研究開発に見た遠回りの結論にあきれる -水素エンジンと点火装置-


2018年7月15日日曜日

冠水した道路をクルマで走る場合に注意したいこと それはアイドリングストップを作動させないこと


昨今の豪雨被害を見ていて、ふと気が付いたことがある。それは、マフラーのテールパイプ出口が水没する深さになる冠水場所を走行する場合、アイドリングストップさせると、とんでもないことが起きると言うことが考えられた。

それは、水がマフラーテールパイプから逆流する現象で、エンジン燃焼室内に水が浸入することとなって、再始動が不可能となると言う話。

なぜ水がマフラーのテールパイプから逆流するのかと言うと、まずアイドリングストップすると、クルマの後方下側に有るメインマフラー内に水が浸入。エンジンが始動していれば、排気の圧力でマフラー内の水が入り込むことは無いが(と言っても冠水の深さがあるとその水圧が排気圧に勝ちマフラー内に水が浸入する)、吐き出す作用が止まれば水は浸入する。

最初の何回かは、この状態となってもエンジンは始動してくれるが、エンジンは吸気バルブと排気バルブを同時に開くタイミングがあり、このときには当然テールパイプ側から排気ガスを引き込むような作用があり、ここに水があればそれを吸引。

もちろん一回でシリンダー内に入り込むことはないが、渋滞などで何回かのアイドリングストップからの再スタートにより、マフラー⇒排気管⇒触媒⇒エキゾーストマニホールドに到着し、再始動不可能になる。

そのような状態になると言うことを理解して、再始動した瞬間にギヤをニュートラルにして、エンジンを高回転に回し、排気系に入ってしまった水を吐き出させれば事なきを得られるが、冠水状態の場所で、常にこの作用をさせるにはミスも出る。

そこで簡単なのが、アイドリングストップをしないように停止ボタンを押しておくことである。

それでも水深のある場所を通過するときには、どうしても排気するための圧力が高くなり、不調の原因となるため、ニュートラルにして、アクセルを大きく踏み込み、マフラーテールパイプから、勢いよく内部の水を吐き出させる行為を行わないといけない。

もうひとつ知っておいて損はないものがある。それは、冠水の深い道路をどうしても走らなければならないときの取って置き方法。

水かさが増していれば、そこを走らせることによりエンジン吸気系から水を吸い込み(大型や背の高いクルマは別)エンジンストップ、或いはエンジン破損につながる。

でもそのような場所を通過しなければならないこともある。ひとつはバスなどの大型の後ろを出来るだけ近づいて走行する。大型のタイヤが水を左右に押しのけるので、水深が浅くなり何とかトラブルから回避できる。

それも出来ないようなときには、エンジンルームにある吸気の入り口近くに走行による水が当たらないような工夫をする。一番いいのは食品ラップをフロントグリル全てに貼り付けること。ラップがなかったら新聞紙でも十分。その新聞が落ちないようガムテープなどで止める。

フロントグリル内にはエンジン冷却用のラジエターがあるが、そこに当たる風を一時的に遮断しても、オーバーヒートなどのトラブルは起こさない。

このようにして水深の有る道路を走行する場合、エンジン回転は出来るだけ低くすること。ATであると簡単な話ではないが、アクセルを大きく踏み込まなければ可能なことである。