研究開発に見た遠回りの結論にあきれる -水素エンジンと点火装置-


2021年5月31日月曜日

自動車メーカーの開発者で、後日その社内では怖い人物と言う評判のある方と、どう言う訳か親しくなることが多い。なぜだ?


クルマとバイクの特にメカニズムや整備(バイクは自分でスペシャルを設計・製作したり、メーカーのテストコースやサーキットを高速で走らせることができる試乗会に参加。もちろんMXやRR、TRなどもマシンの設計と製作を行って競技への参加もした)を中心にした雑誌に長年携わっていると、クルマの評価基準が、他の編集者とは違った視点から見ることが多くなり、素晴らしい部分だけではなく、問題点を見つけて開発者と話していると、だんだん、その開発責任者との距離が近くなっていたことを、リタイヤしてから知るようになった。

 

ところが、その責任者が社内で怖い人(何を持って怖いと言うのかは知らないが・・・)であるということは当時知らないわけだが、お互いに意見を交わすことで、それぞれの持っている感性、観察力や技術に対する意見交換をしていると、気持ちの通じ合うことは多く、他の方から見たら、気心が知れた仲間???

 

それくらい言葉が弾んでいた!!! 口げんか状態もあったが・・・

 

その①

最初に怖い人、「鬼」などというあだ名がついた方と知り合いになったのは(当然そのときにはそんなことは知らないし、バイクの開発責任者にそのような方がいるとは思っても居なかった)アメリカ・ロサンゼルス。

 

ピシッとしたサングラスで、カッコーが良い方、ぐらいにしか感じなかった。でもその方が、怖い人と言う話を聞いたのは、10年以上経ってからだったが、当然我々メディアに対しては、普通の紳士であった。

 

その方とは年賀状などのやり取りもしていたので、人事異動でドイツに赴任されたときも、更にそこから日本へ戻るときも、連絡をいただいた。

 

鬼の・・・と言うあだ名が有ったぐらいだから、それはすごいのだろう。所属していた部署では、その方から電話(国際)が来ると、誰も取りたくない、と言う話は数年後に聞くことになった。「へーそうなんだ」と思ったが、特別気分を悪くすることはなく、普通にお付き合いをし、記念イベントも一緒に参加し、もてぎでのトライアルGPなどにも一台のクルマに二人同乗して出かけた。

 

そして、その方が白血病で亡くなる寸前までお付き合いが続いたのだ。もちろんご自宅にも行って、奥様とお会いしたり、昔話に花を咲かせた。

 

その②

その①の方は2輪畑だったが、4輪畑の方とも親しくなった。技術広報としてメカニズムがわかる方が必要だったからだが、難しい話や、ややこしい内容の質問をするのは『私』ぐらいだったので、当然その方との話は、独り占め状態になってしまった。

 

こうなれば、当然シークレットな内容まで踏み込むこともあり、かなりヤバイ話に及ぶこともあった。これは後に非常に面白い結果を招いた。

 

フリーのジャーナリストには真実を話さない、と言うことも知らされた。なぜ?と言う質問に対して「その内容を他のメーカーに行って話をされる可能性があり、いくら内緒ですからといっても、自分の立場や金銭的なことを優先するので、内容が表に出るのはメーカーにとって好ましくないからです。そのため細かな点については話さない」と言うことだった。「でも、出版社の編集者であれば、内容には責任を持って管理してくれるので、内緒の話でも安心できるからだ」。と言うことで、私のそばには、絶えず広報の方が張り付き、内容を録音していたり、メモを取っていた。

 

ここで重要なのは、私の質問に答える内容には、どうしても他の関係者には聞かせたくないことが含まれるし、その話をしないと、質問の答えがちぐはぐになり、言葉として通用しなくなるからでもある。

 

そして、インタビューが終わると、傍にいた広報の方から「内緒の話が出ていましたが、あれは絶対に出さないでくださいね」と念を押されたことを思い出した。

 

その方が、私の話をまじめに聞くようになったキッカケは、あるクルマの試乗会での出来事にあるだろう。そのときに乗ったクルマの異常を発見したのだ。その異常とは、大きくバウンドすると、リヤの方から『ギク』と言う異音が発生する。最初は何かの聞き違いではないかと思ったが、同じような状況となると、再び異音が発生する。

 

そこで、リヤサスペンションを確認すると、ラテラルロッドを用いたコイルスプリング。トレーリングアーム形式なので、横力を抑える構造が必要となり、そのためのロッドがラテラルロッドである。そして結論を出した。『恐らくこのロッド取り付け部分のボルト締め付け不良』。

 

試乗会場では、時々各部の点検を行うのは当然で、一度締め付け部分を緩め、ゴムブッシュの位置を落ち着かせる、なんていう作業を行う。そして、その最中に「***電話だぞー」なんて言うイレギュラーな用事が入り、その結果、そのネジの締め付けがおろそかになった。ということだろう。

 

この結論を持って、試乗会場に戻り「ことの詳細を広報部に連絡」。後に、こちらで判断した状態であったことが判明した。当日、技術広報の方と話をすると「連絡が来ています。すみませんでした」ということだった。

 

ここでの出来事により、私の分析能力を高く評価してもらえた。なぜかと言うと、この状態のまま(リヤからの異音発生)数人のジャーナリストが試乗しているが、誰もその異常を訴える人がいなかった。しかし、その異常を私達が見つけたからだ。

 

その③

また、しばらくしてからの試乗会で乗ったクルマが、路面がフラットでサスペンションが作動することがないような道路では、両手離し運転をすると、少しずつどちらかに向きを変えて真っ直ぐに走らない。しかし、路面が少し荒れたような、サスペンションが作動するような場所では、ビックリするぐらい真っ直ぐに走る。もちろん両手離しでである。

 

そのときには、以前お会いした技術広報の方とお会いできなかったので、その疑問を投げかけることは出来なかったが、後日お会いしたときの、その時の疑問をぶつけてみると、やはり・・・

 

そのクルマのフロントサスペンションは、サスペンションが大きく作動したとき、タイロッドの長さによるタイヤのトー変化を最小限とするため、今までのようなステアリングラックの末端にそれぞれのタイロッドを取り付けるタイプではなく、ラックの中央に左右のタイロッドを集中させて取り付ける構造とした。当然、タイロッドは長くなるので、サスペンションが上下動したときの円弧は大きくなり、それによってタイヤのトー変化も少なくなる、と言うような構造。

 

確かにその構造による効果はあるが、造りかたを間違えると、基本がどこかに行ってしまう。この構造のクルマは欧州車にあり、そのクルマは、特に気になる直進性に問題は出なかった。

 

では、日本におけるコピー構造ステアリング機構は、どのような問題が発生していたのかと言うと、長くなったタイロッドは、重くなった分、下向に引かれる力が大きく発生し、その引かれることで摩擦が多くなり、本来ならそのサスペンションが持っている、優しく自由に動く動作が阻害されるため、クルマは自然のスタビリティがなくなり、路面がフラットであると手放しでは真っ直ぐに走行しないようなことになる。

 

どのような状況が起きていたのかを、例を挙げて説明すると。問題のクルマは、タイヤの左右に向きを変える動きがなんとなく渋くなったことで(自転車やバイクのステアリングヘッドのネジを締めこみすぎていると、オフロードでは障害が出ないが、フラットな路面では自由にタイヤが左右に動かないため、その反動が直進性に影響する)、サスペンションが作動するような道路では両手離し運転でも直進性は保たれるが、サスペンションが作動しないような路面では、サスペンションの自由な動きがなくなり、その結果、「なんとなく真っ直ぐ走らない」クルマのなってしまったのである。

 

このような出来のクルマは、当然モデルチェンジでベーシックな構造に変更されたのはいうまでもない。

 

その④

他のメーカーでもこのようなことがあった。それは、事前撮影会で言葉を交わしたことがキッカケで、あるクルマの開発担当主査になったときにお会いすることになったのだが、そのクルマでの素晴らしさを、唯一気が付いたのが私だった(その部分はかなりの気持ちを込めて開発したらしい)。

 

それは、左足でのブレーキ操作性とその性能である。試乗後にその方とお会いして、「左足でのブレーキ操作や制動性能が素晴らしいですね」と発言したとたん「分かりましたか」と言って、身を乗り出してきた。

 

それまで、かなりのジャーナリストが試乗してきたはずだが、ブレーキ性能とペダルのことに対する評価がされていなかったようだ。開発時の目標として、左足でのブレーキ操作を完璧にすることを詰め込んだ。そのためブレーキペダルの配置からその動きに対するチューニングなど、全てをイチから見直して、左足でブレーキ操作を行う誰でもが、素晴らしさを感じるようにしたと言うのだ。

 

ただし、残念にも当時のジャーナリストには左足でのブレーキ操作を完璧に出来る人間がほとんどいなかったようで、私が試乗して、その素晴らしさを伝えたことで、開発担当者とこれまで以上に気持ちが繋がったといえよう。

 

このようなクルマの開発責任者なので、同じメーカーのブレーキに対する問題点を発見したとき、***さんに相談してはどうですか、と言うアドバイスをしたのだが、なんだか反応がおかしい。「聞きに行けない」と言うのである。『ヒョとして怖い人なのかな』と言う気持ちが沸いたが、10年以上が経って、やはり社内では怖い人だということが分かった。

 

以上思い出すままに書いてみた。また思い出したら追記したいと・・・

2021年5月22日土曜日

クルマ誤操作の代表としては、パニック状態でのブレーキとアクセル踏み違い暴走事故があるが・・・

 

AT車(2ペダル)のブレーキとアクセルの踏み違いによる暴走事故のほとんどが、高齢者だけによるもの、と言うイメージで報道されているが、果たしてそうなのだろうかと思っている。

高齢者は、正直に(それを認めない上級国民もいるが)自分の行為を認めることが多いのだ。つまりアクセルとブレーキの踏み違いは=高齢者と言う図式が出来ているからなのだろう。

ところが中年や若者となると、同じような事故を起こしても、自分が高齢者グループに入れられてしまうことを恥じて、「よそ見していたとか」、「ボ~ッとしていた」、「猫が飛び出した」、などの言い訳で済まそうとしているのではないかと感じている。

コンビニの駐車場からお店に飛び込むような事故は、確かに男女共に高齢者に多いと言えるだろう。ただし、何歳以上を高齢者と呼ぶのかで違ってくるが。

ま、健常者なら、いつも言っているように左足でブレーキ操作すれば、踏み違いなどが発生する事はない。

なぜこの左足ブレーキの操作を、警察庁はもっと広く意見として求めて、改正することをしないのか、不思議でならない。

アクセルペダルが戻っていないとブレーキ性能が落ちる、と言う話もあるが、現在のクルマは電子制御なのでアクセルペダルを踏んだ状態でも、ブレーキペダルを踏むと、間接的(電気的)にアクセルと繋がるスロットルバルブは、アイドル状態となるのが現在にAT車制御だ。

自動車免許をすでに取得している方でも、自動車教習所での練習(あえて教習とは言わない)により、左足でのブレーキ操作は出来るようになる。もちろん強制する必要はないのだが。

どれほど優位性があるのか、知りたければ見本を示してあげても良い。いとも簡単に出来るからだ。

話は違うが高齢者講習の教習所における走行では、左足ブレーキを普通に使っていても、隣に座る教官はそれを知らないわけで、『20cmほどの段差にタイヤを当てた状態で一時停止し、その段差に出来るだけスムーズに乗り上げる』、と言う走り方をするように指令が出るが、一時停止後に加減速することなくスムーズにその20cmの段に乗り上げていると、急激な挙動を示さないので、教官は『さあやってみましょう』と言う言葉を発するが、すでにその行為は終了しているので、「クリープが発生し進むだけですが」というと、なんとなく理解したようで、『では次に進みましょう』と言う。

それ以前に行った行為でその段差を乗り上げていることを感じていない。つまり、それほど穏やかに走らせることが出来るのも、左足でのブレーキ操作をしているからだ。『試しに私の隣に乗ってみる?』そして、その素晴らしさを体験して欲しい。

スムーズに走らせられるだけではなく、事故抑制と防止にも役立っている。

例えば、運転していて、「横道からクルマや人、自転車が出てきそうだな」、と感じたときには、自然に左足はブレーキペダルの上に乗せる習慣が出来ているので、実際に飛び出しが有っても、ビックリすることなく(つまりパニックにはならないと言うこと)間髪をいれず、ブレーキペダルに力が入り、制動操作を行える。

助手席に乗る方も、私の行為を見ているので、ビックリすることもなく「横道から飛び出しても、緊張しませんね」、と言う言葉を発したほどだ。

2021年4月26日月曜日

自転車の乗り方が問題となり、反則金制度を作るか・・・

自転車が傍若無人に走り回る光景がTVで放映されている。そして、このような行動が事故を招くことになるので、厳しい規則を作ろうじゃないか、と言う動きがある。それ自体は賛成するが、その前に道路交通法の改正が必要だ、と日頃から思っている。

その改正項目は、「人は右、クルマは左」、と言う法律だ。歩くときは右で、これは幼児から大人になっても同じ。これが勘違いと問題を引き起こす。特に歩行者と自転車の混合交通が可能の場所では、歩行者を追い越す場合、どちら側から追い越すのが法規上正しいのか・・・事故にならなければどちら側からでも良い、と言うのがその関係者からの答えだろうが、それがそもそも自転車の行動を重く見ていない結果だ。

また、前方から歩行者が歩いてきたとき、どちら側に寄ってすれ違いすればいいのか。更に、その横に自転車がいたら、どのような走り方をすれば法に則したものなのだろうか。

これが瞬時に判断して、正しい行動が出来る人はいるだろうか。私は出来ない。

ではどのようにしたら、この問題を解決できるのかと言うと、それは、クルマは左、人も左、と言う交通ルールにすればいいだけだ。

今の日本では、これがゴチャゴチャだから、自転車で走る人は自分勝手に解釈し、違反で警察官に停止を求められても、言い訳の材料がほとばしるだけ。

歩行者の感覚からすると、意識しないで歩道を歩くと左側を歩いている。

つまり、左側通行が自然の成り行きで、これを法律にすれば済むだけ。もともと左側を歩くことが人間としての自然の行動、と考えると、直ぐに法律改正をして、歩行者も左側を歩く、としたところで混乱は起きないし、かえって規則正しい行動が自然に生まれると思う。

これが道路における決まりとなれば、ゴチャゴチャ感覚はなくなり、規則正しい行動に結びつくと考えている。

2021年4月20日火曜日

子供用のハーネスについて、実際に使ったものとしての意見

 

我が家の長男は、伝わり立ちする前の生後8ヶ月でいきなり歩行、と言うより走り出した。

その後は、手を繋いで歩くことは一切せず、常に走りたがるので、夫婦で相談し、アメリカ製の幼児用ハーネスを購入。それは、今から40年近く前のことである。

手を繋いで歩いてくれないから、常に監視していないと、歩道の段差で転倒するし、横断歩道もまともに歩いてくれない。そこで使うことになったのは、幼児用のハーネスである。

走り出してしまうのを抑える事と、転倒を防止するため、危ない場所では、ハーネスを使って「ヒョイ」と彼を持ち上げる。安全な場所に着たら、再び歩かせる。

とにかく活発な息子で、妻はだいぶ苦労したようだ。私も数回体験したが、当時はそのような歩き方をする方はいなかったので、ハーネス使用はかなり注目された。

 「犬などのペットみたいで可愛そう」と言う方がいるけれど、それは間違い。自分で同じようなお子さんを持っていたら、躊躇することなくハーネスをつけるだろう。ただし、使用するハーネスは、簡易的なものではなく、お子さんの身体に直接装備でき、ハーネスを引き上げれば安定して持ち上げられる構造としたものを選ばなければいけない。

 ハーネスの使用は、数ヶ月で終了する。その後は、親の言うことを理解し、デパートの中で頭からスライディングすることはあっても、他人に迷惑をかけたり、大きな怪我をすることもなく、立派に成長してくれた。

 ですから、大手を振って、子供にはしっかりとしたハーネスを付け、事故にならない配慮をして欲しい。

2021年4月2日金曜日

ランドアバウト交差点を賞賛する意見は多いが問題点は

 

俗に言うローターリーの交差点だが、(駅前ロータリーとは違う)日本では馴染みのない道路。交通のルールをしっかりと守って走行すれば、衝突事故はない(接触事故は起きる)、と言うことなのだが、果たしてそうなのだろうか。

 

日本では馴染みがなくても、イギリス、フランス、ドイツ、イタリア、スイスなどでは普通に存在する。田舎道(日本だと農道)の見通しの良い交差点ですら、ロータリーがある。ランドアバウトと言う発音ではなく、ランダバートという言い方をしている。

 

ノンストップでの走行を可能にしているが、そこには当然横断歩道もあるので、ランダバートへの出入りは徐行が重要。

 

それ以外にも注意というか気になるのは、慣れない交差点であるから、例えば右方向へ行こうとした場合、これまでの交差点では、方向指示器を右に出して、右にハンドルを切ればいいが、ランダバートでは、左に曲がって、3つ目の曲がり角を左に出て行く、と言う行動になる。

 

ここでのなれない間違いは、右に曲がること。ランダバートでは、日本の左側通行であると、左方向へハンドルを切ることで目的の道路に入る。それを勘違いすると、逆走状態となり、正面衝突が起きる。

 

さらに、そのロータリーの中央部にある植え込みなどが小さいと、速度を上げてきたクルマが、間違ってその植え込みに突っ込んだ、と言う事故も欧州では起きている。

 

そこで、このような交差点の走り方を経験していない方は、教習所が同様な交差点を作り、慣れておく必要があると考える。ランダバートでは年齢に関係なくて、その走り方を理解していなければ、事故を招く。事故が起きてから対策を考える、と言う日本のお役所的な対策では人命が危ない。

2021年3月11日木曜日

クルマの運転良し悪しはテクニックよりセンスで決まる

最近思うことだが、クルマの運転で、煽りとか、いじめとかが大きく取り上げれれている。で、その加害者には、運転に対するセンスがないのである、と言う結論を出した。

 

センスとなると、回りに気配りを行い、自分がどのように見られているかを気にして、その流れに溶け込んでいなければならないと思う。それが出来なければ、センスが良いと言うことはいえないと判断。

 

運転がうまいとかと言うことより、まずは運転のセンスを重要視したほうがいいのではないか、と感じる此の頃である。

 

でも、このセンス、一長一短で身につくものではない。長い間に数多くの経験をする中で、どれが良いセンスに当てはまるのかを見極める必要があるだろう。

 

スムーズに加速・減速を行うと言うのは当然で、そこにスムーズでロスのないハンドル操作も重要であると思う。

 

バイク乗りで、これも長い間(数十年)乗り続けていれば、一瞬の迷いで被害者(或いは加害者)になったであろうことを経験しているはず。

 

これはラッキーで事故に巻き込まれないのだが、このラッキーが常にあるわけではない。となると、こうならないための行動を日常から身に付けておきたい。習慣になっていれば、ラッキーではなく、普通でその危険な場から逃れることが出来るようになるのではないかな。

 

ここにも運転のセンスが関係しているのではないだろうか。

 

2021年3月6日土曜日

退職後に何もすることがなく、ダラダラと生きては楽しくない

会社人間となって給料をしこたま稼いでも、その仕事から離れると何も残らず、孤独な生活を送っている、と言う方は大勢いるだろう。

 

そうならないためには、日ごろからの趣味が大事だと思う。バイク、自転車、カメラ、トレッキングなどアルだろうが、それぞれ、ここに集う仲間が重要で、一人で行動したのでは孤独さだけが残る。たまには一人での行動もあるが、そこに集中してしまうと、自宅に帰ったとき、満足感はどこへ・・・

 

場合によっては、趣味を仕事にすることも良い。趣味を持っていれば、自ずと同じ趣味を持っている方は集まるし、何かしようという話も来るだろう。

 

私の場合はバイクやクルマだったが、こちらはジャーナリスト、お相手はメーカーの開発者。試乗会や発表会では、鋭い突込みをするので、「いやなやつ」或いは「痛いところを突いてきたな~」「その通りなんだ」。と言う評価があったはず。

 

でも、その彼らが会社からリタイヤすると、同じ趣味を持っていると言うことで、一緒にツーリングへ出かけたりする関係に発展した。やはり強い絆で結びついた仲間は実に楽しいものである。

 

もちろん、通学時代からの親友もいる。彼の持っているバイクが不調になると「何とかなる?」と連絡が来る。そして、時間を惜しまず、そのバイクの修理には手を汚す。

2021年2月21日日曜日

コロナ騒動が終わったら、医療従事者に勲章を授与するべき

新型コロナウイルス騒動の報道を見ていると、医療の現場がどのようなことになっているのかが分かった。政府の言うことと現場の状況がまるで違う。大切な感染防止の防護用品なども足らない。最初のころは、間に合わせで何とかやっていると言う病院もあるようだった。

フェイスシールドを3Dプリンターで作るようなことを、小学生がやっていて、政府の人間は恥ずかしくなかったのだろうか。その後T社が量産体制を作り、各医療機関へ送られたが。防護服やマスクの輸入も、大手のタレント事務所が動いて、簡単に輸入が出来ている。それなのになぜ・・・

 

このような状況の中、感染した患者の命を守るため、自分達への危険も顧みず、現場で働く医師や看護師の状況を見ると、その行動はお金で補えるものではない、と思ってしまった。

 

コロナ騒動が一段落したら、勲章(メダルではない)と共に、その後の生活を維持できるような待遇はやってしかるべきだと思うが、どうだろうか?

2021年2月7日日曜日

大先輩がLRDCマガジンなるものを送ってきた

Vol①なのだが、その特集内容は「レーサーだって歳をとる!」

サブタイトルとして『高齢者ドライバーのいまを考える』

 

LRDC会員は、物故者を含めて54名。ちなみにLRDCとは、レジェンド・レーシング・ドライバーズ・クラブのことで、事務局を機械振興会館のNPO日本モータースポーツ推進機構内に持つ。

 

会長は、私の大先輩である大久保 力さん。そして健在の会員は全てクルマを運転している。70過ぎたら免許返納なんていうことは、人間が退化することに結びつくので、それは個人が考えることで、規則として決めるべきではないほうが良い、と語っている。

 

高齢者が免許返納でクルマの運転から遠ざかると、痴呆が進行したり、要介護になったりするケースが多い、と言う研究結果があるそうだが、それは全てではないと個人的に考えている。何故かと言うと、私の父親は、免許返納(と言うより、免許更新で大型特殊2種なんていう免許も持っていたから、視力検査に受からなかった)から、運転を止めたのだが、痴呆などにはならず、要介護ににもならず93歳までの人生を全うしたからだ。

 

当時は、高齢者運転講習や認知機能検査などはなかったので、父親の状態がどうであったかは知らないが、クルマの運転が「へたくそ」であったことは確かだ。でも交通事故は直接起こしていない。

 

ブレーキとアクセルの踏み違いについては、LRDCの寺田さんが述べているように、私も、2ペダルだったら左足ブレーキがいいと判断し、そのような乗り方をしている。左足ブレーキの操作だったら、踏み間違いによる暴走はほとんど不可能。いややろうと思っても出来ない。

 

更に言うと、メーカーの試乗会で用意されているクルマのほとんどはAT、つまり2ペダル。それを普通に乗りこなす。ついでに言うと、マイカーはMT。つまり3ペダル。どちらを乗ってもまごつくことはない。気持ちの切り替えと、学習、エンジン始動から走り出すまでの手順、そして慣れなどが関係すると思っている。

2021年1月4日月曜日

高速道路の逆走。きっかけは・・・高速道路の逆走。きっかけは・・・

一般道でも起きる逆走。実際に体験したが、そのときには夜で片側2車線の道路に脇道から右に曲がって出たときだった。同じ車線の対向をこちらに向かってゆっくりと走るクルマ。ただし、私を含めてダレもパニックにはなっていなかった。その逆走車両も落ち着いた様子で私の曲がった交差点から、普通に左側にレーンチェンジして本来の車線に。

 

では、高速道路における逆送が起きる原因とかキッカケについて、経験からレポートしてみたい。

 

それは、20年以上前の話だが、常磐道の谷田部インターから、料金所を通って、我々は東京方面に向かう。そのルートはY字の分岐点があり、東京方面が左であると言うことは分かっているので、普通に方向指示器を左に出し、分岐点に向かうが、その分岐点を目の前にした位置にクルマが止まっている。

 

どうしたのかと?注意しながらその左側を通過すると、ドライバーは地図とにらめっこ。当時はカーナビが普及する前であり、地図を頼りに走行することはごく普通に時代だった。同じ光景を複数回見た。

 

ここで考えられることは、その分岐点に書かれた方向を示す内容にある。その方向は、左・谷和原IC、右・桜土浦。と言うような内容だったと思う。その方向の場所は、茨城県のことを理解している方にとっては、どこを向いているか理解できるが(もっとも、茨城を知っている方であるなら、この方向表示を見る必要もなく、自分が行く方向は分かる)、そうでない方にとっては、谷和原?桜土浦?。

 

どこ方面なのか分からない。そのため地図を引っ張り出して、自分が求めている方向を確認する羽目になったのではないだろうか。

何を言いたいのかと言うと、道路における方面を表示するときには、誰でも知っている都市名がぜったい必要。

 

で、現在はその理解しにくい表示は変更され、左・東京、右・いわきとある。左はOK、でも右は水戸が推奨されると思う。

 

このような状態から、道路標示の重要性は良くわかるのだが、方向を示す必要がある場合(高速道路のサービスエリアからの本線方向。料金所からの進入方向。ジャンクションでの目的方向。スマートICを目的地ではない場合など)、その道路関係者が行き先表示内容を決めることは好ましくない。

 

と言うのも、関係者はその説明がなくても迷うことはないし、例え間違っていても、その間違いに気が付かないことが多々あるからだ。

 

サービスエリアから目的地に向かう場合でも、本線と言う表示にはいささか疑問を持つ。どのような表示がいいのか考えている最中である。と言うのも、数十年前に、本線て何???と言う疑問が一瞬起きた経験を持つからだ。

 

この一瞬起きる疑問によって、進む方向を間違うことは十分に考えられる。とくに大きなサービスエリアは運転者が欲しいと考えられる情報を(サービスエリアの商売が関係しているだろう)、いろいろ表示してある。更にクルマが多く、走行をせかされる様な場合に、間違いを気付くのが遅れる。

 

そして逆方向への道に入ってしまう。もっと分かり易い表示はないのだろうか。

2020年12月23日水曜日

非常時に使うクルマの暖房はエアコンを切って使うべし

先日の関越道で、大雪に閉じ込められたクルマをTVで見ていると、人がそのクルマの中に乗っているのに、ガラスに曇りがない。と言うことは、エアコンを作動させているか、或いは、燃料が乏しくてエンジンを停止しているのかな。

その場に出かけたわけではないので、状況の全てを理解しているわけではないが、ガラスに曇りがないクルマの多くは、エアコン、つまりクーラーのコンプレサーを作動させて、室内の温度設定を優先させているからなのだろう。

エアコン作動スイッチには、オート/エアコンなどのボタンがあるはずなので、非常時の暖房ではオートやエアコンのボタンを押さない。温度設定のダイヤルも動かすと、エアコン(クーラー)が作動するようになっているクルマのあるようだから、温度設定は最高温度にしてから、マニュアル操作で風量などの調整を行う。

エアコンを設定すれば、確かに快適ではアルが、エアコンのコンプレッサーを作動させるため、エンジンには負荷がかかり、かつエアコンを正常に作動させるためエンジン回転を上げる。つまり、その分燃料を多く消費する。

また、送風量についても配慮は必要で、風の量を多くするにはその分オルタネーターに負荷がかかるので、発電量を多くするためエンジン回転を高くするため、ここでも燃料消費は多くなる。

そのため、ヒーターだけが作動する操作が重要。これは、雪道での渋滞ばかりではなく、非常時では当然のこととして覚えておきたい。

なお、ヒーターのスイッチを押したときに、エンジン回転が上昇するときには、エアコンの作動が考えれれるので、別の方法を探す必要がある。

忘れていたことがある、それは、ヒーターの切り替えで、外気導入はダメ。暖房効率が悪くなるばかりでなく、自分のクルマばかりではなく、回りのクルマが出す排気ガスを室内に取り込む可能性があるからだ。

2020年12月16日水曜日

久しぶりにケチをつける話 ブレーキ解除後、逆方向へ勝手に走り出す初期のEV


1997年、H社が主にアメリカへ輸出(日本国内はリース販売)するEVの試乗会が行われた。技術説明の後、いざ試乗だが、走行切り替えのセレクターはPRNDしかなかった。

当然、回生ブレーキ構造となっているわけで、走行中にアクセルペダルを放すと、回生ブレーキが働き、速度が低下する。バッテリ-への充電機構が働くことで、減速度が高くなるわけだが、ブレーキペダルを踏むと更に回生率が高くなる、と言うことはバッテリーへの充電量が増す。

それなら、走行中に左足でブレーキペダルを踏みながらセレクターをRにシフトすると同時にアクセルを踏めば、回生率がさらに高まるのではないかと考え、これをやってバッテリーへの充電量を増やそうという、走らせ方をしてみた。

その実験をやってみると、確かにグググーと言う音を発して、回生量が増えているとこを想像できたのだが、その状態で停止し、アクセルペダルとブレーキペダルから足を離した瞬間、いきなり後退し始めた。

操作を間違って、アクセルを踏んでいるのかと思い、後退での走行でも同様な実験をしてみると、同じように、今度は前進する。もちろん誤操作ではなく、アクセルペダルを踏んでいるわけではない。

今でこそTAのセレクターはほとんどが電気的なスイッチだが、その当時はそこまで全てが進んでいるわけではなかった。でも、試乗したEVは当然だがATのセレクターは、走行目的を選ぶスイッチとなる。

この発生する問題を担当者(何の担当か忘れた)に話をすると「普通のATでも、そのような実験をするのですか」と反撃してきたので「特集取材の意地悪テスト以外ではしません」と切り替えしたが、暴走の件は説明がなかった。

それはそうだろう、私がやった実験を、開発者は想定していないわけだから、そこまで踏み込んだ説明が出来るはずもない。でも、ヒョットすると、会社に帰ってからの報告で、自分がいかにも発見したかのようなレポートを提出すれば、上司の評価は上がる、のではないかな・・・

ついでだが、その年に谷田部のJARI(旧自動車研究所)で行われたEVフェスティバルに持ち込まれたほかの自動車メーカーの試作車は、走行中にATのセレクターを動かすと、バッテリーからの電気が遮断され、一度停止後にNポジションとしてから、IGを入れなおさないと走行できなかった。

2020年12月8日火曜日

これで3回目かな。一時停止違反の取り締まりは、そこにいる警察官が事故の目撃者となるだけ

警察の行動に対してケチをつける。それは、一時停止違反の取締りである。速度違反などと違って、その違反は持続しないのだが、それが問題になる。

何を言いたいのかと言うと、隠れての取り締まりが、違反車両を発見したとき、すでに事故になっている場合があるということ。つまり、隠れて一時停止違反を取り締まることへの有効性に疑問が起きる。

隠れずに、赤灯を点灯させながら、「警察がここにいるぞ」と言う行動を起こしていれば、一時停止違反による事故は防げる(それでも起きる場合はあるが)。

これが重要であると思う。隠れて違反車両を取り締まれば、その警察官の身内が事故に遭う可能性がある。しかも、その事故を目撃する、と言う悲惨で衝撃的な状況だってあるかもしれない。

それはしょうがない、と言う気持ちはないだろうから、身内の事故目撃者とならないためには、一時停止の取り締まりをやっていることが、どこからも見えるような状態でいれば、その場所での事故をほぼ100%防ぐことは出来るのではないだろうか。

2020年11月17日火曜日

JRがCO2削減として、環境に優しい電力を使用する、といっていたが・・・

手っ取り早い話が、ディーゼルカーを止めて、水素を燃料としたFCV(正確にはFCETか?)にするらしいが、そのシステムはどのようにするのだろうか。自動車で実績がある、水素ガスを高圧タンクに溜めて、そこから使用する水素を取り出すのだろうか。

 

でも、それでは効率が悪い。俺が考えるとしたら、液体水素(液体そして貯蔵するには、低温状態としなければならないので、液体窒素などのデバイスが必要だが)として使用するには、蒸発しないよう保つ装置が必要でこれだと効率が悪い。また、走行前の準備に時間とお金が掛かる。

 

だからといって、液体水素は魔法ビン状態の高圧タンクに溜めても、それを完全密閉したのでは、タンクが破裂(どこかのメーカーに液体水素を密閉した状態にすると、どの位の圧力となるのか聞いてみると「地球が破壊するぐらい」と言う返事だった。つまり計測できないらしい)してしまうから、常にパージさせておく必要がある。

 

これまでBMWが液体水素を燃料とした自動車を開発したとき(FCVではない直接水素も燃やす)、液体水素タンクからのパージ圧力は、5気圧だったと記憶する。そして、BMWでは、パージした水素を外部にある燃料電池に使用し、バッテリーに蓄えたと言う。

 

パージは24時間、水素がなくなるまで行われるのだが、おおよそ1週間で、液体水素は空になると言うことだった。

 

そこで、JRが使うとしたら、どのようなシステムを組めば効率がいいのか考えてみた。ひとつは魔法ビン状態の高圧タンクに液体水素を貯蔵する。この実験は数十年前に自動車を使った(ニッサンフェアレディZ)走行コンペティションとして、アメリカ横断レースに参加した実績がある。

 

当然そこから水素をパージさせなければならないので、そのパージさせた水素ガスは、別の高圧ボンベに溜める。高圧とするには別にコンプレッサーが必要だが、動力は十分にある。そのボンベも一杯になったら、BMWのように、液体水素ボンベからパージした水素ガスは、燃料電池用に使用し、床下にあるバッテリーに充電する。

 

システムはかなり大きくなるが、電車の床下にはそれ以上のスペースはあるはず。

 

電車は燃料電池からの電気で直接走らせる必要はなく、現在市販しているFCEV同様に、一度バッテリーに充電したものを使用すれば、負荷変動による燃料電池スタックの劣化も少ない。

 

ついでだが、液体水素と言うと、非常に危険で、爆発し易い、と誤解している方が居るだろうが、実は、低温貯蔵の状態から、それを大気に出して、火を点ける事をやっても、まず無理だと言う話。大気温度ではなかなか蒸発してくれないし、例え蒸発しても、軽いのでアッというまに上昇し、その場にとどまっていない。

 

また、火が点いたとして、その火の温度による蒸発が促進しても、蒸発量は僅かのため、チョロチョロと燃える程度だと言う。

 

水素ガスを使った飛行船の事故というと、着陸時に火災となったヒンデンブルグを思い浮かべるが、飛行船ヒンデンブルグが燃えたのは、水素に火が点いたのではなく、飛行船の外壁に塗装された塗料が紫外線により劣化し、着陸時に飛行船に溜まっていた静電気が、地上との間でスパークし、その塗料が発火したと、NASAが結論をしているので、気にする必要はなさそうだ。

2020年11月6日金曜日

旧車モトクロス 今年11月に行われた大会は、コロナの影響か旧者の出番は少なく、中年層がガンバッテいた











旧車イベントが楽しく開催されている。特にモトクロスは、マシンは手造りOKだし、エキサイトになることは少なく、とにかく、一日良い汗をかこう、が基本で楽しく集まり、楽しく情報交換をし、昼飯はバーベキュー、なんていうチームが多い。

一人で参加する方はいないようで、家族や親しい仲間、みんなでワイワイが基本。

数十年前なら、旧車のモトクロッサーは所有していたし、その後でもオフロードモデルをベースに改造した、とてつもなく速いモトクロッサーを自作していた。

排気量が大きなものから、当時のミニバイクと呼ばれるクラスまで、数多くのモトクロッサーを改造して造り、桶川のモトクロスコースに持ち込み、走りを楽しんでいた。あの時代に戻りたいものであるが、そうは行かないので、このような旧車のモトクロスを見ることで、当時を思い出したり、知り合いに、当時の話をして楽しむことにしている。

2020年11月2日月曜日

最近問題となっている自転車の走り方と行動について

自転車の走り方がおかしいことの原点が、「人は右、クルマは左」と言う交通規則にある気がしている。

なぜかと言うと、自転車に乗る前の行動規則としては、対面通行でクルマは左、人は右、と言うのが日本の法律。小学校に入ってからも、しつこくこれは徹底するのだが、そのうち自転車に乗るようになると、これが逆になる。

で、人間の行動と頭の経験は、そんなに簡単に切り替わらない。まして子供となるとなおさらで、最初に覚えたことを生涯やり通す、なんていうことが起きる。

その状態は歳を取っても続く。そして歳に関係なく行動が残り、自転車はどこを走ってもいいのだ、と言う気持ちが植えつけられる。

これを、クルマ同様に人も左側通行の規則にしたら、現在のような自転車の行動はおきにくいのではないだろうか。そして、人は左側を歩くのが自然の行為と言うことが、街の中を注意して歩けば当然分かる。対向してくる人は90%以上右側を(つまり左通行)歩いてくる。

意図的にそうしているのではなく、自然の行動だから難しい。だったら、人もクルマ同様に左側通行に規則を変えればいい。

実は、私自身意識して右側を歩き、対抗してくる人がいたら、下や横に視線をずらし、その方を無視するように意識すると、対抗してくる方は、たいていは避ける。

しかし、気にしている私でも、右側を歩くと言う意識がなくなると、いつの間にか左側を歩いている。

なので、人も左側通行として、対面通行をなくせばいい。対面通行になった理由は「日本は道路が狭いので、前方から走ってくるクルマが見えたほうが事故を回避できるから」と言う話を数十年前に聞いた記憶があるが、その発想は誰がいつ決めたのだろうか、改正する気はないのかを知りたい。

そして、自動車先進国の諸外国は、対面通行かどうか知りたい。

2020年10月14日水曜日

AT車の暴走について、高齢となったらMT限定、それもいいね

池袋の悲しい交通事故について、どうしたらあのような暴走をなくすことが出来るかの論争が各所で起きている。

 

高齢者からの免許取り上げということは簡単だが、それでことが済むはずもない。

 

アクセルとブレーキペダルの踏み間違いによる暴走だから、MTのように3ペダルとすれば、それを踏み間違いするには、かなりの訓練???が必要となるほど難しい。ので、暴走事故はなくなるだろう。

 

ただし、何十年にもわたってAT(2ペダル)だけを運転した方にとって、いきなりMT運転と言うのは「無理」。教習所へ再度入学して訓練しなければ、運転することは出来ないと言える。

 

運転免許を取るとき教習所でのTA限定免許ではなく、限定無しの状態でも、ATを何年にも渡って運転してきた方は、いきなりMTと言うことになって、それを普通に運転できるのだろうかと言う疑問もわく。でもそれを受け入れざるを得ない。果たしてうまく行くかな。

 

そこで私が常に提案しているのが、健常者だったら左足でのブレーキ操作である。

 

左足でブレーキを踏むと言う癖をつければ、アクセルとブレーキの踏み間違いなど起きようもないのだから。

 

左足でのブレーキ操作をすると、エンジン始動時に左足でブレーキペダルを踏み、発進時にNからDにシフトする(ブレーキペダルを踏んでいないとセレクターは動かない)時にはブレーキペダルを左足で踏んでいるわけで、そこからアクセルを踏まずに、ブレーキペダルを放したクリープ走行状態をつくり、穏やかに発進して、それから穏やかにアクセルを右足で踏みつける。

 

こうすることで、いきなり強い加速力が発生しないため、ビックリすることもなく、前方を走るくクルマについていける。

 

左足でのブレーキ操作が出来るようになると、MTの運転がまともに出来なくなるのでは、と言う疑問を持つが、心配無用。人間とは非常に優れた神経と学習能力を持っているようで、MTに乗れば、普通にそのクルマの仕様を理解し、サーキットでのレースにだって適応する。

 

その証拠に、マイカーはMTで、メーカーの試乗車はAT。どちらも問題なく、助手席に乗る(運転免許を持っている)方が、違和感を覚えるような状態にはならない。おしゃべりしながら、接近してくるクルマに気を配りながら、周囲に合わせた走行をやれているからだ。

 

教習所ではAT限定の教習で、左足でのブレーキ講習を行えばいいのだが、お役所が左足でのブレーキ操作を許さないらしい。でも別のお役所では「左足でのブレーキ操作をする方もいて、そのときにアクセルがしっかりと戻っていないと、ブレーキ性能に影響が出るので、ブレーキペダルを踏んだらアクセルが戻る装置をつけることが望ましい」。というわけで、現在のクルマにはブレーキ優先制御(ブレーキオーバーライド)と言うシステムが組み込まれている。これは、電子制御となっているからできる技なのだ。

 

なぜ?左足でブレーキペダルを踏んではいけないのだろうか。このような決め事(法律ではない)を決める方は、自分でクルマを運転しない方であろうから、実情に即したものとはいえない。

 

感覚的にブレーキペダルは右足で踏む、と言うことにこだわるようだが、なぜこだわるのか理解に苦しむ。

2020年10月11日日曜日

池袋の事故で、被告とTVコメンテーターに言いたいことがある

これは被告だけではなく、TVに出ているコメンテーターに対しても言えるものだ。

 

それは、いくらアクセルがトラブルを起こして、戻らなくても(フライバイワイヤーなので、機械的にスロットルバルブと連結していない)、ブレーキペダルを踏めば、クルマは停止状態まで持ってこれると言うこと。

 

踏力が足らなくても、速度をそれ以上にしない状態にはなる。或いは、少しずつでも速度を低下できるはず。また、プリウスの場合(トヨタ車の多くは)、ブレーキブースターは吸気管に作用するバキュームではなく、油圧ポンプによるブースターなので、いくら多くブレーキペダルを踏みつけても、ブースター能力が低下することはない。

 

そして、ブレーキの性能は、エンジンの出力よりも勝っているのであるから、速度が上昇することはない。

 

このあたりをTVコメンテーターはしっかりと説明して、視聴者を納得させる必要があるのだが、なぜそこに至らないのか不思議でならない。

2020年10月8日木曜日

ホンダとトヨタがF1のコンストラクターをやっていたとき、ケチをつけに担当者のところへ

今でこそ、当然のことが、当時は「それでいいの?」と言う内容の開発と目標が実しやかに発表されていた。

その内容は「完走を目標にする」ということで、トヨタでは記者発表のたびに言っていたのだ。

 

完走を目標にしたら完走できるデータを得られても優勝できるデータは得られないので、いつまでたっても優勝はない。エンジンの一部が破損しても、それを元に開発を進めれば、いつかは優勝となる。海外のレースをやるチームでは、当然のように「完走なんて要らない」、と発言していたのだ。

 

完走目的で走らせば、それ以上の結果は出ない。優勝出来そうな走り方をすることで、エンジン周りにトラブルが発生したら、そのトラブルが出ない改良をやる、それを繰り返せば、いつか優勝できると言うのだ。

 

そこで、トヨタの発表会のとき「いつまで完走目的にするのですか」と言う質問をするつもりで、質問時間に手を上げたのだが(当時の社長も、私が手を上げ続けていることがわかり、司会者に対して、しきりにアクションを起こしてくれていたが、広報が決めた人以外、指名されることはないと分かったので、終了後に、素早く開発責任者(以前からの顔見知り。グループCのエンジン担当もやっていたので)のところへ飛んで行き、「いつまで完走を目標にするのですか。それだと優勝に結びつかないのですが」と言ったところ「そうなんです。ですから今年から攻めにせめて、優勝目標のデータを集めます」と言う話をしてくれた。

 

そばにいた、他の記者さんたちも、この質問と開発担当の話は、レースと言うものに対する目標として、十分に参考となったはずだ。

 

その日の午後にはホンダがF1の新しいエンジン発表会を行うと言うので、そこにも出かけた。

 

当時のホンダ技術研究所の社長(後に本田技研工業の社長となる)は、10年以上も前から取材などでいろいろと関係があった方。基本的にはバイク開発の責任者を努めたので、そこからのつながりは深い。

 

一通りの説明の後、記者からの質問となるが、難しいこととなると、質問は出ない。

 

そこで、「福井さん、完走は要らないですよね。あくまでも優勝狙いのデーターが必要ですよね」と、傍から見ると、とんでもない質問を大勢の前で声を大きくして言ったもんだから、周りは一瞬静まり返ったが、次の瞬間「その通りです」と、福井さんの返事に、他の記者さんたちは、納得してペンを走らせていた。

アーア

2020年9月24日木曜日

トヨタが試作した2ストロークエンジンについてケチをつけた16

トヨタがポペットバルブ式2ストロークエンジンを試作したことがあったのをご存知だろうか。当時は、2ストローク開発が盛んで、スバルが開発していたのはポペットバルブではなく、バイクエンジンのようにシリンダーに開いたポートで吸気と排気のタイミングを取るもの。

もちろんスーパーチャージャーを装備し(クランク室の1次圧縮がないから、過給装置は絶対に必要)、クランク室はウエットサンプで、オイルリングが取り付けられているのは当然。 排気タイミングも重要で、当時バイク(ヤマハのYPVSとかホンダのATACなど)でしっかりと開発が進行していた構造を採用した。しかし、実験で造ったのは1シリンダーモデル。これでやれると思い、4気筒としたら、排気タイミングの機構が動かない。

更にクランク室のオイルが燃焼室に入り、排気煙がひどいばかりではなく、アイドリング回転も高くて普通に走行できる状態ではなかった。 そんな状況は、実際にそのスバル2ストロークを研究所に取材に出かけていたので、目の前で見ていた。単気筒試作エンジンを造った方と、その実験結果をマルチシリンダーに使って設計した方が違っていたのは、不思議なことだった。

原因は、各シリンダーの熱が、他のシリンダーにどのような影響を与えるか、と言う考えに及ばなかったこと。「聞いてくれれば教えてあげたのに」と、開発者に申し上げたが、失敗作扱いで、すでに開発は終了していて・・・

話は代わって同時期に、トヨタが試作した2ストロークエンジン試乗会での性能を、フリーライターから聞いて「どのように設計したのかを想像できた」 その性能は、とにかく回転が上がらない。動くことは動くが、走ると言う表現は使えない。回転計を見ると2000rpmが精一杯、と聞いていたので、おおよそ見当がつく。

そして、その年のモーターショーにそのエンジンが展示されていたので、開発者を捕まえて、かなり強烈な質問を浴びせた。 「このエンジンは、ヒョットすると、4ストロークと同じように、吸気側のバルブが大きく、排気側が小さい設計ですね」と言ったものだから、その担当者は「その通りです、よくわかりましたね」と言ってきたので、「いくら過給しているからといって、その過給圧で排気と掃気を考えた場合、吸気バルブと排気バルブの開口面積は、4ストロークと同じに考えたのでは、ただ始動できるだけのエンジンとなって、中身がないでしょう」、と言ったものだから相手は少しビックリ。

バイクエンジンのように1次クランク室の過給圧を利用して、掃気と排気を行えれば、それに越したことはないが、ポペットバルブを使用した2ストロークとなると、そんな理論は通用しない。

スーパージャージャーを採用して、その圧力により僅かの時間に開いている吸気バルブから空気を押し込み、僅かな時間に開いている排気バルブから排気ガスを押し出し、かつ、シリンダー内に新気となる空気を十分に送り込ませる必要がある。 吸気工程が存在しないと言っても過言ではない状況だから、それは非常に短い時間で完結させなければならないわけで、そうなると吸気側のバルブは小さくして(1シリンダー4バルブだったら、3ブルブを排気側とするなど)、過給圧を高くし、しっかりと空気を送り込みながら、掃気と排気を助ける設計が絶対に必要だからだ。

ここに行き着かなければ、2ストロークポペットバルブエンジンは実用化しない。 また、カムシャフトはエンジン回転数と同じに回転し、バルブの開閉もそれに合わせて、4ストロークの倍となるため、バルブそのものやバルブスプリング、リテーナーなどの関係パーツは、チタンなどの軽量素材を使う必要がある。 その後に他のメーカーが試作した同様な機構の2ストローク軽自動車のエンジンでは、ムービングパーツの全てをチタンとしたものが、モーターショーで展示されたこともあったが・・・

トヨタの場合、そのモーターショーには別の2ストロークエンジンが展示されていたと思う。排気量の小さな(600ccだっだと思う)2ストローク2気筒の試作エンジンで、スーパーチャージャーはルーツではなくリショルム式が採用されており、過給圧を高めてエンジンとしての資質に成功している。 この試作エンジンを搭載した試作モデルの取材申し込みにも広報を通さずに可能となり(後日話はしたが)、当時の東富士研究所に出向き、エンジン音や走行状態を見て、その完成度の高さに驚かされたが、やはり製造コストの問題が尾を引いており、量産化にはならなかったのは残念。同時期にヤマハも同様なエンジンの開発をやっていたと言う記憶があるが、取材していないので詳細は不明だ。

2020年9月17日木曜日

2ストロークエンジンに耐久性がないという話は、真実なのだろうか?



今でこそ、排気ガスの関係で2ストロークのクルマやバイクは市販(レーサーは別)されなくなったが、それまでにも言われてきた「2ストは耐久性がない」と言う話は、真実なのだろうか。

なぜそういう結論を出したのか少し考えてみると、勘違いが多くあることに行き着いた。

結論から言うと、2ストロークのほうが耐久性は高い。それは、常に新しいエンジンオイルが供給されているから。また、発熱量も小さいため、熱による歪も少ないので、潤滑オイルに負担が掛からないことも耐久性に影響している。

では、なぜ2ストロークは耐久性がない、と言う話がまことしやかに叫ばれるようになったのだろうか。

それは、エンジンの造り方と組み立て方、使用するオイルに潤滑方法などが関係している。

分離給油(ヤマハが最初)が出てくるまでの潤滑は、ガソリンとエンジンオイルを混合する、混合方式。15:1から始まり30:1などにグレードアップしたが、いずれにしてもオイルとガソリンの混合方式であると、エンジンに負荷がかからないアイドリングから、急な坂での登坂と言う、エンジンにとっては過酷な状況の中でも、決まったオイルの混合比でまかなうということになる訳で、エンジンに負荷が少ない領域では、未燃焼のオイルはカーボンとなり、エンジン内やエキゾースト周りに堆積する。

この溜まったカーボンは、走行中にホットスポットとなるばかりではなく、排気ガスがスムーズに排出されないことで、排気の熱がエンジンに溜まり、オーバーヒートから焼き付きという結果を招く。

では、なぜ2ストロークは・・・となってしまったのだろうか。それは、そのエンジンの造り方が間違っていたからだ。

研究者の経験が間違っていたとしたら、どうなるのだろうか?その間違いは「2ストロークはどのように造っても耐久性はないし焼きつきも起こしやすい」というようなことで、これがそもそもの間違いと言える。

2ストロークの構造的な問題は、シリンダーに吸気(クランクケースの場合もある)と掃気、更に排気のポートが付いていることで、このことが何を呼び起こすのか、と言う点についての研究がなされていないと、「やっぱり2ストロークは・・・」となってしまう。

耐久性が高かった事例としては、ホンダCRM250Rをバイク便として使った例がある。それまでは、高性能なシングルバイクが良い、と言う評判でそれを使っていたが、業務で、酷使すると、本来持っている性能が露呈する。それは最高速度や走破性という見えるものではなく、如何に長持ちするかと言う耐久性である。

そうなると、2ストロークのネックとなる設計不良を取り除いて、トータルの性能向上を果たしたバイクの評価が高くなる。

どの部分が2ストロークとして重要かということになるが、それは、熱歪をいかにして、それが起き難い基本的な設計に行き着くかである。

特に排気ポート周りの熱歪に対する考え方は重要で、どのような形状がいいか、当時の空冷方式では(強制空冷を含めて)、排気ガスからの影響で高温となる部分は、冷却風による冷却効率を高めようと、排気ポート周りの厚みを薄くする(確かに薄くすれば熱伝導率が高くなり、冷却と言う点からだけ見ると、それでいいのだが)、と言うことにこだわると、薄く造れば熱による歪は大きくなり、その結果排気ポートからの歪はシリンダー内のいたるところに波及し、シリンダーの変形により焼きつきと言う現象になる。

しかし、そのエキゾーストポート周りをたっぷりとした容量の大きな形状で造ると、空冷による冷却効率は下がるが、熱による歪は少なく、安定したエンジンとすることが出来る。

ある強制空冷の2ストロークを分解してみたことがあるが、シリンダーの排気ポート上部に、焼きつきやオイル切れによる引っかき傷はなく、ピストンの接触面もきれいな状態を保っていた。そして、そのシリンダーを観察してみると、排気ポート周りはこれでもか、と言うほどの金属の塊で構成されていた。その結果、熱歪は少なく、エンジンの性能ダウン(ダレという表現をする)は見られないと言うことだ。

これにより焼き付きや、歪による異常磨耗はなく、酷使しても最後までエンジンは使えるというのだ。

バイクに限らず、360cc時代の軽自動車(当然強制空冷)でも、オイル管理と使用するオイルを選ぶことで、20万キロ以上にわたり快適に走っていたと言う話を、そのオーナーから聞いたことがある。「2ストロークエンジンの耐久性がない、と言うのは違う」とその方も力説していた。

また、アウトボードモーターボートエンジンでは、その昔常識的に採用されていた。パワーがありコンパクトで軽量と言うのが理由だが、排気は水中(マフラーなど付けられる状況ではない)であるから、排気ガスにオイルが含まれることになるので、海や湖などが汚染される。

そこで出てきた規制が、かの有名なボーデン湖規制と言うやつ。どの程度の規制なのか忘れたが、かなり厳しいもので、そのためにガソリンに混合するオイルは60:1や100:1などと言うとんでもなく薄い比率。この薄さで全負荷運転するのだから、そこに求められるエンジンの材質と規格はものすごいこととなる。

2ストロークのロードレーサーも100:1や120:1と言う、オイルが混じっていることを確認できないくらいの混合比で走らせていたのだ。

この少ないオイルで性能を発揮できるし、4ストロークのたっぷりとあるエンジンオイルに比べたら、普通に使う限り問題などでなくてあたりまえ、と言うことが言えそうだ。

このボーデン湖規制が更に強くなった結果、現在の4ストロークアウトボードエンジンが開発された。

余談だが、当初は4ストロークのアウトボードエンジンが海外メーカーでは、求められる性能で開発できなかったため、日本のスズキやヤマハからのOEMで賄っていた。