をした。その結論を導き出す背景には、これまでこんなにひどい巻き込み現象が発生するバイクに乗ったことがないからである。

とにかくその癖は恐ろしく強いもので、街中でも速度に関係なく巻き込み(強い切れ込み)が発生する。というわけで疲労の発生がひどい。

しかも、全ての角(交差点も)、コーナーを走り抜けるとき、ライディングスタイルをツーリングで楽なリーンウイズではなく、レース場でやる、ハングオフ(半尻落しで、内側の膝を開き、更にハンドルを突っ張らず、肩からコーナーに入っていくような感じ)での走行は、年寄りばかりではなく若者だって楽しくないばかりか、疲労も蓄積する。

そこで、750にモデルチェンジされたNC750Xに採用されていた、ピレリのスコーピオントレイルというタイヤにチェンジ。値段が高価なのとどのような評価になるか心配だったから、フロントだけを購入して交換。

 
純正装着のBSから手前のピレリスコーピオントレイルに交換して、走行性に違いを感じていたが、その磨耗の激しいこと、それに磨耗することでハンドルの感触に大きな変化が出てきた
 

確かにコーナーでの巻き込み現象は低減していて、ニブリング現象も弱くなったので、すり抜けでヒヤリとすることは少なく、ツーリングでの疲労もこれまでよりはるかに少ない。

しかし、タイヤ交換して4000キロぐらい走行するころから、なんとなくフロントが粘っこく反応する。もちろん、純正装着タイヤのBSとは違う感触で、タイトな上りのコーナー(地下駐車場からでるような場合)でも特に気になる表情は見せないのだが、どことなくハンドルが粘っこい割りに落ち着かない。

また、タイヤのトレッドを監視していると、磨耗が早いようで8000キロでスリップサインが出てきてしまった。スコーピオントレイルを装着してから、磨耗が激しいという書き込みは見ていたが、まさかこれほどとは思わなかった。ま、これも経験だから仕方がないか・・・


スリップサインが出てしまったピレリ。そこで、車検ついでに早々と購入していたミシュランにチェンジ。ハンドルの感触ばかりではなく、非常に素直な感じを受ける。コレがどこまで続くかは数ヶ月先でないとわからないが・・・
 そのようなことも計算していたので、次に装着するタイヤはミシュランのパイロッドロード2。当時はロード3なども発売されていたが、値段が高いので、ロード2を選んだ。何がどう違うのかは知らないが、ある方の話だと「ロード2のほうが走行性がいい」というのである。確かにその方のバイクにはロード2が装着されていた。

そして、ピレリのスコーピオントレイルからミシュランのパイロットロード2に交換すると、その違いがハッキリと現れた。

何が違うのかというと、ハンドルが軽いのである。徐行状態での粘っこさはなく、スムーズそのもの。それはスコーピオントレイルを履いたときに感じたものとは完全に違って、タイヤが細くなったような感触なのだ。

交換してから街乗りしかやっていないので、総合評価は出来ないが、そのうちツーリングに出かけるので、直ぐにわかるだろう。

コーナリング性能が著しく劣ることはないだろう。また、サーキット走行となれば、当然ライディングスタイルは違うので、判断基準も変わるから、それは何ともいえない。

でも、何でこれほど顕著なハンドリングの違いがでるのだろうか。タイヤのパターンではなく構造が問題なのだろう。それを示すかのように、最近のNC750には、またBSブランドのタイヤが純正装着されている。ということは、恐らくホンダ側からBSに対して、タイヤ構造の見直し要求が出て、それに合わせて製造しなおしたとも言えそうだ。

タイヤの開発製造で一番コストのかかる部分はトレッドパターンに関するもので、構造(断面)ではないからだ。