研究開発に見た遠回りの結論にあきれる -水素エンジンと点火装置-


2020年6月17日水曜日

燃費競技会のホンダエコノパワー(エコマイレッジチャレンジに代わる前だけではなく、現在の運営組織にも)に対してもケチをつけた



ケチをつけは話

数十年に 亘り取材や運営のアドバイスをしていると、他の方では気が付かないことに目がいく。

例えばそれは、走行中にオフィシャルが振るフラッグに対してがまず最初だったように思う。コース上にトラブルで停止している競技車があれば、それを後続のクルマに知らせて、事故などが起きないようにするのだが、その旗を振る位置や高さがベストではないと気が付いた。フラッグの振る位置が高すぎるのである。

これであると、あの狭く窮屈なドライビング状態から、旗の色と振り方から、何を表現しているのか判断に悩むだけではなく、旗が振られていることさえ認識しにくい。

いくら速度が遅いからといって、目の前で旗が振られたのでは、走行ラインを変えるとこは不可能。ましてブレーキを掛けるという行為は、そのイベントからの脱落を意味するのだから。

事故になるかもしれない状況を見ると(実際に事故が起きる手前から事故後まで、全てを見ることもあった)、現場で競技関係者にそのことを伝える。

また、スタート最終チェックでは、燃料が正しい位置まで入っているかを見て、不足している場合だけではなく、レベルが高すぎるときにも、スポイトなどを使用してその燃料(ガソリン)をレベルに合わせるのだが、運営組織が変わってから、その過不足を調整するガソリンが、テーブルのオイルジョッキに入って、無造作に置かれていたことも。

この状態で、誰かが机にぶつかり、ジョッキに入っているガソリンをコース上にぶちまけ、それにビックリした関係者が、持っている工具などを落としたとしたら、そこのこぼれているガソリンの蒸発ガスに簡単に火が点く。

これが想定されたので、そのことを関係者に話したら「ここにいる連中は、こぼれたガソリンに火をつけるようなやつは居ないから、心配ない」と言う
返事。故意に火をつけることはなくても、事故は起きる。
 
運営組織が変わったことで、何が重要なのかがわからなくなり、適当に運営すると、このような大きな事故要素が生まれる。勿論、この現状は直ぐに改善させた。

では、それまでの運営組織はどのようにガソリンの管理をしていたのか、当時の組織に聞いてみると「ガソリンメーカーをスポンサーにしていたので、全てはそのガソリンメーカーのエキスパートが管理して、どこから見ても事故が起きないようにしていた」、と言う話だ。あるほど、昔の画像を見てもそのような危険な状態は発見できなっかた。

またあるとき、車検後の路面に青く広がった痕を発見。これはエンジンオイルが垂れたもので、多量ではないが事故の元になることはある。

なぜこのようなことになっているかと言うと、燃費競技会に使うエンジンは、ウエットサンプ潤滑の状態が必要なく、適当にオイル分が各所にあれば良い。そのため、勿論オイルポンプもない(改造してあるエンジンは)。場合によっては、シリンダーヘッドのヘッドカバー内に、必要最低のオイルを滴下させたエンジンも。そして、当然軽量化と熱量低減のため、クランクケース下は密封されていない。

こうなれば、滴下したオイルの行き先は、走行路面と言うことになる。それを防止するため、どのようなエンジンであっても、クランクカース下にオイル受けを付けるという規則を作った。

また、あるとき燃料の温度についても管理と規制が必要である、と気が付いた。それは、埼玉県桶川にあるホンダのレインボー教習所の直線コースで行われた大会で、関係者が、配給されたガソリンの入ったガラス容器を、ドライアイスで60分ほど冷やす行為。これによりガラス容器のガソリンは体積が小さくなり、ビックリするほどガソリンレベルが低下していた。

これでスタート前チェックでは、レベルの下がったガソリンを補給してくれるわけで、燃費の計算としては有利になる。

ただこの行為をやったマシンは、テレビ局のアナウンサーが乗るもので、乗り方がいい加減だから本来の性能は出ない。そのため、結果に対して文句を言うものは居なかった。

これを思い出したので、最終燃料調整のところで、非接触型(今巷で使用している体温測定と同じもの)の温度計を使って、燃料温度を測るべきだという提案をした。

翌年のイベントでは、全てのマシンに対して、燃料の温度を測定する行為が見られた。

その後の規則には燃料を冷やしてはいけない、と言う条項が追加されたが、エコマイレッジチャレンジと言う開催名に変わってから、この燃料温度の計測がない。

その旨を競技関係者に伝えたら、決勝日になって、どこからか1個だけ借りてきた温度計で、抜き打ち検査をしていたが、抜き打ちではダメで、全車やる必要がある。

その温度測定違反に引っかからなかったラッキーなマシン、チームが出てしまっては、規則が何のためにあるのか分からなくなるからだ。

2020年6月6日土曜日

アイドリングのクリープ走行から、ハンドルを操作すると速度が勝手に上がるファミリーカー



ケチをつけた話

それは、新車の試乗会での出来事だった。試乗車に乗り込み、エンジンを始動し、左足をブレーキペダルに載せながら、アイドル状態のクリープ走行をするが、次の瞬間、これまでにない挙動に自分の操作が間違ったのか、と一瞬あせった。

そこで、再度試乗車の駐車場所にクルマを戻し、そこから、絶対に操作の間違いをしないような行動を取って、同じようにクリープで発進し、ハンドル操作を行うと、その試乗車は速度が上がる。強烈な加速ではないが、左右にハンドルを動かすことを連続すると、ハンドル操作するたびに少しずつ速度は上がる。

ま、左足をブレーキペダルの上に乗せているので、問題が発生したら急ブレーキを十分に利かせられるのだが、一般の方だったら、どうなることか。

このクルマはT社の初代ヴィッツ。以前にもブログに書いたと思う。

おかしな挙動なので、試乗後に開発担当者にそのことを話すと、20分ほど行ったり来たりを繰り返していたが、降りてきたときには汗をびっしょりと掻いていた。

原因は何かと聞くと「・・??」

私が察するに、当時は、ステアリングのアシストが油圧式で、ハンドル操作すれば、当然エンジンに負担が掛かるので、回転が落ちないよう、アイドリング回転数フィードバック制御を使っていたはず。

しかし、そのプログラムが間違っていたとすると、今回のような結果が起きるのではないのか。

しかし、そのときには、その問題の取材ではなく、使用したエンジンに対しての取材だったが、開発担当者は「今日は無理です」といって、扉の向こうに消えていった。

2020年6月3日水曜日

ロータリーエンジンの構造に口を挟んだ 潤滑のオイルポンプと吸気ポートの機構・仕様だ



3ローターのユーノスが発売になったとき、広島のマツダ本社まで、ロータリーエンジンの取材で出かけた時の話し。疑問に思っていたことをストレートに聞いた。ケチをつけた話

ついでに、ローターハウジング内側の鉄のタガを鋳込んだ部分に対する硬質クロームメッキ・ポーラス処理についても、時代錯誤。なぜニカジル(NiCa-Sil系)や爆射(後に、この技術はカヤバのものであることが分かった)など。また、ヤマハではアルミ部分に直接硬質クロームメッキを施し、耐久性を高めている実績は一番長いわけで、バイクの世界では当然のこととして行われているこのような処理をしないのか聞いてみたが、「現在の鉄のタガを鋳込んだところにクロームメッキという処理で、とりあえず目標とした性能が保てている」と言う返事だった。

しかし、ニカジルなどの表面処理を行えば、鉄のタガ鋳込みによる膨張率違いで発生する歪がなく、燃焼による吹き抜けも抑えられ、潤滑オイルの消費などが少なくて済むので、性能向上に役立つのだが・・・

そして、提案したその表面処理方法を知らなかった。やはり広島と東京は情報でも離れているのか。しかし、爆射についてはカワサキのバイクだから、近いところに情報はあったのだ。

潤滑のオイルポンプは、当時のマツダロータリーの場合、アクセルワイヤーと直接繋がりメカニカルポンプのストロークを変化させると言う、ごくベーシックな制御。これではエンジンの負荷以上にオイルが送られることになり、オイルの消費量も多くなる。

で、当時の高性能2ストロークバイクは、電子制御を使っていた。この制御は、排気タイミングを、アクセル開度とエンジン回転数から自在に変化させ、スロットル開度と負荷に対応を目的として、排気タイミングを変化させる電子制御を使っていた。特に排気ポートに対して、排気タイミングを変化させれば、低速から高速まで、十分なトルクが発揮できるような構造なので、ここに潤滑用のオイルポンプをリンクさせた。

オイルポンプのストローク変化と排気コントロールバルブはワイヤーで結ばれており、その動きによってオイル量を調節したので、必要以上のオイルが供給されることはなく、オイル消費量は非常に少ない。そのため、それらのバイクは煙の排出が少なく、かつ排気臭もほとんどなかった。

この電子制御のオイルポンプを採用したバイクもカワサキにはあったので、それを伝授した。

そして、電子制御のオイルポンプは、その後にマイナーチェンジされたRX7には採用されていた。

また、ローターリーは吸気ポートとの関係で、どうしても排気ガスが吸気側に多く流れ込む。(つまり、自己EGRが非常に多く、それを制御できない)それを防止するのにはリードバルブが有効ではないか、と言う話をすると「おっしゃるとおりリードバルブは有効なのですが、テストすると性能は良くても、リードが割れるのです」というから「使用したリードの材質はスチールですね」「なぜ樹脂のリードバルブを使用しなかったのですか」「今時のリードバルブは樹脂で、レーサーレプリカとなるとカーボンファイバーです」と言う話をしたら、「例えそれを解決できても、まだ吸気ポート内で排気ガスが充満してしまうので・・・」というから、「それは当然ですから、小さなポートを数個つくり、そこにそれぞれリードバルブをつければ、必要以上の排気ガスが吸気側に漏れることは防げると思います」と話したら、「なぜ即答できるのですか、我々は1ヶ月ほど考えた結果でしたが」ということだった。

そのときには、3リーターのロータリーエンジン取材で広島の開発グループに伺ったのだが、その3ローター開発責任者とは非常に親しくなり、マツダがルマン24時間耐久レースで優勝したときのエンジン分解でも、そのエンジン担当者は、3リーローター開発担当者と同じだったので、張り付きでの取材が可能だった。他の雑誌の編集者とは次元の違う話し内容だったため、他の誰も寄り付かなかった。でも、マツダ広報部からは、原稿を頼まれたが、事実を書くので、私がラフに書いた現行の都合の良い部分だけ使ってください、と話をし、そのラフ原稿をFaxした。

2020年5月21日木曜日

クルマの事前説明会で、新しいエンジンが展示されていたが、なぜか納得できない吸気ポート形状が・・・



バイクとクルマのジャーナリズムの世界に40年余り足を突っ込んでから、現在までにケチやアドバイスをつけた項目数十点 その

新型エンジンの(新型車に搭載される)説明会で、そのエンジンを長時間眺めていたら、開発担当者が近寄ってきて「良いエンジンでしょう、時間を掛けて開発しましたから」と言うのだが、そのエンジンはそのメーカーの別の部署で開発・市販されていたものと大きく違う点があった。それは、吸気ポートの立体的形状である。

自然吸気エンジンではこの形状だと、吸気に乱流が多く発生。吸気通路が小さくなったように吸気流の乱れが発生することで、慣性過給がなくなり充填効率が悪くなる。

そうならない吸気ポートの形状は、ハイポートとかストレートポートと呼ばれる形状で、吸気側からバルブを覗くと、燃焼室まで見えてしまうような、ストレート形状がいいのだが。

その話をしつこく述べていたら、その方は「うちにはそんなエンジンはない」と反撃してきたので「しめたそこにきたか」。「そうですか、ではバイクエンジンのこの状態はいかがですか」、と切り替えしたら、いきなり下を向いてしまった。「どうしたら良いのでしょう」というから、広報に話して見たら、と言っておいた。

後日広報部にその話をしたら、4輪の研究所から問い合わせが着たので、2輪の開発者からデータを流してもらったとか。

T社のあるエンジンについても、せっかく十分なスペースがあり、バルブの挟み角も小さく、いくらでもストレートが可能なので、設計変更したらどうですか?と言う話をし、その見本のエンジンはH社のスポーツバイクエンジンですと話したら、後日これもH社の広報部に連絡があり「図面のコピーをくれないか」と言うの「そのバイクは市販していますから、お買い求めください」と返事したようだ。

2020年5月16日土曜日

ハンドル操作に遅れが生じるスポーティなコンパクトカー



バイクとクルマのジャーナリズムの世界に40年余り足を突っ込んでから、現在までにケチやアドバイスをつけた項目数十点 その

クルマの試乗会会場が箱根のターンパイク近くであると、いつもやっていたことがある。それは、ATのDレンジのままでターンパイクを下ること。ブレーキペダルは一切踏まず、遅いクルマが居ればアクセルを踏みつけて加速し、それを素早く追い越す。でも、次に現れるコーナー入り口でTAのセレクターはそのまま、ブレーキペダルも踏まない。ほとんど利かないエンジンブレーキだけで駆け抜ける。

コーナー近くになってもDレンジのエンジンブレーキだけで曲がるので、かなりの度胸が要る。

なぜこのような走り方をしたかというと、それは、ブレーキを掛けずに、コーナリングのためハンドル操作すれば、そのクルマの素性が全て出る、と考えたからだ。

つまり、誰が運転しても傍から見ると、安定した速度で(かなり速いが)コーナーを駆け抜けられれば安心できる。そこには、運転テクニックの必要がないことは当然。また、自分の考えていたカーブよりきつかった場合でも、ブレーキを掛けなくても曲がれるとしたら(限界はあるが)、それは自損事故を起こさないことに繋がるはず。ブレーキを掛けると、サスペンション回りに大きな力が作用するわけで、それによってサスペンションジオメトリー(アンチダイブジオメトリーなんていう構造も組み込まれるので、サスペンションの動きは阻害される)も変化がおき、タイヤの持つ方向性やグリップ力が失われる。

でも、安定したコーナリングが非常に高い速度でも可能となったら、普通にハンドルを操作するだけでそのコーナーを走りぬけることが出来るわけだ。

これが重要!!!

リヤが流れ出す感覚をマスターする必要もなく、勿論カウンターになることもない。要するに、ベテランの運転感覚は必要なく、初心者の感覚で十分。タイヤが滑り出して強烈な音を発することもないのだから。

この状況を要求すると、ほとんどのクルマはアウト。今ではそのような緊張するテスト走行はしないが、当時はそれをやってしまった。

以前別のブログでも書いたが、これまでの最高記録は三菱のランサーセディアワゴン・ラリーアートエディション(2001年5月発売)で、なんと平均時速は120km以上。コーナーに突入するときの速度は140kmである。そこからブレーキも掛けずにハンドルを操作することで、タイヤに掛かるストレスがブレーキ作用となるので、速度は落ちる。

このような走り方を普通にやっていたある日、コンパクトスポーティなクルマの試乗会で、同様な走り方をしようと、いつもの速度まで上げてハンドル操作した瞬間、一瞬遅れて向きが変わる。何があったのか理解できない。何回か違うコーナーで試したがその都度動きが違う。それも、その動作は速度によって反応・・・。

この状態では、ハードな試乗は無理なので、早々に基地まで引き上げ、足回りの責任者と話をすると「それ感じましたか。我々もその症状が出ることを理解していて、フロントサスペンション周りの補強などやったのですが、解決していません」と言う話だった。

実務的な話をかなり長くやって、お互いの分析力を確認できたおかげで、その方とは非常に親しくなった。その方は後のモデルチェンジ開発責任者となり、しばらくすると海外に移動となってしまった。

その問題のクルマは、スズキ・スイフトスポーツ2代目の2005年発売モデルだ。

2020年5月9日土曜日

新型バイクを借り出して、1泊2日のツーリングへ中間達と出かけたときにその問題は発覚した



バイクとクルマのジャーナリズムの世界に40年余り足を突っ込んでから、現在までにケチやアドバイスをつけた項目数十点 その

エンジン特性は、低速・中速トルクが不足して、標高の高いところを走っていると、アクセル操作に対してエンジンの反応が遅れる。鈴鹿サーキットで行われた試乗会のときにも、なんとなくそのあたりは感じていたが、条件が悪くなるといきなり特性の良し悪しが出るようだ。

それ以外にも問題が発覚した。仲間と風呂に入っているとき「会長、その尻どうしたのですか?まるでおサルの・・・」と言う状態で笑われた。

そういえば、なんとなくヒリヒリする。鏡で見ると、確かにおサルのお尻状態。

この原因は、シートのベース部分に開いた空気抜きの穴から、ラジエター(そのバイクは水冷だった)の高温冷却風が吸い込まれ、シートの座面が低温状態となり、長時間それに座っていたことで低温やけどを起こしたのである。
 
そのバイクは1986年に発売となったCBR400R
 
このことを、広報部を通して開発責任者にレポート提出。返事は直ぐに来た。返事の内容は「大変貴重なレポートありがとうございます。これまでのテスト項目には、シートベースの空気抜き穴から冷却風が取り込まれ、その結果、ライダーのお尻が低温やけどになる、と言うことを考えませんでしたので、これからは、テスト項目にそれを入れます」と言うことだった。この結果、その後のバイクにはこのようなことは発生していないようだ。

2020年4月29日水曜日

速度が限界近くになるといきなりハンドルが振れ出す、軽量な750ccバイク 現場でのセッティングで直せる状況ではない

バイクとクルマのジャーナリズムの世界に40年余り足を突っ込んでから、現在までにケチやアドバイスをつけた項目数10点 その②

当時としては軽量な750ccの試乗会。テストコースの試乗会なので、速度無制限。直線路の終わりぐらいにある少し出張った部分をアクセル全開(200キロ以上)で通過した瞬間にハンドルが左右にブレ始める。そのまま速度を維持していても、一向に収まる気配はない。
一度振れだすと速度を少し落としたぐらいでは収まらない。

どうやら、エアロダイナミクスが不良で、出張ったところを通過した瞬間の突き上げで、カウルの下に空気が入り込み、浮き上がるせいだと判断。

現場に居たジャーナリストで体が小さいライダーは、カウルの中にすっぽりと入り込めるため、そのようなことは起きないと言う。

そして、なぜ突き上げが発生するのか考えてみた。その結果、非常に軽量に作られていたのに、フロントフォークの減衰力がこれまでのバイクと考え方が同じ、と言う開発者からの話。これでわかった・・・圧縮側の減衰力が強すぎるのだ。バイクが軽量なのだから、それに合わせて減衰力も小さくていいはずだが、当時としては最高速度が高くなる。そして、その状態での安定性を確保したいということから、圧縮側の減衰力をこれまで同様にした。都合の悪いことにその実績もあったし。

減衰力の調整は、フロントフォークにもリヤショックにも装備されているが、我々の試乗会数日前に、海外から来たジャーナリスト達(彼らは日本の皆さんと違って、非常に走り方はエキサイティング)も、身体が大きいので私と同様な症状が出て、開発者が制止するのも振り切り、いろいろとアジャストしたが(しまいにはスプリングも交換したとか)、一向に解決しなかった、という話を欧州に住みモータージャーナリストをしている親しい日本の方から聞いた。

そのバイクは、1985年に発売されたスズキGSXーR750。初の油冷エンジンとしてデビューしたもの。その後はどのように改良したかは知らないが、欧州にも輸出したので、改良されたはずだ。