研究開発に見た遠回りの結論にあきれる -水素エンジンと点火装置-


2011年5月17日火曜日

一週間ほどボランティア活動に参加した

「とにかくひどい、それ以外の言葉は出ない」。津波でやられた南三陸・志津川の市街地に入ったとき、思わずハンドルを握る手から力が抜けた。

ボランティア活動にもいろいろあるが、私が参加したのは、あの冒険ライダー風間深志さんが村長を務める地球元気村のベースキャンプ。行政からの支援はなく自給自足のキャンプ生活となる。

ユニークなのはバイクを使って、細かな御用聞きを行い、行政では出来ないボランティア活動をすること。

最初のうちは、「訳の分からないバイク乗りが来て走り回っている」、と警察に通報されたこともあったとか。それも今では笑い話になって、彼らの行動が行政を動かし始めた。

そのベースキャンプではボランティア活動の面倒を見る【マサとトキ】はすでに1ヶ月を超えるキャンプ生活。彼らの体力ばかりではなく、気力の強さにも頭が下がる。

ベースキャンプは、神割崎キャンプ場だが、あくまでも一部を使わせていただくだけで、電気は発電機を使い、水は飲料に適する近くの沢から持ってくる。トイレは森の中を数百メートル歩いたところのポットン式。当然電灯はないので夜中は行く気がしない。食事は自分達で作るのだが、ボランティア活動をさせてくれたお宅から時々差し入れがあるのは、地域密着型の活動をしているからだろう。避難所の生活より環境は厳しいが、何とか我慢できる。建物の中を使わせてくれれば良いのだが・・・

小さな集落の被災者は行政から見放された場所が多くある。そこへ出向いて瓦礫の後片付けを行った。後列左から2番目の青いベストを着用した方がボランティア活動を依頼された佐々木さん。なんとこの中には北九州からボランティア活動に参加した7名(女性6名)がいる。

ボランティア活動は作業に限ったことばかりではない。この日は、近くの避難所にいるお子さんたちを対象に、ご飯を食べるときに使う「箸を作る」工作教室を開催。材料はヒノキ。初めて使うカンナに戸惑いながら、マイ箸を作る子供たちのハシャギ声は、周りの大人達の疲れを吹き飛ばすに十分なエネルギーを放っていた。

海水に浸かってしまったバイクを見てくれないかという依頼があり、各部の点検を行うと、やはり時間の経過と共に海水はシリンダーの中に入り込み、更に配線のコネクターは腐食が発生していた。こうなるとエンジンのOHだけではなく、ワイヤーハーネスの交換やコンピューターの交換など、多額の費用が必要となる。バイクばかりではなく自動車も同様で、特に数多くのコンピューターを採用している現在のクルマでは、どうにも再生できない状態となるだろう。水没、即バッテリーのターミナルを外す、ということが出来たなら、或いは状況がもう少し良かったかもしれない。