研究開発に見た遠回りの結論にあきれる -水素エンジンと点火装置-


2014年5月19日月曜日

Aピラーをいくら細くしても、これじゃね~


運転席からの死角をできるだけ少なくして、事故に結びつかないよう、クルマの設計者はボディデザインと衝突安全を確保しながら、特にAピラーについて、特別気を遣っているのだが・・・

 

何に気を遣うかというと、角度と太さである。

 

しかし、メーカー純正オプションとして装備されるサイドバイザーは、なんと、Aピラーが太くなったかのような、スモーク樹脂で見た目はいい。でも、せっかく細く作られ、死角を最小限にした構造なのに、意味がない。

 

Aピラーの傾斜角が多く(デザインのためだけではなく衝突安全やボディ剛性も関係する)、そのため雨天であると窓を少し開けただけで、水滴が室内に入ってしまう。

 

これを防止するには、サイドバイザーを前方へ延長して、Aピラー部分まで持ってこなければならない。

 

ところが、それをやると死角が多くなる。クリア樹脂を使っても経年変化で透明度は下がり、まるでスモークのような感じで死角が増える。

 

これを防止するには、サイドバイザーの延長している部分を切り、その上に雨水用のドリップ(雨どい)を製作すれば済む。

 

つまり、サイドバイザーの形状を生かしながら、水滴が入らないような工夫が必要で、以前乗っていたホンダ・フィットのサイドバイザーは、加工して目的を達成させた。

 

このくらいは自動車メーカーが考えてもいいんじゃないかな。

この状態だから死角が多くなり、せっかく細く設計されたAピラーも意味がなくなってしまう

そこで以前乗っていたホンダ・フィットでは、このようにサイドバイザーの前方部分を切り取り、視界を確保した。ドリップはシリコンシーラントを塗りつけた。このときには仕上げをしていなかったが、後日回転ヤスリで見栄えを上げた。このような考えは、自動車メーカーがもっと積極的にするものだと思う

2014年5月8日木曜日

BMWi3について思うこと

BMWが造ったEV(電池自動車)他の自動車評論家はどう評価するのだろうか。メーカー、広報の言われたままか。慣れれば問題ないと評価するのか。私はそのように評価しない。

確かにボディは最新技術のCFRP(カーボンプラスチック)で、シャシーはアルミ。剛性面では完璧とはいえないが、最初にやったということでは十分に評価はできる。

動力性能もすごい。モーターは自社製だというのだが、そのトルクの出方はこれまでのEVとは確実に違う。

一般的にはモーターのトルクが最大な回転数は、回る瞬間で、そこから回転数が増えるに従い低下するのだが、BMWが開発した(制御も重要)モーターの持つトルク特性は、回転が高くなっても低下する気配を見せない。

どうしてなのだろうか、広報担当者は「分からない」という。

しかし、この強力なトルクもアクセルペダルから足を離したとたん、強烈な回生ブレーキとなって乗員を襲う。エンジン搭載車のエンジンブレーキとは違って、穏やかに作用するわけではなく、強烈に作用する。しかも停止するまでそれが連続するのだから、疲れがたまる。

普通に走らせるのであるなら、かなりの高速であってもブレーキペダルの世話になる必要はないぐらいの減速と制動。広報担当者は「慣れれば問題ないという評価が多いのですが」というが、それはないだろう。

もちろん目的は回生量をできるだけ多くして、バッテリーの残量を多く確保するためだが、この走りではクルマとしての資質に疑問が出る。

リヤドライブであるから、雪道のコーナリングで、アクセルを放したとたん、スタビリティ制御が働く前にスピンする、と判断しても不思議ではない。その点についても広報担当者は「ドイツ本国の開発では、それも想定していると思うのですが・・・」。

一時問題となったトヨタプリウスの滑空事件だが、同様なことがどの速度からでも起きそうな気がしてならない。ブレーキペダルに足が掛かっていないだけに、さらにABS作動が遅れることにもなりそうだ。

また、バッテリーの充電は急速充電器と一般家庭にも一部引き込まれている、三線単相から取る200Vの専用線という。一般家庭に取り付けられている100Vには対応していない。三線単相からEV充電専用にコンセントをつけると、最低13万円以上かかる。これも問題だろう。
ボディはCFRP、シャシーはアルミ。ものすごく軽量ではある。専用設計の素晴らしさだ。なお、バッテリーだけの搭載モデルと、そのバッテリーに充電するためのエンジンを載せたモデル(レンジエクステンダー)がある

2014年5月1日木曜日

特許が取れるブレーキのエア抜きホース・でもね~

ワンマンブリーダーとか何とか言っても、それが確実ではないし使い勝手も悪く、ブレーキフルードのロスも多いのが現状。

二人で、声を掛け合って作業しなければならないかの理由は、ブリーダープラグから排出したエアを再度吸い込んでしまうからだ。

何故吸い込むのかというと、ブレーキペダルを踏んでから放したとき、内部に吸引作用が働く。なので、ブリーダープラグを閉めないと、エアが逆流してしまう。

更に排出したホースの中にあるエアだけではなく、ブリーダープラグとシリンダーのネジ部からエアを吸い込むのである。

そのため、以前アップしたような、ワンウエイバルブを組み込んだブリーダープラグがあるのだが、求められる条件に合わせる方法があった。それは、ブリーダープラグのネジからエアを吸い込まないような作用を、排出したブレーキフルードそのものにさせればいい、ということ。

つまり、排出させるためのビニールホース(耐油でもシリコンでもいい)を高いところまで引き回し、更に途中にフルード溜りを取り付ける。

ブリーダープラグは3/4回転ほど開き、そのまま数分待っていると、フルードがビニールホースの中に流れ出してくる。

20~30cmの高さになるまで排出させる。この状態になったら、ブレーキペダルを踏んでも、エアが逆流することはない。

ブレーキ関係を全てOHしたときには、最初のシリンダーにフルードは出てくるまでかなりの時間がかかり、マスターシリンダーのフルードを切らさないよう、注意しなければならない。

それは当然のことで、各所に溜まるエアを押し出すための時間である。

待つ時間を少なくする方法は、中間に取り付けたフルード溜りに、フルードを注入してブリーダープラグに排出ホースを取り付けること。

この状態で、ブリーダープラグを3/4回転ほど緩め、ブレーキペダルを何回も踏み続ければ、効果的にブレーキシステム内のエアを押し出すことができる。

排出した、あるいはそこに溜まるフルードが逆流する力で、ブリーダープラグとシリンダーのネジ部から、エアを吸い込まないようになる。

シリンダーの中に吸引作用が働いても、吸い難いブリーダーのネジ部より、吸い易いホース側に吸引作用が強く働いて当然で、その力を利用して、ワンウエイバルブと同様な仕事をさせるだけだ。

何故かと言うと、ブリーダープラグから押し出されたフルードは、高いところから落ちようとする力が作用して、シリンダーの中に吸引作用が働いても、ブリーダープラグとシリンダーのネジからエアを吸うより、排出したフルードが落下する力が勝ち、ネジ部からエアが入り込むことはない。

これ、特許が取れる製品だけど、誰でも簡単に作れるし、特許の申請料を考えたら、絶対に元が取れないのでやらないだけだ。
シリコンホースの間に適当な大きさの容器を取り付ける。ただそれだけ
これが取り付けた容器。たまたま自宅にあったバイク用の燃料フィルターだが、ホースとつなげる構造なら何でもいい。但し、あまり大きなものは使い勝手が悪いので、適当な大きさを選びたい。また、中に溜まるフルードが見えることは重要
このように排出ホースと中間に取り付ける容器は高い位置にする
このような状態となれば、ブリーダープラグに対して、排出したフルードは逆流する力が強く、ブレーキペダルから足を離しても、シリンダーとブリーダープラグのネジ部からエアを吸い込むことはない。つまり、ワンウエイバルブと同様な働きをするので、一人で確実にフルード交換やエア抜きができる。今のところ確実で、バキュームポンプを使ったものより作業性がいいだけではなく、製造コストも安い

2014年4月23日水曜日

スズキの軽自動車、やっと他のメーカーと同様なリヤサスペンションに改良

スズキの軽自動車(カーゴ系を除く)に採用されていたリヤサスペンションは、横力を規制するラテラルロッド(スズキではアイソレーテッド・トレーリング・リンクと呼んでいる)を使ったもので、大きく作動させるような状態や、コーナーの途中でブレーキをかけると、大きく挙動が変化する状態に陥る。

他のメーカーでもSUVなどに採用されているので、いまだにそのようなクルマが街中に多数あるのだが。

しかし、すでに多くのメーカーが、軽自動車でもツイストビーム(トーションビーム)アクスルを採用して、おかしな挙動が出ないような構造をとっている。

しかし、スズキの新型の軽が発表されるたびに「いつになったら、トーションビームのリヤサスを採用するのか」と言う質問を浴びせていたが、いつも適当な答えしか返ってこなかった。

乗用車としての挙動を求めた場合、手軽に作れるラテラルロッド採用のリヤサスペンションは、絶対にやめるべきである、ということを常々唱えていたので、やっとその方向へ動き出したことは、評価したいが、それがいつなのかは、発表されなかった。

次に出てくる新型からです、と言うことで、言葉を濁している。
これが次世代のプラットフォーム。一目見てリヤサスペンション構造が、これまでのようなラテラルロッド式から、トーションビーム式に変わったことが分かる。どこを見れば・・・リヤサスペンションアームの前側取り付けの部分に、トーションビーム独特の構造があるからだ。また、ラテラルロッドを取り付ける部分もない

2014年4月15日火曜日

電車の緊急停止ボタンの高さに???

皆さん気にならないのだろうか。電車のホームにある緊急停止ボタンの高さ。

大人の身長を基準にしていると、あの高さになるだろう。子供の身長を考えたら高すぎ。

何故、あの高さ(高すぎだと思う)にしたのだろうか。考えるに、たぶん子供がいたずらすると困るから。

子供はいたずらするかな~。酔っ払った大人はいたずらするだろうが、子供はやらない。結果を想像できるからだ。

例えば、大人が周りにいない状況で、ホームからの転落事故があった場合、緊急停止ボタンを子供が押せない、使えない。

助けられる命も、助けることは出来ない。いたずら防止を優先した結果である。これでいいのなら文句はない。

どこかでもあったような気がする。いたずらされると面倒だから、ということで関係者しか知らない緊急通報電話だかボタンが。

緊急というからには、誰でもその状態を通報できるようなもの作りが最重要であると考える。いたずら対策は二の次だ。

では、ホームにおける緊急停止ボタンを小学生でも押せるようにするにはどうするか。

もちろん、低い位置に取り付け直せばいいのだが、大人の頭が当たるようでは、これもまずい。

そこでいい方法がある、それは、足を掛けられるステップを作り、更に、足を掛けた状態から腕の力を使って、身体をリフトさせるためのグリップパイプ(棒)を取り付ければ、緊急停止ボタンの取り付け高さまで、小学生でも手は届くはず。

何故このような対策を施さないのだろうか。事故が起こらないとやらない体質がなくなっていないのか。
この高さである。自動販売機の高さから判断して、2m近いと思われる。小学生は使えない。これでいいのだろうか

2014年4月13日日曜日

ここでのすり抜け!!! あなたは何を予測しますか 私の答え『何も予測しない』

昨年だったか、毎月来る、ある組織の機関紙で「片側2車線の道路で、あなたはバイクに乗っています。右側には大きなクルマがあり、右前方は見えません。すぐ前は信号機のある大きな交差点です。この状態で、右側をすり抜けようとしています。このとき、あなたは何を予測しますか」。

というような内容だったと記憶する。

設問者の期待する、このときの答えは「前方から右折するクルマがあるので・・・」なのだろうが、私の出す答えは『何も予測しません』である。

なぜか。このような状況の中で、左側をすり抜ければ、事故に巻き込まれる可能性があることは明白。

右側にいるクルマは、絶対に何の合図もなく左折する。或いは左へ寄ると考えて行動する。これ、バイク乗りでは常識の考え方。

左側をすり抜けるのであるなら、クルマが停止中にやる。或いは、広い交差点であれば、その交差点に入り、徐々に加速しながら見通しが利く状態で、右側の確認ができるのなら、その時点で左側をすり抜ける。

だと思ってバイクには乗り続けている。横にいるクルマが何の前ぶれも無くいきなり左へ、これは日常茶飯事。ひどい運転の場合には、バイクを抜いていきなり左折。これで事故を回避できたのは、日頃から周りにいるクルマの行動を疑っているからだ。

右にフラッシャーを出しているからといって、絶対に左へ来ない可能性はない。

どちらにハンドルを切るか、ドライバーの気持ちしだいだからだ。右に行くつもりだったが、左側にコンビニを見つけ「アッそうだ、寄って行こう」、となれば、右に曲がる合図をしていても、そのことは忘れ、いきなり左へハンドルを切る。

これは、絶対に頭に入れ、周りの状況からこの後何が起きるのか、身体で覚えて反応することを心がけることが重要だと思う。

2014年4月7日月曜日

ナンダこれ?ハンドルだ 第41回モーターサイクルショウ

ある部品展示のところで見慣れないもの、というより、見たこともないものに遭遇した。

それは、新しい発想によるハンドルだった。バイクメーカーに売り込んだのだが、採用してくれないので、自社で特許を取り、販売しようという話で、「レボハンドル」という名称。

開発製造する会社は、広島に本社がある親和金属。本業は金属メッキの会社である。下にURLを添付したので、興味のある方はアクセスしてみて欲しい。

説明を受けながら、その発想と素晴らしさに脱帽。何故バイクメーカーが採用しないのか不思議。やはりあらゆる場面の経験が不足しているから、その素晴らしさに気がつかないのだ、といっても反論できないだろう。言っておくが、特別な配慮を頂いたわけではない。
このような形になる。オフロードバイクからツーリングバイク、スクーターまで、形状を変えれば装着できる。アクセサリーの取り付けもしやすい

一瞬にして、これがハンドルであると理解は出来なかった。それほど突飛な形状なのだが、じっくり見て観察すると、その発想の素晴らしさが見えてきた。なるほどこれはいい 

手前内側に曲がりこんだ部分にグリップがあり、レバー類が来る。ハンドルスイッチも自然な位置に来るばかりではなく、親指以外の指先の触る部分にもタップスイッチを装備できるから、親指だけに頼っていた方向指示やヘッドライト、ハザードスイッチなど、緊急性の必要ではないスイッチ類は、指先スイッチで済み、操作性が向上する。

特に、マニュアルシフト制御を持つスクーターや、最近ホンダで売り出しているDCT(ツインクラッチAT)モデルでは、数多くのスイッチがあり、どれがどれやら???で、使いこなすには難しいのだが、このハンドルを使えば、操作性のいいところに、シンプルな表示でスイッチを配備できるから、素晴らしいだろうに。

更に素晴らしいのは、自然な形で手にガードが出来ること。何か硬いものに接触しても、これまでのように手の甲へ直接当たることはなく、パイプハンドルに当たる。また、その部分にウインドウ&レインプロテクターなどを装着すれば、これも使い勝手がいい。

専用のレバーホルダーやハンドルスイッチを製作しなくても、既存のものをそのまま装備できそうだから、どこかの用品メーカーが販売して欲しいものである。