研究開発に見た遠回りの結論にあきれる -水素エンジンと点火装置-


2011年12月16日金曜日

CAN-BUSアダプターって何だ

簡単に言ってしまうと、これを使わないとクルマに電気用品が取り付けられない車種に対して、それを解決出来るというアダプター。

最近のクルマは、コンピューターが至る所に使われており、それに関わる配線は膨大なものとなる。さらにステアリング周りには数多くのスイッチが設けられるなど、ますます配線の量が多くなるのだが、これをこれまでと同じ方法で接続したのではトラブルの元。それだけではなく部品コストも増加する。

そこで考えられたのが通信による信号のやり取りで、電気製品の電源を制御したりエンジン制御へ送る信号の伝達として、CAN通信が採用されることになったのだが、これがクルマ好きにとってはうれしくない改良なのだ。

何がうれしくないかというと、エンジンコンピューターなどに入る信号線がなくなって、CAN信号線だけだからである。

これまでのエンジンコンピューターには、カーナビや回転計を取り付けるときに必要な信号として、スピードセンサー、エンジン回転センサーなどの入力線があったのだが、それがない。この状態では、何も取り付けられない。このような車種が軽自動車にまで及んでいるのが現状。

ある回路では電流量も制御に入っているようで、オーディオ回路からカーナビの電源を取ったら、オーディオのスイッチが入らなくなり、もちろんカーナビにも電気が流れない状況が発生するようだ。こうなったときには、その配線をはずして、バッテリーのターミナルを抜き、数十秒たってから接続すれば元に戻せるが、カーナビの電源は別から取る必要がある。しかし、ACCなどからとっても同様なトラブルが起きるので、対策が必要となる。

そこで登場したのが、CAN通信の信号を読んで、その信号を解析し必要な情報を取り出そう、というもので、それがCAN-BUSアダプターというわけだ。

取り付けは簡単で、OBDⅡ(オン・ボード・ダイアグノーシス・Ⅱ)という、トラブルを呼び出すスキャンツールを差し込むコネクター(アメリカが要求したもので世界的に共通したもの)へ差し込むだけのものと、OBDⅡからは電源を取りキャン通信線(HiとLoの2本)へエレクトロタップで接続するだけ。

キャン通信線は、OBDⅡコネクターの付近に(運転席側にありわかりやすい状態であること、という規則がある)クリクリと捻られた線が2本あるのですぐにわかる。

CAN-BUSアダプターから出力されるのは車速信号、エンジン回転信号、常時電源、ACC電源、イルミネーション電源、リバース信号、パーキングブレーキ信号で、リバース信号は最大200mA、ほかの電源は最大500mAであるから、大きな電流が必要なら、この部分を信号として使い、ダイレクトに電源から引いた線をリレーで作動させればいい。
左がアダプター本体。右にあるプラグはOBDⅡ端子に接続する。それによって必要な情報が取り出せる

2011年12月12日月曜日

エンジンルームから配線を室内へ引く方法はこれがいい


クルマに電気用品などを取り付けようとすると、物によってはエンジンルームから室内へ配線を引き込む必要が出てくる。

ところが、これが意外に大変で、メインハーネスのブーツを切り裂いて通したり、ステアリングシャフトの根元にあるブーツの間から引き込んだり、実に大掛かりな作業となる。しかも、失敗するとショートや断線にも結びつく。

そこで我が家では、ドアのウエザーストリップから引き込む方法を取っている。これが一番簡単で早く失敗がない。

どのようにウエザーストリップから通すのかというと、ウエザーストリップの上を通すのではなく、内側を通すのである。

現在のクルマは、ウエザーストリップを接着しているわけではなく、ボディにはめ込んでいる。つまり、いつでも簡単に引き剥がせる状況にある。これを利用する。

やり方は、ボディから引き剥がしたウエザーストリップの内側に配線を入れ、雨が伝わってきても室内へ流れ込まないよう、外側で一旦垂れ下がるように曲げておいてから室内へ入れ、ウエザーストリップで固定すれば終了。

たったこれだけ。もちろん太さが5mmもあるようなコードは無理だが、電流を多く必要とする場合は、細い線数本に分けて使えば済むこと。

太目のコードは、ウエザーストリップと直角に固定するのではなく、斜めに沿わせる形にすると、コードとウエザーストリップの嵌め込み部分にストレスが少なくなるので、浮き上がることもない。

早いし、楽だし、取り外すときにも跡が残らないので、この方法が絶対お勧め。
ウエザーストリップは簡単に引き抜けるので、このように配線を引き回す。水切りとして垂らす場所は、もっと上部でもかまわない。やりやすい場所を選んで確実に形を作ればいいだけだ
引き込む配線をボディに沿わせておいて、ウエザーストリップを嵌め込めんで固定すればそれで終了

またやってる、道路運送車両法保安基準違反の推進を


2011年のモーターショーも終わったが、気になるブースの展示を見つけた。それは、これまでにもあったことなのだが・・・

これまでにもあった問題点とは、クルマの前方に照射するライトの色についてである。最初がいつだったかはっきりしないが、確かモーターショーが幕張メッセに移ってから数回後だったと記憶している。

あるライトメーカーの展示ブースで、ヘッドライトの周囲に取り付けたパイプ状の青色リングライトが点灯するデモ機。これは明らかに違反行為なので、担当者を呼び消灯するようにアドバイスをし、一般公開時では点灯することはなかった。

しかし、時が流れ、デイライトの有効性が叫ばれ始めたとき、オートサロンに展示したある自動車メーカーの補助灯が青色になっていることを見つけ、ここでも消灯するようアドバイス。

両方ともショーに展示しているデモカーだから・・・と思われるかもしれないが、これを見た一般の方々は、「自動車部品や自動車メーカーが出しているんだから青色でいいんだ」という認識をしてしまうので、非常に問題だというのが私の見解。

デイライトの色が問題になり始めたとき、国土交通省のサイトには「デイライトの色に関するQ&A」があり、ここでは、「青色をデイライトに使っても違反にならないのか」という問いに対し「青色を禁止する項目はありません」という返事が書かれていた。

ところが、しばらくして「すみません、間違っていました。自動車の前方に照射するライトの色は透明(白色を含む)と淡黄色という道路運送車両法保安基準がありますので、青色は使えません」という訂正文が国土交通省の同サイトに載っていたが、すでに時遅しだった。

なのにまたである。メーカーとしてどうあるべきか、ということの認識を持たないと、同じ過ちを繰り返してしまう。今回は、気がついた時点で一般公開となってしまっていたため、後の祭りだ~~~
自動車の前方を照射するライトの色は法律で決まっているのだが、その認識を持たないと、どんな色でもかまわないことになる、たとえ赤でも・・・