研究開発に見た遠回りの結論にあきれる -水素エンジンと点火装置-


2023年9月7日木曜日

やらなきゃ良かった、初回点検

 

数十年前の話だが、当時流行始めたトライアル車を新車で購入。そのバイクで、イーハトーブトライアルに出場スルと言う計画を立てた同僚がいた。ま、それはいいとしても、集合・スタート・ゴール地点の岩手県・七時雨山荘までの交通費やエントリー費は勿論編集費を使っての話だから、かなり「セコイ」。

その同僚はイーハトーブトライアルに出場したことがないので、初回から何回も出場している私にも同行して欲しいという連絡が来た。そして、出かける前に、購入したトライアルバイクの初回点検に出すと言うので「やめておけ」と忠告したが、無料だし信頼できる工場だから・・・と言うことで、持ち込んだようだが、これが失敗。

前日に七時雨山荘前でエンジンを始動しようとしたら、一瞬かかったが、それで終わり。

プラグに火は飛ぶか?と言うことで、やってみたが、なしの礫。クランクケース左側のカバーを外してみると、磁石にボルトが一本張り付いている。

そのボルトによって、点火に関わるコイルが寸断され、プラグに火が飛ばなくなったようだ。

さてどうするか???

主催の関係者(盛岡のホンダディーラー)がその場にいたので、事の成り行きを説明し、お店に部品はないだろうか、と聞いてみると「新車はあるが部品はね~」と言う話。

それは当然だろう。こんなもの故障するはずもないのだから、部品での在庫などあるはずはない。そこで、夜だがホンダ広報が、まだ本社に居るかも知れないと考え、当時の広報部長(かなり親しい)に電話を入れ、事の成り行きを説明し、新車から取り外し、使った部品を盛岡ホンダに送ってくれないか、と言うお願いをしたら、即決で「了解」と言う返事をもらった。

盛岡ホンダの方にそのことを伝えると、その日の夜、七時雨山荘に来る方が、部品を新車から取り外して持ってきてくれることになり、夜遅いが組みつけて一件落着。何とかイベントに参加できた。

だから言ったんだ、無用なことはするな、と。

このトラブルの原因は、左カバーを外したボルトを完全に管理せず、組み立てるとき、ボルトが1本見当たらなかったと思うが、その工場にはボルトの類はいくらでもあるから、そこから持ち出したのだろう。

この状態になったことは、当時の工場長に伝えたのは言うまでも無い。

なお、イーハトーブトライアルは、問題なく完走した。

 

2023年8月23日水曜日

クルマ、バイクの整備点検で、ネジの仮締めはするな

 

相変わらず、ネジの締め付け不良によるトラブル、もしくはトラブル寸前の事故は多いようだ。

このようなことが起きないようにするには、常に本締めを心がけるのがベストだが・・・

どうしても仮締めをしなければならないときには、一見しただけで、そのネジが正しく締められていないことを思い出すような状態を作るのがいい。

どうやるかというと、例えば、クルマのタイヤ交換では、複数あるナットを全部取り付けず、一箇所だけ外しておく。

このようにしておくと、全ての作業が終わって、周りを見たとき、ナットの付いていない場所を見た瞬間に、本締めしていないことを思い出す。

ナットを近くに放り出しておくことも、本締めしていないことを思い出すヒントになる。

これを実行すれば、走行中にクルマのホイールが外れ、大きな事故になることから回避できる。

私自身は、常にこのようなことは実行しており、息子にもしっかりと指導している。

また、息子と二人で作業したときには、「ここ締めたな」という問いかけをして、確実性を担保している。このようなことを息子に説いても、お互いを理解しているので、ストレスはない。

 

話は変わって、クルマいじりの編集部にいたとき、読者のメンテナンスを監視する、という企画をしたのだが、そのとき、ガレージに来た読者に対して「ホイールを外す作業だから、ホイールナットの締め付けは、締め忘れが出にいよう、注意しながらやるように」という話をしてから、リジットラックを4個使って、安定させた状態での作業を開始。

作業が終わって、その読者は「ありがとうございました」といって、クルマに乗り込み、帰ろうとするので「まだ終わってないんだがな~」と私が言っても、何が終わっていないのか見当が付かないようだったので、「一度クルマから降りて、クルマの周りを一周して、自分がないをやったのかを考えてごらん」と言ったら、その読者は「あ~ホイールナットしっかりと締めていなかった」と思い出した。

このようにすれば、ホイールが外れて、事故を起こす、なんていうこともなくなるのだが・・・

2023年8月18日金曜日

愛犬に噛まれ、手が傷だらけ、という話を聞くことがあるが、噛まれたときに、何故お仕置きをしないのだろうか

 

親犬になれば、物を噛んだりする事はなくなるが、噛むのはなぜか、ということも考えておく必要がある。

噛む理由は、成長する歯がかゆいからだということらしい。でも、噛むことをさせていると、だんだんと力が強くなり、示しが付かなくなる。

最初に噛むのは、子供の運動靴やサンダル。いつも遊んでくれる飼い主の、しっかりと匂いが付いているので、愛犬も楽しいのだろうが、それは放置してはいけない。我が家では(数十年前の話)噛むことを止めないと、愛犬の頭を平手でパシンと叩く。

それでも止めないときには、叩く力を強くするが、たいてい2回か3回で、噛み付いていたものを離す。

これを何日か繰り返すと、噛み付きはなくなる。

大きな声でしかっても効果はない。逆に、遊び相手になっていると捕らえて、行動がエスカレートする。

インドネシアで思い出すのは、ものすごくいい香りの強烈なコーヒー豆

 

まだ中学生の頃、当時父はインドネシアの林業開発に関する仕事をしており、帰国の時には美味しいコーヒー豆を持ってくることがあった。

勿論焙煎済みで、それを挽いて飲みたかったのだが、当時はコーヒーを引くミルは近くで手に入る状態ではなかったので、結局、そのまめのコーヒーを飲むことは出来なかった。

どの位のコーヒー豆だったかというと、とてもいい匂いがしていたので、一粒もらって学校に行くのだが、教室で、授業中でもそのコーヒーの匂いをかぎたくなり、ポケットから出したとたんに、その香りは教室中に広がるようで、「誰だ~コーヒーを飲んでいるやつは」という先生の罵声が飛び出すほど、強烈で薫り高いコーヒーだった。

『飲みたかったな~』

2023年8月10日木曜日

愛犬の肥満と食べさせる食事について思うこと・・・

 

最近考えることがある、それは肥満の愛犬を見ることが多いが、何故なのか???

 

ご飯の食べさせすぎではないかと思うが、如何かな。

数十年前、私が実家で買っていた愛犬は、生後1年以内は朝と夕方の2食を与えていたが、それも少しずつ減らして、大人に成長するとタップリ与える夕食の一回だけ。

しっかりと走り回っているので、特別味にはこだわらないようで、残さず食べきる。

当然カロリーは多くはないので、肥満にならない。

でも十分にタフであり、連れて歩くと、かなり動き回る。

勿論、食べ物で釣らなくても、飼い主の言うことは常に従ってくれた。あの頃が懐かしい・・・

2023年7月29日土曜日

バッテリーのターミナルに出来る緑青は・・・

バッテリーのターミナルが、緑青(ろくしょう)で青くなっていたら、ワイヤーブラシできれいにする、という投稿があったが、そんなことをしなくても、もっと簡単に清掃する手段がある。

それは、そのターミナルとクランプ(つまり緑青を吹いている部分)に熱湯をかければいいだけのこと。これで見事に清掃できるのだ。熱湯による被害はない。100度程度では何もおきないので、心配せずに熱湯をかけよう。

ついでに言っておくと、バッテリーが劣化してきて、セルが回りそうで回らないときも(寒い時期も)熱湯をかけてバッテリーを暖めれば、エンジンを始動させることもできる。 

2023年7月9日日曜日

世界のトヨタは分解と組み立てでも、ヒューマンエラーが起きにくいクルマ造りをしてきたはずだが、最近は、利益志向が強くなり、他の自動車メーカーと変わらないような・・・

 

長いことクルマいじりの編集部に在籍していたことにより、日本における自動車メーカーが、最終的にどのような内容で造り上げていたのか(例えばオイルフィルターの交換手順など)、知ってしまうことが多くあった。そのオイルフィルターで言えば三菱ランサーエボリューションでは、フィルターが右フェンダーの中にあり、ステアリングを右に一杯切れば、目の前にフィルターが現れるという具合だった。

そんな中で、特にトヨタは部品のサプライヤーを含め、ある部分をいじったときに、そこにミスを押し込まないような作り方が随所に見られていた。例えば、サスペンションの部品交換で、その部品の交換が、まず発生しないと考えられるのに、関係する部分の脱着が容易に出来るような設計をしていた。

また、編集部には時々読者から質問の電話が掛かってくる。その中には「クルマいじりをしようと思うが、どのようなクルマがいいですか?」という内容。

そこでの答えは決まっていて、「トヨタのファミリーカーがお勧め」という返事をする。その根拠は、とにかくいじりやすいからだ。

勿論、それは、構造を簡単にすることで整備の時間短縮になるだけではなく、整備士のフューマンエラーが発生しにくい構造設計していると取れる、これにより整備初心者でもいじりやすい。このあたりの考え方は、他のメーカーでは、聞いたことがない。当時は如何にコストを抑えるかの方向が優先していたのだろう。

但し、このような話も聞いたことがある。軽自動車の場合、販売店の大半が他のメーカーも扱う修理工場なので、それぞれの機械的な違いや、整備のしやすさがハッキリと、判断されることが多く、「どこそこの部分は、あのメーカーのほうがいじりやすく、故障も少ない」。何とかしてくれという、厳しい意見が出るそうだ。それはその場で言い訳をせず・・・?

で、最近はどうなのだろうか。

三菱で素晴らしかったオイルフィルターの交換だが、当時トヨタでは、カートリッジ式の交換ではなく、フィルターエレメントそのものを交換するという方式を取っていた。そして問題は、そのフィルター取り付け位置が、FWD横置きエンジンのシリンダーブロック後ろ側、つまりエンジンルームを上から覗いても、簡単にフィルターを見つけることさえ出来ない位置にあって、リフトで揚げるか、ピットを使うか、ガレージジャッキで大きく揚げ、リジッドラックを使って安定させてからの作業が要求された。

ペーパーエレメントだけの交換は、欧州車に多くあるが、そこには環境問題を解決するという強い考えがあり、カートリッジ式での取り付け位置ではなく、もっと進んだ考え方が見えた。

欧州車のように、シリンダーヘッドの横にフィルターケースがが取りつけれれていれば、目の前にあるという構造なのだから、リフトで・・・という手順は必要ないわけで、このような形だったら、日本でも整備の現場からクレームが来る様なことはなかったかもしれない。

しかし、ペーパーエレメントだけの交換作業は時間が掛かるだけではなく、そのことによってお客様にも迷惑が掛かるということなのだろう、いつのまにか、これまでのカートリッジ式に変更されていた。

当時、そのペーパーエレメントを製造するメーカーに展示会で話を聞くと「トヨタ側の要求が高くて・・・」という話で、長続きしないでしょう、という悲観的な返事が返ってきていた。