研究開発に見た遠回りの結論にあきれる -水素エンジンと点火装置-


2014年5月8日木曜日

BMWi3について思うこと

BMWが造ったEV(電池自動車)他の自動車評論家はどう評価するのだろうか。メーカー、広報の言われたままか。慣れれば問題ないと評価するのか。私はそのように評価しない。

確かにボディは最新技術のCFRP(カーボンプラスチック)で、シャシーはアルミ。剛性面では完璧とはいえないが、最初にやったということでは十分に評価はできる。

動力性能もすごい。モーターは自社製だというのだが、そのトルクの出方はこれまでのEVとは確実に違う。

一般的にはモーターのトルクが最大な回転数は、回る瞬間で、そこから回転数が増えるに従い低下するのだが、BMWが開発した(制御も重要)モーターの持つトルク特性は、回転が高くなっても低下する気配を見せない。

どうしてなのだろうか、広報担当者は「分からない」という。

しかし、この強力なトルクもアクセルペダルから足を離したとたん、強烈な回生ブレーキとなって乗員を襲う。エンジン搭載車のエンジンブレーキとは違って、穏やかに作用するわけではなく、強烈に作用する。しかも停止するまでそれが連続するのだから、疲れがたまる。

普通に走らせるのであるなら、かなりの高速であってもブレーキペダルの世話になる必要はないぐらいの減速と制動。広報担当者は「慣れれば問題ないという評価が多いのですが」というが、それはないだろう。

もちろん目的は回生量をできるだけ多くして、バッテリーの残量を多く確保するためだが、この走りではクルマとしての資質に疑問が出る。

リヤドライブであるから、雪道のコーナリングで、アクセルを放したとたん、スタビリティ制御が働く前にスピンする、と判断しても不思議ではない。その点についても広報担当者は「ドイツ本国の開発では、それも想定していると思うのですが・・・」。

一時問題となったトヨタプリウスの滑空事件だが、同様なことがどの速度からでも起きそうな気がしてならない。ブレーキペダルに足が掛かっていないだけに、さらにABS作動が遅れることにもなりそうだ。

また、バッテリーの充電は急速充電器と一般家庭にも一部引き込まれている、三線単相から取る200Vの専用線という。一般家庭に取り付けられている100Vには対応していない。三線単相からEV充電専用にコンセントをつけると、最低13万円以上かかる。これも問題だろう。
ボディはCFRP、シャシーはアルミ。ものすごく軽量ではある。専用設計の素晴らしさだ。なお、バッテリーだけの搭載モデルと、そのバッテリーに充電するためのエンジンを載せたモデル(レンジエクステンダー)がある