今年のRJCカーオブザイヤー最終確認テストが、11月15日ツインリンクもてぎ内の周回路を利用して行われ、当日投票して結果が出た。
当日は、事前に選ばれたシックスベストのクルマや技術が、ツインリンクもてぎのパドックに持ち込まれ、改めて試乗したり、開発者から話を聞いたりするわけだが、そのシックスベスト(6のノミネート)を選ぶにも、会員の気持ちとメーカーやインポーターのヤル気がその結果に繋がるのは当然だ。
そのシックスベストだが、テクノロジー(新型車に採用された新技術)は、マツダ・デミオのSKYACTIV-G 1.3、同じくマツダ・アクセラのSKYACTIV-Drive、日産リーフの電気自動車技術、トヨタ・プリウスαのコンパクトなリチウムイオンバッテリー、フィアット500/500Cに搭載のTwin Airエンジン、ボルボS60/V60に採用された歩行者検知機能付追突回避・軽減フルオートブレーキシステム。以上順不同
インポート(輸入車)は、フィアット500/500Cツインエア、アウディA1、BMW1シリーズ、シトロエンDS4、フォルクスワーゲン・パサート/パサートバリアント、ボルボS60/V60。以上順不同
カーオブザイヤー(国産車、逆輸入車も含める)は、ダイハツ・ミラ・イース、ホンダ・フィットシャトル、マツダ・デミオ13SKYACTIV、日産リーフ、トヨタ・プリウスα、スズキ・ソリオ。以上順不同
そして、もてぎでの最終投票の結果、選ばれたのは、テクノロジーがマツダ・デミオのSKYACTIV-G 1.3。インポートがボルボS60/V60。カーオブザイヤーは日産リーフだった。
この結果は、予想通りというのが会員大半の意見。つまり、メーカーやインポーターの広報活動が影響を与えているといっても過言ではない。
もちろん、問題のある技術やクルマに対して、どこかの国のお役人ではあるまいし、裏取引で票集めをしたわけではない。どうしてもRJCのカーオブザイヤーが欲しいという気持ちが、試乗会や技術の説明会を頻繁に開催する。RJC会員に対して見識を持ってもらいたいがためである。その見識を持って「投票願いたい」、という気持ちの表れが、結果に繋がったのだ。
まだ未完成(充電インフラや、道路環境など多いと思う)と言われるEV市場で、日産リーフがカーオブザイヤーとなったのは、三菱のi-MiEVが市販されたときにカーオブザイヤーが採れなかったことから、同様なリーフがそれを採るのはおかしい、という批判もあるだろう。しかし・・・
当然のことだが、私の評価はどちらも同じ。以前のi-MiEVに対しても最高点を入れたし、リーフも同様に最高点を入れた。
時代を牽引する技術やクルマに対しては「差別なく評価する」。そして、それができる見識は重要であると思っている。