研究開発に見た遠回りの結論にあきれる -水素エンジンと点火装置-


2014年3月30日日曜日

昼間点灯に青色は違反なのだが、まだ認識不足の企業が

昼間点灯(デイライト)について、数十年前に話題となっていた。それは、当時開発された青色LEDを取り付けること。

国土交通省のQ&Aページにも、話題となっていた昼間点灯用に使用する、照度の高い青色LED使用について、「昼間点灯用として青色を使ってはいけません、という規則はありません」。という回答をしていた。

チョット待てヨ。道路運送車両法保安基準には、確か、前方に照射するライトの色に対する決まりがあったはず。それは、白、透明、淡黄色。

青色を点灯してはいけない、という言葉はないが、照射していい色というのが決まっているのだ。青がいいのであるなら、赤だっていいはず。赤を照射してはいけない、という項目はなかったように記憶する。

ところが、暫らくすると、国土交通省の問題ページには、担当者から「スミマセン、間違っていました。日本では前方に照らすライトの色が決まっていました。なので、青色はダメです」。その通りである。

なのに、いまだに認識不足の企業では、青色LEDを昼間点灯用に使用している。先日は、自家用バスに取り付けている例を見た。

小さな違反を放置すると、大きな違反事件に発展する。そのことについて警察機構は理解していると思うのだが、一向に取り締まられていない。事故や事件に結びつく違反ではないからか・・・
大手の宅配便トラック。未だに青色LEDを昼間点灯用として取り付けて使用

2014年3月19日水曜日

プラグコードを交換する作業はいとも簡単だが、あせると“アレ???”に成るぞ

高性能の点火プラグコード(シリコンコードを使ったものなど)の使用は、純正のように経年劣化が少なく、かつ効率が高いので、性能を求める手段としては、非常に簡単であるが、そのやり方や手順は重要なこと。

特にディストリビューターを使用しているエンジンでは、交換するために、これまで使用していたプラグコードを取り外すわけだが、いきなり全部のコードを引き抜いてはいけない。
購入したシリコンプラグコード。既存のコードをいきなり引き抜いてはいけない
パッキングに内部には、交換時の要領や注意書きがあるので、それに目を通しておきたい
やってはいけない交換方法。既存のプラグコードを全て取ってしまうと、何処にどのシリンダーのプラグコードが差し込まれていたのか分からなくなる。色々な角度からデジカメで写真を撮るという方法もあるが・・・

ディストリビューター・キャップの、どの位置に、何番シリンダーのプラグコードが差し込まれていたか、しっかりと分かるようにしておかなければならないのだ。

何処が1番で(直列エンジンなら分かりやすいが、水平対向やV型エンジンでは、型式によって右の手前が1番だったり、左が1番だったりする)、どのような点火順序になっているか、確実に理解しているのなら、いきなり全部のプラグコードを引き抜いても問題はないが。 

4気筒直列エンジンなら1243か1342のシリンダー順に点火が行われる。6気筒直列では153624が一般的。なので、1番シリンダーがディスキャップの何処に差し込まれているか、確実に把握していれば迷うことはない。但し、これはあくまでも直列エンジンの話し。今回取材したような水平対向では、まるで違うことを理解しておきたい。

ディスキャップの何処に差し込まれているプラグコードが何番シリンダーなのか、理解しなくても交換は確実で間違いの出ない方法がある。

それは、購入したプラグコードを長さ順に並べ、現在取り付けられているプラグコードで、一番短いも部分の1本だけ引き抜き、新しいプラグコードの、コレも一番短いものを選んで、引き抜いた部分と交換すればいい。
このように一番短いプラグコードから、1本ずつ交換すれば、間違いが起こることもなく、不安もないので、この方法が一番いい

同様にして、1本ずつプラグコードを交換すれば、差込位置が分からなくなり、ややこしい判断に迫られることはなくなる。

交換したら、ディスキャップや点火プラグに、確実に差し込まれているか、再度少し揺すりながら力を入れ、場合によっては「カチッ」と音がするまで差し込む。これは、差込み部分の作り方が純正とは違うためで、確実に差し込まれていないと使用中に抜けることがあるからだ。

また、交換したら、いきなり走り出さないで、エンジンの始動状態から、アイドリングの安定性など、これまでと同様であったかの確認が必要だ。
交換が終了したプラグコード。シリンダー番号や途中のクランプなどをつければ終了。なお、クロームメッキ状のクランプは、オーナーが別途カーショップで購入したもの


2014年3月14日金曜日

災害時グッズの中に是非ナイフと100円ガスライター、そして多量の輪ゴムを入れておいて欲しい

災害時グッズでは、ペットボトルや乾パン、ビニールシートなどを詰め込むのは当たり前だが、それ以外にも重要なもののあることを、3年前の震災と津波の被害、それの映像から気が付いた。

津波から逃れるため、高いビルの屋上に避難して、被害を最小限にとどめられたのはいいが、真冬の寒さから逃げる方法はなく、防寒シートを作ったり、布団やダンボールで周りを囲って一夜を過ごしたらしい。凍死や低体温症で亡くなる方もいたのではいだろうか。

何で、焚き火などしなかったのだろうか? という疑問が沸いてきた。

ビルの屋上ならコンクリートだから焚き火をしても、それが他に燃え移るわけではない。

その状態を見て、ふと思ったのは、ライターはあるが燃すものがない、流れ着いている木材はあっても、湿っていて火が着かない。ということではなかったのか。

でも、津波によって流されてきた瓦礫の中には、焚き火の火種になるものがあったはずだ。この存在を知らなかったのではないかということ。

流れ着いているものは自動車やバイク、自転車。これらには素晴らしく火付きがよく、火種になるものが使われている。ガソリンではない。ガソリンには簡単に火をつけることが出来るけれど、その日の調整は不可能。爆発的に燃えて周りのものに火が移り、やけどなど人災になる可能性が高い。

そんな危険なものを利用するより、もっと手ごろなものがある。それはタイヤである。

タイヤはゴム。ゴムは火付きがよく、湿っていても関係なく火は着けられる。また、少量でも長く燃えるので、湿っている木材も燃やすことが出来るのだ。
タイヤに直接火を着けるには、100円ガスライターでは難しいが、スライスすれば簡単。そのためにはカッターナイフなどが必要だ
スライスしたタイヤはガスライターで火を着けることがたやすい。火力が強いので湿っている木材でも焚き火が出来る

タイヤ直接にライターで火を着けることは難しいが、タイヤの一部をナイフでスライスしてやればいとも簡単に火が着き、火力が強いので濡れている木材を乾燥させながら燃やすことができる。

タイヤが瓦礫に中にない場合を想定し、災害グッツの中にナイフと100円ガスライター、そして多量の輪ゴムを入れておけば、この輪ゴムを使って充分な火種を作ることができる。輪ゴムには簡単に火を着けることが出来る。輪ゴムの使い道は多いので、災害時グッズの中に入れておいても損はない

津波に限らず、体が濡れているとき、寒さから守るとき、是非ゴム(タイヤや輪ゴムなど、ゴムならなんでもいい)を使って、焚き火を起こして身体を守って欲しい。自分が乗ってきたバイクやクルマのタイヤだって、走行に支障の出ない部分をスライスすれば、十分に役立つ。


2014年3月11日火曜日

バキュームポンプを使ったブレーキのエア抜き方法

以前、理想的なブレーキエア抜きシステムが備わったブリーダープラグのことを書いたが、そのときに「後日・・・」と表現した部分があったはず。それが、今回取り上げたバキュームポンプを使用したブレーキ周りのエア抜き方法。

輸入工具店の店先にも、エンジンオイル交換(レベルゲージから吸引する方法に使う。その方がオイルパンに残る量は少ない)だけではなく、ブレーキ液交換やエア抜きにも使用できる、という表示があるが、この情報は、もちろん私が10年以上前に雑誌で取り上げていたものだから・・・

但し輸入工具店で表示されている応用例では、装置不足で使い勝手が悪い。そのためバキュームをポンプ内に作っておけない。そうなるとホースとブリーダープラグを繋いで、ブリーダープラグを緩めておきながら、バキュームポンプを操作する、という面倒なことが必要となる。

これでは使いにくいし、吸引させながら、様子を見てブリーダープラグを締める、という操作が出来ない。

そこで、吸引するホースの途中にコックを取り付ける。ホームセンターに行くと(全てのホームセンターではない)、太さ6mmで硬めの黒い樹脂性ホースが販売されており、その側にそのホース専用の中間コックも並んでいるはず。このコックとホースを購入し、手持ちの耐油ビニールホースで繋げ、コックをホースの中間に取り付ければいいだけ。

コックを閉めておいて、バキュームをしっかりと造り、吸引ホースをブリーダープラグに取り付けたら、ブリーダープラグを緩め、中間コックを開きながら、ブレーキ液を吸引する。

このとき、ブリーダープラグのネジ部分からエアを吸い込むので、見た目には何時まで経っても吸引ホースから空気の泡が消えない。

そこで登場するのがトキコの販売する「エアストッパ」。グリース状の液体で、これをブリーダープラグのネジ部全周に塗布する。すると、暫らくの間はネジ部からの空気吸い込みが抑制され、泡の有無を確認できる。

代用品としては、ブレーキグリースのラバー専用。これも同様に使えるが、粘度が高いので確実性が薄い。ブレーキグリースとブレーキ液を混ぜ、適度な粘度とすれば使えそうだ。

これで、一人でもブレーキ周りのエア抜きは出来る。最終作業としては、バキュームポンプで少量吸引させならが、ブレーキペダルを素早く踏み、ゆっくりと放す。急に放すと、ブリーダープラグのネジ部からエアを引き込む可能性があるからだ。

更に注意したいのは、吸引速度が速く量が多いので、マスターシリンダー・リザーバータンクのブレーキ液低下が早いということ。チョクチョク見るなり、自動補給のコックを付けるなりの手当てが必要だ。
バキュームポンプとホース類。輪になっているものは耐油ホース、硬質ホース、中間コックこれが中間コック。硬質ホースとの接続は押し込むだけで済むもの
バキュームをしっかりと造ってから、ブリーダープラグに吸引ホースを繋ぎ、ブリーダープラグを緩め、中間コックを少し開きながら、ホースに吸引されるブレーキ液の状態を監視する
吸引することでブリーダープラグのネジ部から、どうしても空気が吸引されてしまい、実際にどうなっているのか判断が出来ない。そこでトキコが販売するエアストッパの登場だ。これをブリーダープラグの周りに塗布することで、一時的に空気の吸引を阻止することが出来る
トキコのエアストッパ代用品として、ブレーキグリスを使う。粘度が高いのでうまくいかないが、ブレーキ液と混ぜれば何とか使えそうだ