研究開発に見た遠回りの結論にあきれる -水素エンジンと点火装置-


2012年5月7日月曜日

充電式電動ドリル兼ドライバーのバッテリーは何故高い

バッテリーパックを分解すればバッテリーだけ・・・できるかな

便利なパワーツールと言える電動ドリル兼ドライバーは、ホームセンターで購入したときには安く使えても、年月と共にバッテリーがヘタル。そのバッテリーを単体で購入しようとすると、ディスカウントしている同様の電動ドリル兼ドライバーが買えてしまうぐらい高い。

何故なのだろうか?電気剃刀の刃と同様だな。セットだとそこそこ安いのに、一部の部品がものすごく高く、セット購入を促す作戦なのだから。

この際思い切って新しいものを・・・と言う気持ちにはならない。仕事で使っているのなら、モーター自体も効率が落ちているだろうが、年に数回使うか使わないかの状態で、新しいものを購入する気はさらさらない。バッテリーを何とかしたいのである。

セットで購入するとたいていバッテリーパックは2個付属してくる。これは我が家にあるものも同様で、ひとつのバッテリーが完全にダメ状態になってしまったのだ。

不良となったバッテリーと充電式電動ドリル兼ドライバー。バッテリーパックだけを買おうと思ったら、あまりにも高価なのであきらめかけていた

メーカーのサイトで調べてびっくりの価格だったので、しばらくあきらめていたが、バッテリーひとつというのは使い勝手が悪い。

あるとき、何気なくバッテリーパックを見ると、ねじで組み立てられていることに気がつく。そこで分解。

特別ややこしいものではなく、中からバッテリー8個と本体との接続端子が取り外せた。

バッテリーパックを分解してみると、使用しているバッテリーが何であるか分かった。同じものを購入して配線を付け直せば解決だが・・・

バッテリーを調べると、ニッケル水素ではなくニッケルカドミウムである。ニッケル水素にしようと思ったが、サイズが合わないので、変更は出来ない。ちなみにサイズを測ってみると長さ42mm、直径22mm。これで選ぶとSCサイズ・KR2000SCになる。この情報は、秋葉原の秋月電子で調べ、ついでに購入する。1本250円、8本の9.6Vだから2000円だ。

購入したニッカド・バッテリー。SCサイズ・KR2000SCと言う名称だそうだ。秋葉原の秋月電子で購入。1個250円。9.6Vなので8個必要

問題は、外装がステンレスのバッテリーをどのようにして接続するかであるが(一般的にバッテリーパックの接続はステンレスプレートをスポット溶接している)、ステンレス用の糸ハンダを使えばいいのである。

使用していたバッテリーと形を比べる。間違いなさそうだ。これをハンダで配線する。ステンレスの外装であるため、専用のハンダが必要

もちろん使用するハンダごては容量の大きなもの。60~100Wを使いたい。容量が小さいと、こてを対象物に当てて置く時間が長くなり、その時間によって対象物が高温の影響を受け、不良になることもあるからだ。つまり、出来るだけ短時間でハンダ付けしたいのである。そのためには大きな容量のハンダごてが必要となる。

以前購入してあったステンレス用の糸ハンダと100Wのハンダごてを使う。電子配線用の小さなものでは役に立たない

まず最初は、購入したバッテリーのプラスとマイナス部分に、ハンダを流すことである。800番ほどの耐水ペーパーで表面の汚れを除去し、ハンダごてを当てながらステンレス(一般のハンダとしても使える)用の糸ハンダをその部分に押し当てる。すると、パチパチという音と共にバッテリーにはハンダが流れる。

まず最初は、バッテリーの接続部分にハンダを流す。しっかりとハンダが流れていれば、きれいな形になるはず

ハンダごての方にハンダを流しておいての作業はうまくいかないようだから、同時進行するべきだろう。糸ハンダに含まれるペーストが作用する状態が重要ポイントである。

バッテリー間の接続は配線コードを使う。このコードにもハンダを流しておき、そのコードをバッテリーに押し付けながら、こての先端にもハンダを流した状態にして、できるだけ短時間でハンダ付けを終了させる。

古いバッテリーからモーター側の接続端子などを取り外し、それを再利用する必要があるので、ニッパーなどにより切り剥がす。温度センサーが付いているので、これも元のような状態に接続し直す。

全ての配線をつなげたら輪ゴムでバッテリーの位置を固定してから、ケースに対してスムーズに収められる位置を探して押し込む。後は、内部ショート防止のスペーサーを入れて、ねじ止めすれば完了

組みなおしたバッテリーがズレないよう、輪ゴムなどを巻いておくと作業性がいい。この状態でバッテリーケースの中に押し込み、更に、内部ショートを防ぐスペーサーがあるので、これをしっかりと両面テープを使って固定してからねじを締めて終了。充電の開始である。

充電後に回転テスト。全て問題なく再生した。他にも同様な充電式の電動ラチェットレンチがあるので、これも再生してみたくなった