研究開発に見た遠回りの結論にあきれる -水素エンジンと点火装置-


2022年12月22日木曜日

大学時代のことだった、当時ベストセラーカーだったトヨタパブリカで、富士山を登るという企画に、トヨタがバックアップすることになったのだが・・・

 

その光景はテレビで放映されたのだが、いくら軽量でトルクが素晴らしくても、普通の状態であの火山灰地は登坂できない。

そこでトヨタが考えたのは、リヤホイールの外側にもうひとつのホイールを取り付け、そこにロープを巻きつけ、巻き取るロープにより無理やり引き上げる、と言う方策。

ロープがその取り付けたホイール一杯になると、いちいち巻きついたロープを解き、再度ホイールに取り付けて、巻取りを開始し登坂すると言う行為を、延々と繰り返していた。

この行為に要する時間はかなり長く、時間のロスが続いた。

それを見て『何で、キャプスターンドラム』形状のホイールとして、効率よく作業を進めないのか。まだ健在だった父親とそのTVを見ながら「何やってんだあいつらは」と言う言葉が飛び出した。

キャプスターンドラムは、大型船舶などを接岸させるときに見られるチョッと変わった形状の回転するドラム。

甲板などに取り付けられたキャプスターンドラムを見ていると、それを扱う船員の動きは、航海士の指令によって(或いは港側にいる関係者の指示により)、ロープを引いたり緩めたりして、少しずつ接岸させてから、別のロープで船と港を固定する。よく見るとその作動に素晴らしいものが見られる。

ドラムの形状は、中心部が細くなっており、そのドラムに2~3回転ほどロープを巻きつけ、ドラムが回転している最中に、ロープを引くと、ドラムに巻きつく力が強く発生し、ロープを引き寄せる。

また、瞬時に巻きつく状態を解除する必要が出たら、ロープを引く力を無くせばいい。

なお使用するロープは、綿を編んだソフトなもので、そのロープが船舶や関係者に接触しても、その接触した相手にダメージが加わらないものだった。

このキャプスターンドラムを使えば、いくら長いロープでも、巻き取る必要はないので、例えば、今回のように距離の有る登坂でも、用意されたロープの長さを短時間で効率よく使うことが出来る。

何故このような形状のドラムがあることを知らなかったのかは不明だが、知識以下の情報だったから、当時「どなたか良いアイディアを・・・」と、メッセージを出してくれていたら、的確なアドバイスが出来たのだが。

ついでに言っておくが、自動車評論家では、これらのことは知らないと思うので、聞くだけ無駄・・・

2022年12月1日木曜日

アメリカ旅行中、自分で焼いて食べたステーキの味が忘れられない

 

今から50年ほど前の1972年2月から3月にかけて、兄とクルマ(中古のアメ車、フルサイズカー、フォードギャラクシィ。エンジンは大きくなくて5000ccぐらい)でアメリカ大陸をロスから出発して東海岸のニューヨークまで行き、それを更に南へ下り、フロリダのデイトナスピードウエイで行われる、ストックカーのレースと、更に1ヵ月後に行われる、AMAのデイトナ200マイル(オートバイのレース)のレースを取材し、そのフィルムをジャクソンビルの郵便局から編集部に送ると言うことをしながら、ロスに戻り、帰国すると言う、クルマでの走行距離2万キロ(ハッキリとしない)と言うことをやったのだが、その途中の宿泊は、コストパフォーマンスを考え、安全なところでの野宿(病院の駐車場)、ユースホステルなど。

レースレポートの話などはさておき、宿泊場所での思い出と、そこで食べたステーキの話をしたいと思う。

まずはステーキの話。ワシントンDCのユースホステルを事前に予約してあったので、食料品は全て自炊と言うコストは最高だが、それを満たすために自分達がやることは、食料品の買出し。

近くのスーパーマーケットで、フィレステーキのブロック(ひとり300gぐらい)を購入したが、それ以外の食料品はなし。そのビーフをユースホステルに戻って調理するのだが、そこに用意されている調理器具は、フライパンはなく中華なべひとつ。

ガスコンロの上にナベを乗せ、オイルを引いて、勢いよく焼き上げるつもりだったが、ガスコンロから出る火は『チョロチョロ』。適当に蓋をして、弱火でステーキを・・・どこかに言ってしまった兄は「まだ出来ね~のか」、と怒鳴っているが、どうにもならない。とにかく火が弱いのだから。

一握りもあるビーフだから、そんなに簡単に火が通らないことは想像できるが、それにしても参った。

塩コショウを調味料として使ったステーキ。チョロチョロガスで数十分『30分ぐらい掛かったかもしれない』。何とか表面はしっかりと火が通ったこのステーキ。さてそのお味は・・・『まだか、まだか』と文句を言っていた兄も黙るぐらい美味しかった。ステーキは、強火より、弱火でジックリと焼くほうが美味しいのかもしれない。

日本でもそのような調理方法を試したことはないので、妻が旅行にでも行っているときを狙って、ワシントンでのステーキ料理方法を試してみたいと思っている。さてどうなるか・・・

そう言えば、日本でもステーキレストランでは、シェフの扱う鉄板から煙が立ち上っているのを見たことはない。また、肉をその焼けた鉄板の上に置いたときのも、「ジュワ~」という大きな音は発していない。これつまり、低温調理で、肉の美味しさを引き出している、ということなのかもしれない。偶然にも、そのような所に行き着いたのだろう。

また、フィラデルフィアのユースホステルでは、完全外食で、夕食を街で済ませてから宿に出向く。これは決まりだから仕方がない。

で、面白かったのは、そのユースホステルにいる犬の行動。夜はオーナーは自宅に戻るため、そこには大きな犬(黒かったが、犬種は覚えていない)と我々だけ。

その犬は、頑丈な犬小屋に閉じ込められているが、ものすごい勢いで吼えまくる。小屋がなかったら、食い殺されそうな勢いだったが、オーナー曰く『明日になればおとなしくなるので心配しなくていい』。でも言っている意味が良くわからないから、不安を抱えながら就寝。

犬は1階、我々が泊まる部屋は2階だったから、犬の声は気にならなかった。

で、翌朝は、その吼えまくっていた犬は、まるで飼い猫のごとく変身していた。『なんだ~これ』。