研究開発に見た遠回りの結論にあきれる -水素エンジンと点火装置-


2012年2月12日日曜日

走行音を発生しないクルマのサウンド対策が進むのだが・・・その1

EV、PHV、HVなど、モーターでの走行状態では、エンジンとは違う静かな音しか発生しないため、その存在に気づかず事故となることが考えられることから、国土交通省は2010年5月10日に“静音性対策を講じたハイブリッド・EVの体験会”を東京小金井の尾久自動車学校で開催した。

どのようなものかと言うことで、事前に申し込みをし、参加したのだが、目の前を走る実験車からは、インバーターが発するような、かすかな金属音がする程度で、とてもじゃないが役に立つとは思えないもの。
高周波の金属音で役に立つとは思えない状態。また、停止するとサウンドも消えるので、それでは視覚障害の方もそこにクルマがあると判断できない

その音に対する評価者として、視覚障害者の方を数十名現場に来ていただいていたが、これが大きな間違いである、と言うことを国土交通省の方々は気がついていないようだった。

視覚障害の方は、聴覚が非常に優れており(健常者より遥かに優れる)、いくら目が見えないからと言って、その方々の意見を参考にするのは大きな間違い。

十分な音か、或いは周波数はどうか、を検証するなら80歳近いお年寄りから意見を聞くべきである。

こんな状態で製造したエンジンサウンドシステムは、使い物にならないと言うことになって、一向に広まらない。

そこで、国土交通省の指針に合わせたものを永井電子(ウルトラ)が製造した。ただし、その指針が音の範囲を狭めているのは確かだ。

指針の内容は、興味本位の音はダメ(F1の排気音など、音の大きさが変化するもの、ブリッピング、人の声)など、つまり変化しない音と言うことになる。この状態でOKとなる音はかなり難しいようだ。

また、最近気がついたことだが、アイドリングストップしていると、当然エンジン音がないわけで、よそ見をしながら歩いてくる人は、そのアイドリングストップしているクルマにぶつかる、と言う事故は起きてしまう。そう考えると、アイドリングストップするクルマにも、擬似的にエンジンサウンドを発生するようなシステムが必要ではないかと思う。

次回は、永井電子製のウルトラ・エンジンサウンドシステムを検証し、もっと音が良くなる手法はないか、実験してみるつもりだ。