研究開発に見た遠回りの結論にあきれる -水素エンジンと点火装置-


2020年7月3日金曜日

ツインリンクもてぎがオープンするときにもケチをつけた



クルマやバイクばかりではなく、関係する組織にもケチをつけた

ツインリンクもてぎのスーパースピードウエイのオーバルコースは、ここでアメリカのレースが開催されることになっている。NASカーはガソリンが燃料なので、火災が発生したときにはそれなりの消火方法が必要だが、インディカーとなると燃料はアルコール。

アルコールを使用する理由は、どこかのジャーナリストが「環境に優しい」からだと言う。でも当時のアルコールはメタノール。メタノールはアルミやゴムを溶かす。なので、走るたびにマシンの燃料ラインはクリーニングすると言う、実にヤッカイなものだった。さらに、高速燃焼(内燃機関などの場合)させると「ホルムアルデヒド」と言う毒ガスを発生する。

その毒ガスに変化するメタノールがその後どうなったのかの話は後に取っておいて、燃料として使った場合の火災はどうのように消火するのか、と言うことに行き着く。

アルコール=水であるので、水による消火は可能となる。それを理解していれば、オーバルコースのイン側に、散水栓を常設すれば利用価値が高い。

そこで、ジャーナリスト関係者の下見会に参加し、初代社長(ホンダの広報時代からの知り合い)と2代目社長となる方の3人となったときに、インディカーと燃料についての質問と、アルコールなら消火栓の設置はどうしたか聞いてみた。この質問は、お二人の立場を考えて、私以外の方が、アクティブトレーニングセンタの説明に出かけているときを見計らった。

その結果、消火栓はどこにも設置していないことだけではなく、燃料つまりアルコールなので、水で消火できる、と言う認識もなかった。

コースのイン側に取り付けることは出来ないが、ピットなら側溝が手前に通っているので、その中を水道管が通せること。さらに、中央付近には、グランドスタンド側からピット側に水を流す、太い水道管があることも分かり、それを使うということで、私の提案は受け入れられた。インディカーのメカニック達は、この設計変更には喜んだはずだ。

いくら火の点いていることが分かりにくいアルコールでも、消火に使える水が手元にあることで、アクシデントが発生したときには、慌てずに利用できるからだ。散水用のホースばかりではなく、ドラム缶に入れた水をピットまで運ぶ、と言う作業からも開放された。

オーバルコースのピット内側、排水の側溝から飛び出しているパイプが、私のアドバイスで取り付けられた散水栓
 
ついでの話だが、アルコール燃料は、その後メタノールからエタノールに変更され、ホルムアルデヒドの心配や、ゴムとアルミの溶解はなくなったんだが、100%エタノールであると、それを飲んでしまう人が居るので、ガソリンを5%(だったと思う)ぐらい混合したという。そのため、当初日本でのエタノール使用が、酒税法に抵触するので、「税金をかける」とかの問題が国税庁から出されていたが、それも解決した。

2020年6月25日木曜日

ニッサン・スカイライン32GTRと33GTRの違いに素早く反応した結果は、33GTRは・・・



33GTRにケチをつけた

32GTRの素晴らしさは、菅生サーキットでの試乗会で体感していた。それまで菅生サーキットをクルマで走ったことのないのに、いきなりアクセル全開。前方に走るベテランレポーターがブレーキを掛ける時点を確認したら、「オレは彼よりも10m先からブレーキを掛ける」なんていうことを考えながら、試乗を楽しんだ。

とにかく、運転者の気持ちと技量を32GTRは読み取ってくれているようで、不安な要素はひとつもなかった。そこから「アクセルを踏み込め」なんていう動きの状態まで理解できる。32GTRと意思の疎通がやれているような気持ちを味わった。

もちろん、32スカイラインのフロントサスペンション周りに欠点があるということはこのときに知る由もなかったが。

フロントのマルチリンクサスペンションは、コンピューター解析により生まれたものだが、熟成と詰めは甘かった。サスペンションジオメトリーとそのジオメトリー通りにサスペンションを作動させるには、サスペンション周りのボディ剛性、取り付け点の精度、さらに使用されるゴムブッシュの硬さの均一化が必要となるのだが・・・

それはともかく、33GTRが発売されたときの試乗会は筑波サーキットで行われた。筑波サーキットは走り慣れたサーキットであるし、32GTRでも走っていたので、32GTRの操縦性の素直さや素晴らしさは十分に理解していた。

100Rから90Rに変化する最終コーナーでは、3速エンジンブレーキのアンダーステアとなる状況から、アクセルを全開にするまで踏み込むタイミング。そして、4WDのアテーサETSによるフロントへの駆動力配分もよく、アンダーステアはピタリと止まり、それと同時に気持ちの良い加速力を味わえた。つまりドライバーの気持ちがそのまま反映され、狙ったラインを確実にトレースする素晴らしさは、これまで味わったことのないものだった。

その経験から33GTRはもっとすごいのだろうと言う期待を持って試乗したのだが、見事に裏切られた。

速度が高い最終コーナー。32GTR同様の挙動が帰ってくるのかと期待したが、いくら待っても返答はない。どこからアクセルを踏み込めばいいのか分からないのだ。で、楽しく試乗は出来なかった。

反対に、カウンターステアを得意とする試乗者は、パワフルで思いのままだ、と言う評価であったが、私とは正反対。

この制御ではダメだ、と言う評価をしたのだが、それは、その後の市場が端的に良否の判断をしている。33GTRは販売が伸びなかったのだ。チューニングショップの評価もそうであったし、一般の方が買い替えしたときの評価は、最低だったからだ。

高性能カーは、ドライバーとのコミュニケーションがしっかりと取れていないと、安全で楽しくは運転できないということであると思う。

2020年6月17日水曜日

燃費競技会のホンダエコノパワー(エコマイレッジチャレンジに代わる前だけではなく、現在の運営組織にも)に対してもケチをつけた



ケチをつけは話

数十年に 亘り取材や運営のアドバイスをしていると、他の方では気が付かないことに目がいく。

例えばそれは、走行中にオフィシャルが振るフラッグに対してがまず最初だったように思う。コース上にトラブルで停止している競技車があれば、それを後続のクルマに知らせて、事故などが起きないようにするのだが、その旗を振る位置や高さがベストではないと気が付いた。フラッグの振る位置が高すぎるのである。

これであると、あの狭く窮屈なドライビング状態から、旗の色と振り方から、何を表現しているのか判断に悩むだけではなく、旗が振られていることさえ認識しにくい。

いくら速度が遅いからといって、目の前で旗が振られたのでは、走行ラインを変えるとこは不可能。ましてブレーキを掛けるという行為は、そのイベントからの脱落を意味するのだから。

事故になるかもしれない状況を見ると(実際に事故が起きる手前から事故後まで、全てを見ることもあった)、現場で競技関係者にそのことを伝える。

また、スタート最終チェックでは、燃料が正しい位置まで入っているかを見て、不足している場合だけではなく、レベルが高すぎるときにも、スポイトなどを使用してその燃料(ガソリン)をレベルに合わせるのだが、運営組織が変わってから、その過不足を調整するガソリンが、テーブルのオイルジョッキに入って、無造作に置かれていたことも。

この状態で、誰かが机にぶつかり、ジョッキに入っているガソリンをコース上にぶちまけ、それにビックリした関係者が、持っている工具などを落としたとしたら、そこのこぼれているガソリンの蒸発ガスに簡単に火が点く。

これが想定されたので、そのことを関係者に話したら「ここにいる連中は、こぼれたガソリンに火をつけるようなやつは居ないから、心配ない」と言う
返事。故意に火をつけることはなくても、事故は起きる。
 
運営組織が変わったことで、何が重要なのかがわからなくなり、適当に運営すると、このような大きな事故要素が生まれる。勿論、この現状は直ぐに改善させた。

では、それまでの運営組織はどのようにガソリンの管理をしていたのか、当時の組織に聞いてみると「ガソリンメーカーをスポンサーにしていたので、全てはそのガソリンメーカーのエキスパートが管理して、どこから見ても事故が起きないようにしていた」、と言う話だ。あるほど、昔の画像を見てもそのような危険な状態は発見できなっかた。

またあるとき、車検後の路面に青く広がった痕を発見。これはエンジンオイルが垂れたもので、多量ではないが事故の元になることはある。

なぜこのようなことになっているかと言うと、燃費競技会に使うエンジンは、ウエットサンプ潤滑の状態が必要なく、適当にオイル分が各所にあれば良い。そのため、勿論オイルポンプもない(改造してあるエンジンは)。場合によっては、シリンダーヘッドのヘッドカバー内に、必要最低のオイルを滴下させたエンジンも。そして、当然軽量化と熱量低減のため、クランクケース下は密封されていない。

こうなれば、滴下したオイルの行き先は、走行路面と言うことになる。それを防止するため、どのようなエンジンであっても、クランクカース下にオイル受けを付けるという規則を作った。

また、あるとき燃料の温度についても管理と規制が必要である、と気が付いた。それは、埼玉県桶川にあるホンダのレインボー教習所の直線コースで行われた大会で、関係者が、配給されたガソリンの入ったガラス容器を、ドライアイスで60分ほど冷やす行為。これによりガラス容器のガソリンは体積が小さくなり、ビックリするほどガソリンレベルが低下していた。

これでスタート前チェックでは、レベルの下がったガソリンを補給してくれるわけで、燃費の計算としては有利になる。

ただこの行為をやったマシンは、テレビ局のアナウンサーが乗るもので、乗り方がいい加減だから本来の性能は出ない。そのため、結果に対して文句を言うものは居なかった。

これを思い出したので、最終燃料調整のところで、非接触型(今巷で使用している体温測定と同じもの)の温度計を使って、燃料温度を測るべきだという提案をした。

翌年のイベントでは、全てのマシンに対して、燃料の温度を測定する行為が見られた。

その後の規則には燃料を冷やしてはいけない、と言う条項が追加されたが、エコマイレッジチャレンジと言う開催名に変わってから、この燃料温度の計測がない。

その旨を競技関係者に伝えたら、決勝日になって、どこからか1個だけ借りてきた温度計で、抜き打ち検査をしていたが、抜き打ちではダメで、全車やる必要がある。

その温度測定違反に引っかからなかったラッキーなマシン、チームが出てしまっては、規則が何のためにあるのか分からなくなるからだ。

2020年6月6日土曜日

アイドリングのクリープ走行から、ハンドルを操作すると速度が勝手に上がるファミリーカー



ケチをつけた話

それは、新車の試乗会での出来事だった。試乗車に乗り込み、エンジンを始動し、左足をブレーキペダルに載せながら、アイドル状態のクリープ走行をするが、次の瞬間、これまでにない挙動に自分の操作が間違ったのか、と一瞬あせった。

そこで、再度試乗車の駐車場所にクルマを戻し、そこから、絶対に操作の間違いをしないような行動を取って、同じようにクリープで発進し、ハンドル操作を行うと、その試乗車は速度が上がる。強烈な加速ではないが、左右にハンドルを動かすことを連続すると、ハンドル操作するたびに少しずつ速度は上がる。

ま、左足をブレーキペダルの上に乗せているので、問題が発生したら急ブレーキを十分に利かせられるのだが、一般の方だったら、どうなることか。

このクルマはT社の初代ヴィッツ。以前にもブログに書いたと思う。

おかしな挙動なので、試乗後に開発担当者にそのことを話すと、20分ほど行ったり来たりを繰り返していたが、降りてきたときには汗をびっしょりと掻いていた。

原因は何かと聞くと「・・??」

私が察するに、当時は、ステアリングのアシストが油圧式で、ハンドル操作すれば、当然エンジンに負担が掛かるので、回転が落ちないよう、アイドリング回転数フィードバック制御を使っていたはず。

しかし、そのプログラムが間違っていたとすると、今回のような結果が起きるのではないのか。

しかし、そのときには、その問題の取材ではなく、使用したエンジンに対しての取材だったが、開発担当者は「今日は無理です」といって、扉の向こうに消えていった。

2020年6月3日水曜日

ロータリーエンジンの構造に口を挟んだ 潤滑のオイルポンプと吸気ポートの機構・仕様だ



3ローターのユーノスが発売になったとき、広島のマツダ本社まで、ロータリーエンジンの取材で出かけた時の話し。疑問に思っていたことをストレートに聞いた。ケチをつけた話

ついでに、ローターハウジング内側の鉄のタガを鋳込んだ部分に対する硬質クロームメッキ・ポーラス処理についても、時代錯誤。なぜニカジル(NiCa-Sil系)や爆射(後に、この技術はカヤバのものであることが分かった)など。また、ヤマハではアルミ部分に直接硬質クロームメッキを施し、耐久性を高めている実績は一番長いわけで、バイクの世界では当然のこととして行われているこのような処理をしないのか聞いてみたが、「現在の鉄のタガを鋳込んだところにクロームメッキという処理で、とりあえず目標とした性能が保てている」と言う返事だった。

しかし、ニカジルなどの表面処理を行えば、鉄のタガ鋳込みによる膨張率違いで発生する歪がなく、燃焼による吹き抜けも抑えられ、潤滑オイルの消費などが少なくて済むので、性能向上に役立つのだが・・・

そして、提案したその表面処理方法を知らなかった。やはり広島と東京は情報でも離れているのか。しかし、爆射についてはカワサキのバイクだから、近いところに情報はあったのだ。

潤滑のオイルポンプは、当時のマツダロータリーの場合、アクセルワイヤーと直接繋がりメカニカルポンプのストロークを変化させると言う、ごくベーシックな制御。これではエンジンの負荷以上にオイルが送られることになり、オイルの消費量も多くなる。

で、当時の高性能2ストロークバイクは、電子制御を使っていた。この制御は、排気タイミングを、アクセル開度とエンジン回転数から自在に変化させ、スロットル開度と負荷に対応を目的として、排気タイミングを変化させる電子制御を使っていた。特に排気ポートに対して、排気タイミングを変化させれば、低速から高速まで、十分なトルクが発揮できるような構造なので、ここに潤滑用のオイルポンプをリンクさせた。

オイルポンプのストローク変化と排気コントロールバルブはワイヤーで結ばれており、その動きによってオイル量を調節したので、必要以上のオイルが供給されることはなく、オイル消費量は非常に少ない。そのため、それらのバイクは煙の排出が少なく、かつ排気臭もほとんどなかった。

この電子制御のオイルポンプを採用したバイクもカワサキにはあったので、それを伝授した。

そして、電子制御のオイルポンプは、その後にマイナーチェンジされたRX7には採用されていた。

また、ローターリーは吸気ポートとの関係で、どうしても排気ガスが吸気側に多く流れ込む。(つまり、自己EGRが非常に多く、それを制御できない)それを防止するのにはリードバルブが有効ではないか、と言う話をすると「おっしゃるとおりリードバルブは有効なのですが、テストすると性能は良くても、リードが割れるのです」というから「使用したリードの材質はスチールですね」「なぜ樹脂のリードバルブを使用しなかったのですか」「今時のリードバルブは樹脂で、レーサーレプリカとなるとカーボンファイバーです」と言う話をしたら、「例えそれを解決できても、まだ吸気ポート内で排気ガスが充満してしまうので・・・」というから、「それは当然ですから、小さなポートを数個つくり、そこにそれぞれリードバルブをつければ、必要以上の排気ガスが吸気側に漏れることは防げると思います」と話したら、「なぜ即答できるのですか、我々は1ヶ月ほど考えた結果でしたが」ということだった。

そのときには、3リーターのロータリーエンジン取材で広島の開発グループに伺ったのだが、その3ローター開発責任者とは非常に親しくなり、マツダがルマン24時間耐久レースで優勝したときのエンジン分解でも、そのエンジン担当者は、3リーローター開発担当者と同じだったので、張り付きでの取材が可能だった。他の雑誌の編集者とは次元の違う話し内容だったため、他の誰も寄り付かなかった。でも、マツダ広報部からは、原稿を頼まれたが、事実を書くので、私がラフに書いた現行の都合の良い部分だけ使ってください、と話をし、そのラフ原稿をFaxした。

2020年5月21日木曜日

クルマの事前説明会で、新しいエンジンが展示されていたが、なぜか納得できない吸気ポート形状が・・・



バイクとクルマのジャーナリズムの世界に40年余り足を突っ込んでから、現在までにケチやアドバイスをつけた項目数十点 その

新型エンジンの(新型車に搭載される)説明会で、そのエンジンを長時間眺めていたら、開発担当者が近寄ってきて「良いエンジンでしょう、時間を掛けて開発しましたから」と言うのだが、そのエンジンはそのメーカーの別の部署で開発・市販されていたものと大きく違う点があった。それは、吸気ポートの立体的形状である。

自然吸気エンジンではこの形状だと、吸気に乱流が多く発生。吸気通路が小さくなったように吸気流の乱れが発生することで、慣性過給がなくなり充填効率が悪くなる。

そうならない吸気ポートの形状は、ハイポートとかストレートポートと呼ばれる形状で、吸気側からバルブを覗くと、燃焼室まで見えてしまうような、ストレート形状がいいのだが。

その話をしつこく述べていたら、その方は「うちにはそんなエンジンはない」と反撃してきたので「しめたそこにきたか」。「そうですか、ではバイクエンジンのこの状態はいかがですか」、と切り替えしたら、いきなり下を向いてしまった。「どうしたら良いのでしょう」というから、広報に話して見たら、と言っておいた。

後日広報部にその話をしたら、4輪の研究所から問い合わせが着たので、2輪の開発者からデータを流してもらったとか。

T社のあるエンジンについても、せっかく十分なスペースがあり、バルブの挟み角も小さく、いくらでもストレートが可能なので、設計変更したらどうですか?と言う話をし、その見本のエンジンはH社のスポーツバイクエンジンですと話したら、後日これもH社の広報部に連絡があり「図面のコピーをくれないか」と言うの「そのバイクは市販していますから、お買い求めください」と返事したようだ。

2020年5月16日土曜日

ハンドル操作に遅れが生じるスポーティなコンパクトカー



バイクとクルマのジャーナリズムの世界に40年余り足を突っ込んでから、現在までにケチやアドバイスをつけた項目数十点 その

クルマの試乗会会場が箱根のターンパイク近くであると、いつもやっていたことがある。それは、ATのDレンジのままでターンパイクを下ること。ブレーキペダルは一切踏まず、遅いクルマが居ればアクセルを踏みつけて加速し、それを素早く追い越す。でも、次に現れるコーナー入り口でTAのセレクターはそのまま、ブレーキペダルも踏まない。ほとんど利かないエンジンブレーキだけで駆け抜ける。

コーナー近くになってもDレンジのエンジンブレーキだけで曲がるので、かなりの度胸が要る。

なぜこのような走り方をしたかというと、それは、ブレーキを掛けずに、コーナリングのためハンドル操作すれば、そのクルマの素性が全て出る、と考えたからだ。

つまり、誰が運転しても傍から見ると、安定した速度で(かなり速いが)コーナーを駆け抜けられれば安心できる。そこには、運転テクニックの必要がないことは当然。また、自分の考えていたカーブよりきつかった場合でも、ブレーキを掛けなくても曲がれるとしたら(限界はあるが)、それは自損事故を起こさないことに繋がるはず。ブレーキを掛けると、サスペンション回りに大きな力が作用するわけで、それによってサスペンションジオメトリー(アンチダイブジオメトリーなんていう構造も組み込まれるので、サスペンションの動きは阻害される)も変化がおき、タイヤの持つ方向性やグリップ力が失われる。

でも、安定したコーナリングが非常に高い速度でも可能となったら、普通にハンドルを操作するだけでそのコーナーを走りぬけることが出来るわけだ。

これが重要!!!

リヤが流れ出す感覚をマスターする必要もなく、勿論カウンターになることもない。要するに、ベテランの運転感覚は必要なく、初心者の感覚で十分。タイヤが滑り出して強烈な音を発することもないのだから。

この状況を要求すると、ほとんどのクルマはアウト。今ではそのような緊張するテスト走行はしないが、当時はそれをやってしまった。

以前別のブログでも書いたが、これまでの最高記録は三菱のランサーセディアワゴン・ラリーアートエディション(2001年5月発売)で、なんと平均時速は120km以上。コーナーに突入するときの速度は140kmである。そこからブレーキも掛けずにハンドルを操作することで、タイヤに掛かるストレスがブレーキ作用となるので、速度は落ちる。

このような走り方を普通にやっていたある日、コンパクトスポーティなクルマの試乗会で、同様な走り方をしようと、いつもの速度まで上げてハンドル操作した瞬間、一瞬遅れて向きが変わる。何があったのか理解できない。何回か違うコーナーで試したがその都度動きが違う。それも、その動作は速度によって反応・・・。

この状態では、ハードな試乗は無理なので、早々に基地まで引き上げ、足回りの責任者と話をすると「それ感じましたか。我々もその症状が出ることを理解していて、フロントサスペンション周りの補強などやったのですが、解決していません」と言う話だった。

実務的な話をかなり長くやって、お互いの分析力を確認できたおかげで、その方とは非常に親しくなった。その方は後のモデルチェンジ開発責任者となり、しばらくすると海外に移動となってしまった。

その問題のクルマは、スズキ・スイフトスポーツ2代目の2005年発売モデルだ。

2020年5月9日土曜日

新型バイクを借り出して、1泊2日のツーリングへ中間達と出かけたときにその問題は発覚した



バイクとクルマのジャーナリズムの世界に40年余り足を突っ込んでから、現在までにケチやアドバイスをつけた項目数十点 その

エンジン特性は、低速・中速トルクが不足して、標高の高いところを走っていると、アクセル操作に対してエンジンの反応が遅れる。鈴鹿サーキットで行われた試乗会のときにも、なんとなくそのあたりは感じていたが、条件が悪くなるといきなり特性の良し悪しが出るようだ。

それ以外にも問題が発覚した。仲間と風呂に入っているとき「会長、その尻どうしたのですか?まるでおサルの・・・」と言う状態で笑われた。

そういえば、なんとなくヒリヒリする。鏡で見ると、確かにおサルのお尻状態。

この原因は、シートのベース部分に開いた空気抜きの穴から、ラジエター(そのバイクは水冷だった)の高温冷却風が吸い込まれ、シートの座面が低温状態となり、長時間それに座っていたことで低温やけどを起こしたのである。
 
そのバイクは1986年に発売となったCBR400R
 
このことを、広報部を通して開発責任者にレポート提出。返事は直ぐに来た。返事の内容は「大変貴重なレポートありがとうございます。これまでのテスト項目には、シートベースの空気抜き穴から冷却風が取り込まれ、その結果、ライダーのお尻が低温やけどになる、と言うことを考えませんでしたので、これからは、テスト項目にそれを入れます」と言うことだった。この結果、その後のバイクにはこのようなことは発生していないようだ。

2020年4月29日水曜日

速度が限界近くになるといきなりハンドルが振れ出す、軽量な750ccバイク 現場でのセッティングで直せる状況ではない

バイクとクルマのジャーナリズムの世界に40年余り足を突っ込んでから、現在までにケチやアドバイスをつけた項目数10点 その②

当時としては軽量な750ccの試乗会。テストコースの試乗会なので、速度無制限。直線路の終わりぐらいにある少し出張った部分をアクセル全開(200キロ以上)で通過した瞬間にハンドルが左右にブレ始める。そのまま速度を維持していても、一向に収まる気配はない。
一度振れだすと速度を少し落としたぐらいでは収まらない。

どうやら、エアロダイナミクスが不良で、出張ったところを通過した瞬間の突き上げで、カウルの下に空気が入り込み、浮き上がるせいだと判断。

現場に居たジャーナリストで体が小さいライダーは、カウルの中にすっぽりと入り込めるため、そのようなことは起きないと言う。

そして、なぜ突き上げが発生するのか考えてみた。その結果、非常に軽量に作られていたのに、フロントフォークの減衰力がこれまでのバイクと考え方が同じ、と言う開発者からの話。これでわかった・・・圧縮側の減衰力が強すぎるのだ。バイクが軽量なのだから、それに合わせて減衰力も小さくていいはずだが、当時としては最高速度が高くなる。そして、その状態での安定性を確保したいということから、圧縮側の減衰力をこれまで同様にした。都合の悪いことにその実績もあったし。

減衰力の調整は、フロントフォークにもリヤショックにも装備されているが、我々の試乗会数日前に、海外から来たジャーナリスト達(彼らは日本の皆さんと違って、非常に走り方はエキサイティング)も、身体が大きいので私と同様な症状が出て、開発者が制止するのも振り切り、いろいろとアジャストしたが(しまいにはスプリングも交換したとか)、一向に解決しなかった、という話を欧州に住みモータージャーナリストをしている親しい日本の方から聞いた。

そのバイクは、1985年に発売されたスズキGSXーR750。初の油冷エンジンとしてデビューしたもの。その後はどのように改良したかは知らないが、欧州にも輸出したので、改良されたはずだ。


2020年4月23日木曜日

バイクとクルマのジャーナリズムの世界に40年余り足を突っ込んでから、現在までにケチやアドバイスをつけた項目数十点 その①


大学を何とか卒業してからモータージャーナリズムの世界い入り、評価・提案・ケチなど、数多くの異論を唱えてきたのだが、ケチをつけたことで親しくなった開発者もいる。その結果トップシークレットの情報を交換できるまでの信頼性を得たのも事実だ。

思い出すままに書いてみたので、あえて番号を振り、その内容を解説することにした。何回かに分かれての記事となる。

 

評価の悪い言い方がケチだとしたら、そうなのかも知れないが、そこに正しい評価と問題点を指摘されたことで、それをケチだと言う感覚で捕らえるとしたら、その方の進歩はそこで止まる、と思っているが、いかがなものだろうか?

ケチをつける、これそのものは良いも悪いも評価すると言うことに尽きることで、その評価は真摯に受け取らなければいけないと思う。勿論、その内容がいい加減なものであってはならないが、なぜそのようなケチ(評価)を付けたかと言う、「なぜ」「どうして」が存在したら、これは開発者として聞いていた方がいいし、出来上がったものを煮詰めていく場合に、特になるのだと思う。なぜ特になるかというと、これまで自分達が長い期間かけて開発してきたものを、一瞬にしておかしな状態を発見したわけだから、ものすごく価値があるはずだ。

バイク雑誌の編集者は大学卒業後から行ってきたが(リタイヤするまでの間に自動車のいじり系雑誌に人事異動)、現在までの間にそのクルマやバイク、更にイベントの規則に対してもレポートと共にケチをつけてきた。そのケチの内容を思い出すまま書いてみた。順番はいい加減であることをお許しいただきたい。また、その内容はかなり前になるので、その当時を思い出しながらの話となるため、途切れ途切れとなることを了承して欲しい。

数多くのバイクやクルマ、そしてイベントに対してケチをつけてきたが、そのケチを糧に改良されたものも多くある。そして、他のジャーナリストの方と違うのは、自分で手を加えて改良できそうだと判断したら、実際に行動を起こす技術力を備えていた点だろう。

ではまず始めにこんなことから・・・

1、アイドリングが安定しているのに、アクセルを少し開けた瞬間に回転が低下し、場合によってはエンジンが停止する125ccのシングルロードスポーツを借り出して試乗していたが、このような調子で楽しく試乗できない。キャブのアイドル調整をやるが結果はでない。アトマイザープレート!!!などと言う変なものを吸気通路に取り付けたからなのだろうか。何が悪いのか、エアクリーナーを外し、スロットルバルブが見える状態に、エンジンをアイドリングさせながら、スロットルバルブを指で軽く押すとエンストした。指で軽く押した状態でエンストしないようキャブを調節し、安定したアイドルからスロットルを開けるときれいに回転は上昇する。

この状態を分析すると、スロットルバルブの径が小さく、アイドリング状態ではスロットル・ストップ・スクリューに、組み込まれたリターンスプリングによってスロットルバルブが当たることで、スロットルバルブの自由度はなくなり、スロットルバルブとシリンダーにクリアランスが生じ、そこから必要以上にエアが吸われると判断した。その吸われるエアの量に合わせるためには燃料を多く供給しなければならない。しかし、スロットルを少し開けた瞬間に、スロットル・ストップ・スクリューの規制から解放されたスロットルバルブは、エンジンのバキュームによって燃焼室側に引かれるため、スロットルバルブの下を流れる空気の量が変化し、そのときにはガスが濃くなるので、不調・エンストとなる。

このバイクは1975年に発売されたCB125JXで、キャブレター製造か設計不良。スロットルバルブがスルットルシリンダーに対して、小さすぎたため、スロットルバルブとスルットルシリンダーのスライド部分から空気を吸う事で、アイドルから少しスロットルを開けたときの空然比が変わり、エンストする。

これの原因を究明した結果は、広報部を通じて開発責任者に連絡してもらった。後日、その方からお礼の連絡が届いたのはいうまでもない。

 

 

2020年2月27日木曜日

新型ハスラー試乗記 新型ハスラーは旧型以上に上質な走行感を醸し出していた



新型となったスズキハスラーだが、ライバルをどこに設定したのか、なんとなく分かった。それは、ホンダNワゴン!!!?。

ターボ仕様の新型ハスラー
新エンジンが搭載されたNA仕様
なぜかと言うと、運転席に座ってドアを閉めたときに「これまでとは違う閉まり音」を聞いたからである。

ただしこれで上質に出来ているとは判断できない。次に試したのはドアのガラスを少し下げて、内部のシステムに緩みをもたせたときにどのような閉まり音を発するかである。もし、ドアガラスを完全に閉めたときと変わらないドアの閉まり音であるなら、これは素晴らしいと言うことになるのだが(あるメーカーでは軽自動車でもドアの閉まり音には特別開発時間を掛けて造っており、条件を変えても不快な音は発生しない)、残念にも運転席右後方から聴きたくない音が出る。ストライカーに接するときの音なのか不明だが、開発者にもそのことは分かっているようだった。でも、だからどうだということでもない。

NA仕様のエンジンルーム。なんとなくまとまりがいいのは、CVTの副変速機付きを変更し、それによる油圧ポンプの変更や構造物の改良などが関係しているのだろう
スズキで評価できるのはアイドリングストップからのエンジン再始動で、他社のようにセルモーターではなく、オルタネーターをアシストモーターとして使用する、マイルドハイブリッド方式を取り入れていること。ただし、少し気になることは、停止時からのエンジン再始動で、僅かに「キュルキュル」と言う音が発生することだった。これは気になり始めると・・・アシストモーター(オルタネーター)とエンジンのクランクシャフトを繋ぐVリブドベルトが、僅かにスリップすることで発生しているとしたら、耐久性が気になるところ。

プラットフォームはやっと乗用車らしいものに変更された。新型アルトから使用されているHEARTECTで、それにボディ剛性を高める環状骨格構造と構造用接着剤の採用である
当然のことだが、新しいハスラーを造るとき、プラットフォームは現在販売しているアルトと同じことになるのは予想できた。と言うより、もっと早くアルトと共通のプラットフォームにしないのか、疑問に感じて、関係者にも話をしていたのだが、やっとそれが実ったと言えるだろう。

なぜ、アルトと共通のプラットフォームが必要かというと、まずひとつは共通とすることで、クルマの製造コストや製造時間が短縮できる。それだけではなく、ハスラーを走らせたときの挙動に大きく関係するのである。

走行感が上質になることは、いくら軽自動車と言っても無視したのでは、ライバルたちに大きく水を開けられる。ところが、これまでのハスラーは、リヤサスペンションの構造が、エブリイなどと同じようなコイルスプリングとトレーリングアームからなり、横方向の力を抑えるため、ラテラルロッドを設ける必要があった。このラテラルロッドは、サスペンションが大きく作動すると、左右方向へボディが動く状態で、乗り心地は悪い。特に乗用車のようにサスペンションが柔らかくストロークも大きい仕様では、不愉快な走行をリヤシートに座る乗員は感じることになる。

それを一掃させたのが他のメーカーではかなり前から採用していた、トーションビームサスペンションで、左右のサスペンションをプレス構造でまとめることにより、リヤサスペンションに加わる前後・左右の動きをコントロールできる。更にスタビライザーの装着も可能となる。

これによって、乗り心地は格段に向上する。早くプラットフォームの変更をやるべきだ、と唱えていたことはここにある。勿論乗り心地ばかりではなく、コーナリング性能も一段上のものとなって、安定性は大きく向上するのは当然だ。

NAエンジンは新開発で、環境性能を高めるために変更された

こちらはターボ仕様
新型ハスラーでもNA仕様とターボ仕様がある。違いはNAか過給かの違いだけではなく、シリンダーのボア・ストロークが違うのである。

変更したのはNA仕様の方で、目的は環境、特に燃費向上を狙ったものだと言う。大きくロングストロークとし、更にインジェクターをデュアルとするシステムに変更。ロングストロークによるピストンスピードの向上と合わせ急速燃焼を実現できた。また、圧縮比を高くしたが(トルク、出力、燃費も良くなるが)ノッキングが発生する前に素早く燃焼させることで、熱効率を上げた。

NAのエンジンは新設計となったが、旧エンジンよりも出力・トルクとも下がっている。出力は52ps⇒49ps、トルクは6.4kgm⇒5.9kgmなのだが、この数字をそのまま性能差と判断してはいけない。最大トルクだがその最大値を発生する回転数が違う。4000rpm⇒5000rpmに変わったことは性能として大きい。さらに、最高出力に関しては、最大値の数値ではなく、その回転までどの位の時間で達するかが重要。例えば、100psエンジンが有ったとして、その性能を発揮するまでに10秒掛かるエンジンと、80psのエンジンは5秒でその回転まで達するとしたら、80psのほうが速いということになるわけだから、一概に数字だけで性能判断は出来ない、ということ。更に過渡特性も重要であることを付け足しておきたい。

副変速機の採用を取りやめたCVT。これにより全体としてコンパクトとなり、更に伝達効率もアップした
CVTも変更された。これまでは副変速機つきとして、ワイドレンジを売り物にしていたが、今回から、すでに昨年から発売されているニッサン三菱(NMKV)の軽自動車で採用されているもので、副変速機を取り外したことにより、伝達効率が上がり変速時の不快な感じからも開放され、スムーズに加速・減速ができる。これも上質を感じさせる一因だろう。

また、スタートダッシュの速さにおいても、NA仕様はこれまでにない性能を発揮した。0⇒50km/h加速を普通にアクセル踏み込みでターボ仕様と感覚的に比較しても、NAのほうが速くないか?と感じさせる節もアル。これはスズキ特有のマイルドハイブリッド効果がかなりあるようで、使用されるISGと高性能リチウムイオンバッテリ-搭載により、モーターのアシスト範囲は大幅に向上。

これまでは85km/hまでだったものが、100km/hまでに拡大したことは、運転する上で、余裕と静粛性を期待できる。

逆に、アクセルの踏み込み量より、感じる加速感は強いようで、スロットルを開く角速度制御が(電子制御スロットルは当然で、フライバイワイヤーである)少し敏感すぎる結果かもしれない。もう少し穏やかでもなんら問題はないはず。

書き忘れていたことが2点有ったので追加します。
ひとつはハンドル操作が走行中でも重さを感じること。軽快感がなくなる感じで、狭いところをスイスイ走り抜けるのは、慣れが必要。これまでのスズキ車では感じなかった点である。そのため開発者から、「ハンドリングはいかがでしたか?」と言う質問に対し、ハンドリングを確認するまでに至らなかったことを伝えた。
もう1点は、クルマの幅をこれまで以上に感じること。走りながら、何がそれを感じさせるのか検証すると、ボンネットの左先端位置だけではなく、左右バックミラーの位置や形状も関係することが分かった。この2点については開発者もなんとなく分かっていたようで、もしかすると変更されるかもしれない。

2020年2月1日土曜日

旧車のモトクロスを見に行った マシンは旧車ライダーも旧者



埼玉の川越入間川にあるモトクロス場、モトクロスビレッジでは、年に数回、主催者が違う旧車のモトクロス大会が開催されている。

このモトクロスを見に行く理由、と言うよりも魅力はと言うと、市販状態からレーサー(市販モトクロッサー)よりも、大小さまざまのバイクをモトクロス走行が出来るようオーナーが改造し、それを目一杯走らせて楽しんでいるからだ。同窓会的な意味合いもある。

改造と言っても様々で、タイヤをモトクロス用に交換し、ドライブスプロケットを小さく(或いはドリブンスプロケットを大きく)しただけで、マフラーやそのほかには一切手も加えていないバイクもある。それで十分なのだ。

小さいものだと50cc、大きいものだと1000cc近い。勿論一緒に走るわけではないので、それぞれのクラスの中で十分に楽しめる。

走る姿だけではなく、その排気音も魅力がある。特に4ストローク2気筒の大排気量バイクは、低音の腹に響く。旧者人にとってはたまらない魅力を覚えるサウンドである。

そんなモトクロスの会場で見たマシンを撮影したが、ほとんど趣味的な状態での選び方だから、全てを画像化していないことが悔やまれる。

 











2020年1月25日土曜日

発進時や駐車場内での走行は、ATならアイドリングのクリープ走行が安全なのだが



条件が同じならATに限らずMTでもアイドリング走行をした方がいいし、アクセルを踏んでいない分だけ余裕が生まれるのではないだろうか。

アイドリングで発進し(MTでもアクセルを踏まず)、余裕を持って走行することで、その後に起きる突発的な事件事故でも、パニックに陥ることは少ないと考える。MTでこれが普通に出来るようになるのは簡単ではなく、気を使ってアクセルとクラッチの操作が必要となる。エンジンが1000回転そこそこであるから、当然トルクは少なく、その回転があまり下がらないようにクラッチ操作しなければならないのだから。
 
なお僅かな上り坂での発進となれば、エンストしないように普通の操作が優先するのは当然のこと。

この、アイドリングでアクセルを踏まないでのスタートやその後の走行は、教習と言う意味合いを持つ必要はなく、教習所や周りに何もないところで何回か経験すれば、それがいとも簡単に出来ることを体験すれば、周りの歩行者やクルマ、バイク、自転車などに対する威圧的な感触は少なくなり、他人からの見た目もスマートに写るはず。

ところで、あるスーパーマーケットの駐車場で、妻が買い物をしている間に、クルマの中から周りを走るクルマを、なんとなく観察していると、一瞬緊張でビックリしするような走り方をするドライバーがいたり、穏やかで静々と走らせるクルマも見られた。

当然、穏やかに走らせているクルマのドライバーは、周りを十分に観察する能力にあふれているため、実にスムーズで周りの背景になじんでいるように見える。そのため、いきなり人がクルマの前に出てきても、びっくりして急減速をすることや、クラクションを鳴らすこともなく、周りの歩行者の動きと自然に同調している。

このように穏やかな運転を出来る人は、きっと暴走事故等には縁もないのだろう。そう考えると、駐車場内での走行の仕方で、その人の性格がわかるような感じである。これは、何も男性ドライバーに限った話ではなく、女性も同様である。

そして肝心なことは、発進時において、ブレーキペダルから足を離したとたんにアクセルを踏むと言う行為ではなく、ブレーキペダルから足を離して、クリープ走行を数秒間やってから、改めて走行するためにアクセルをゆっくり踏む、と言うことを習慣にしておけば、いきなりスタートダッシュしてパニックとなり、同時にブレーキペダルとアクセルペダルを踏み間違える、と言う事故が発生しにくくなるのではないだろうか。

2020年1月6日月曜日

75歳以上の高齢者は、運転免許更新時に、運転技能試験を行ってはどうか、と言う案が出始めた 大いに結構・ぜひ実現して欲しい



高齢者の運転するクルマの事故が多い、と言う話が出るたびに(実際には、年齢と運転暦、運転頻度などを係数として入れないと、正しいデータは出ないと思う)75歳以上の年齢になったら、運転技能試験を行ってはどうだろうか、と言うような話が出ている。今現在実施している高齢者講習とは違う高度なもの。

これについては大いに賛成。しかし、どのような運転技能試験を行うのだろうか。また、二輪車の場合にはどうするのか。これは正しく決まらないと、まともな運転技能試験は出来ない。教習所の卒業試験や運転免許試験所の実地試験とは違うことは当然のはず。

そこで私がこれまでに考えていた運転技能試験のやり方だが、基本的にはジムカーナに近い走行である。数本のパイロンを置いて、きめられた方向の走行を行う。パイロンスラロームではない。勿論、通過すればいいだけではなく、決められた時間内にゴールしなければならない。決められた時間と言っても素早い判断と操作が必要なだけで、コンペティションではないのだから、普通の時間を設定すれば良いだけ。

このように緊張、パニックに近い走行を要求されると、人間は本性が現れる。それによって、運転技能が分かるのではないか、と言う話。教習所や運転試験試験場の実地テストは、速度はある程度(コース上に速度標識がある)出せばよく、とにかく決められたコースを脱輪せず、ポールに接触せず走りきれば良いだけなので、それでは技能の上下が露呈しない。

実際に公道に出れば、そこで発生する決まりごとではない状況に対して、的確な操作は何も増して重要だからだ。そうすると、タイヤが多少キーキーと音を立てるようなことになるかもしれないが、それは減点の対象にしない。逆に考えると、タイヤが悲鳴を上げるような走らせ方を、冷静かつ普通に出来るような人は、評価を高くしてもいいぐらいである。

2019年12月3日火曜日

自動車教習所の救済事業?!!!に強制参加してきた



最近、年寄りの事故が多いから、と言う理由で、突如でてきたのが高齢者講習。75歳以上となると認知機能検査までやらせられる。70歳では高齢者講習だけを受けるのだが、この講習料金は5600円。自動車教習所で3時間ほど拘束される。

70歳になると呼び出される高齢者講習状。自動車教習所で行なわれるが、講習と言う名目の内容がお粗末。何の役にも立たないというのはいいすぎだろうが・・・
 
認知機能検査は750円だから、たいした収入にはならないが、75歳以上の高齢者講習は認知機能検査の点数状況によって、教習所で行われる高齢者講習の金額も時間も違ってくる。

認知機能検査で0~48点の人は警察から後日連絡ハガキが届くので、医師の診断書の提出が求められる。

この呼び出し状が認知機能検査まで含めたもの。正直に言って、この認知機能検査だけで認知障害があるかどうかを判断するのは難しい。と言うより無理
 
49~75点の人は3時間の高齢者講習を受けなければならない。この料金は7950円。

76~100点の人は2時間の高齢者講習を受ける。この料金は5100円である。

なお、認知機能検査は何回でも受けられるということだが、その時の結果で判断されるので、前回のほうが良かったから、それにして欲しいと言う話は受け付けないそうだ。
 
無事76~100点の認知機能検査結果となっても、5100円支払って、高齢者講習を自動車教習所で受けなければならない。それまで自動車教習所に一度も行ったことがない(免許は飛び込みの一発で取る)人物でも、助手席に乗る教官の言うことを聞いて、その通りにクルマを走らせる必要がある。

でもこれって、若者の自動車離れから来る事態を考えると、自動車教習所に来る人が少なく、経営が思わしくないので、少しでも経営に手助けが出来るよう考えられたシステム??と思ってしまうのは、歳を取りすぎたからか。

自動車教習所での運転をさせるのなら、10本ほどのパイロンを置いて、そこを指定時間以上の、できるだけ速い速度で走り抜ける、と言うような運転基本操作を求める指導があってもいいのではないかと思う。

そう考えていたとき、知り合いの私より先輩の方は、パイロン走行試験をやったそうで、最初はゆっくりと指定されたように走らせ、3回目(やってもいいという了解を得た)には、タイヤを鳴かせるような限界走行をしたそうだ。

こんな教習所の考えは素晴らしい。

こんな終了証明書をくれる。これを免許更新のときに提出すれば、改めて更新時講習を受けなくてもいいらしい


2019年11月23日土曜日

RJCカーオブザイヤーはこれで決まった



私が所属しているRJCであるが、毎年カーオブザイヤーを決めている。

今年も最終テストデー(確認やノミネートされたクルマをしっかりと試乗出来なかったときにも役立つ)が、ツインリンクもてぎの外周路の一部を使って行われた。


外周路といっても、速度制限のある場所とそうでないクローズ部分があり、クローズ部分のコースでは、タイヤが悲鳴を上げるような走り方や、あえて不安定な走らせ方をして、そのクルマの素性を引き出す行為をする。

今年のピットは少し寂しい。モーターショーの関係もアルだろうが
 
とは言うものの、短時間の走行でそのクルマの素性が分かるはずもなく、ピットでの関係者から聞く話を参考にしながら評価をするのだが、その前に重要なことは、自動車メーカーやインポーターの広報活動である。カーオブザイヤー(国産、インポート、テクノロジーがある)を取りたい関係者は、それなりにアクションを起こしてくる。私は、それをロビー活動と呼んでいる。

新しいエンジンも展示されるので、それに対するテクノロジーは興味あるところ。すでにモーターショーでお披露目済みだが
 
このロビー活動は重要のようで、同種のクルマでもその採点に違いが出る。私が感じるところでは、MNよりHのほうが優れていると思うのだが、大多数の会員の意見は違うようだ。

無記名での投票を読み上げる。ノミネートは6車種なので、最高点は6となり5,4,3,2,1と続く。この配点方法は私は反対であるが・・・
 
こうしてその年のカーオブザイヤーは決まるから、テクノロジー以外はほとんど当てにならないと言うことかな~

2019年11月10日日曜日

カチンと来たこと 試乗会などでケチばかりつけるという話を小耳に挟んで・・・



ある集団の集まりに中で「こいつ(つまり私のこと)は、クルマでもバイクでも開発者にケチばかりつける、と言う話が流れてきた。そのときは、そこに大勢の関係者がいたので、その言葉に対する反論はしなかったが、後でよく考えてみると、そのことを述べた自動車メーカーに対しては、数多くの欠陥(欠点ではない)に対する問題点を指摘し、どのように改良すべきであるかと言う話をしてきたのだが、「ケチばかりをつける」と言う言葉を聞いて、本当にがっかりした。

良かれと思って発言したことを、「このやろう・・・」的な気持ちで聞いていたとしたら、がっかりと言うより、あきれるばかりであるからだ。

なので、その自動車メーカーに対しては、今後欠点・欠陥を見つけても、一切話をしないことにした。お金をもらって試乗しているわけではないし、欠陥を報告しなければいけないという義務もないからだ。

人が造る物は全てにおいてパーフェクトではない。開発の途中で時間に追われ「このあたりでよしとするか」と言う感情は自然と沸いてくるばかりではなく、人間のセンサーが研ぎ澄まされていなければ、すべての人間に対して、納得できるものは完成しない。

まして、開発では常にそのものに接しているわけで、そうなると欠点や欠陥を見誤ることも出てくる。だからリコールが花盛り???となってしまうのである。リコールとならなくてもユーザーが気が付き(欠点・欠陥を発見しても販売店では相手にしてくれなかったら・・・)その問題点はいつの間にか全ての関係者が知ることとなり、それを収集するのに時間と金が掛かる。

そのようなことから、真摯に初めて乗った人間の(勿論、性能をしっかりと出せる人物であることは最低必要条件)評価は重要だと考える。素直にその人物の話を聞いて、直ぐに対応できるものは即手を打つ。これが鉄則で、けちをつけるという感覚だとしたら、そのような人間は開発者として失格であると思う。

これまで、数多くのバイクやクルマに試乗し、瞬間の挙動や不都合を発見し、その都度開発者に意見を述べてきた。

でも最近は、試乗会に参加する機会が少なくなり、正しい判断が出来なくなってきた。また、開発の最前線にいる技術屋さんとの話をする機会も減り、それで良かったのか、少し心配でもある。