研究開発に見た遠回りの結論にあきれる -水素エンジンと点火装置-


2017年9月24日日曜日

バイク用通信機セルラーラインのジェットヘルメット専用マイクはどうなんだ!!!


バイク用のインターフォン、セルラーラインにジェットヘルメット専用のマイクがあり、それを入手したので装着と使い勝手、マイクの性能などについて書いてみることにした。

()トーヨー産業(東京都港区芝2-27-8マスマンビル7F。TEL03-6303-0030)が輸入するバイク用のインターフォン・セルラーライン。イタリア製で高性能が売り物だが、最高クラスだと少々値段の張るのが難点。それでも根強い人気が有り、ベテランライダーのツーリンググループでは使用している方は多い。一番高性能のものであると混雑した道路でも500~600m以上。見通しがいいところでは1000m以上離れていても電波は届く。

ブルートゥース電波を使っているので、それに対応している携帯電話、特にスマートフォンであると何の設定をしなくても自動的に接続する。FMラジオを選択することも可能だ。

本題に移ろう。ジェットヘルメット用のマイクはセルラーラインを購入すると、セットとして同梱されている。フルフェイス用もあり、それぞれのヘルメットで使い分けするのだが、ジェットヘルメット用のものは、マイクの固定方法がないため、フレキシブルパイプの中にコードを通し、自由に曲げ伸ばしできることを応用したもの。
Bというタグのついたほうがセットで入っているジェットヘルメット用とするマイク。フレキシブルパイプを使って曲げ伸ばし可能だが・・・下がプロサウンド用マイクという名称が付き、ジェットヘルメット(専用ではないと思う)でもスタイリッシュに使用できる新しいもの。両面テープ付きのマジックテープが同梱される
 

しかし、スタイルの点からすると完璧とは言いがたい。そこで発売されているのが、ジェットヘルメット用としてのマイクで、フレキシブルパイプを使わず、樹脂の板を曲げ、その先にマイクを取り付けた構造。

とりあえず昭栄のジェットヘルメット用ということだが、取り付けられればどのメーカー、どのタイプであってもかまわない。マイクは指向性が高く高性能であるため、使い勝手は良い。

プロサウンド用マイク(3200円)という名称で販売されており、フレキシブルパイプを使用したものではなく、カーブした樹脂プレートの先端にマイクが付いたもの。これをどのようにしてヘルメットに取り付けるかというと、とても簡単。

取り付けは、同梱されているマジックテープを使わなくても、軽量でステーが薄くまとまりがいいため、帽体とスポンジの間に挟みこむだけでいい
 
同梱されているマジックテープなど使用しなくても、内装スポンジとヘルメット帽体の間に押し込むだけ。軽量であるためこれで十分。ずれることもなく、また自由に好きな位置へマイクを持ってこれる。取り付けが心配なら同梱している、両面テープ付きのマジックテープを利用すればすむ。

取り付けたのは、友人関係に昭栄のベーシックなジェットヘルメットを持っている人間がいなかったので、取り付けが出来そうなシューベルトC3(ドイツ製で数年前までBMW指定になっていたもの)を使う。シールドと帽体部分が一体になった感じのもの。フルフェイスに見えるが、ジェットの変形と捕らえられる。

コレで完璧、マイクの位置がずれたりしないし、好きな位置に持ってこれる。性能は申し分ないようだ
 
これまでは、標準で同梱されていたジェットヘルメット用を使用していたが、いくらフレキシブルパイプといっても、取り付け部分がしっかりと出来ないため、走行中にズレルことが多かったという。それが解決され、更にマイクの特性がこれまでとは違うので、非常に使い勝手が良くなったということである。

 

2017年9月1日金曜日

写真を撮るとき、ファインダーを覗きながら両目を開けている必要性は何なのだろうか


ファインダーのないデジカメなら両目で液晶画面を見、どこに被写体を持ってこようか、どこにピントが合っているのかなど、気にしながらシャッターを押すだろうが(でも画面に映る被写体に視点が集中)、ファインダーがあるタイプで、ファインダーをのぞきながらシャッターを押す場合、片目をつぶってファインダーを覗くのは「写真を知らない、度素人がやること」という風潮があり、テレビのCFでも、此見よがしにファインダーを覗きながら両目を開けてシャッターを押すことを当然のように出している?????

こうやると、素晴らしい写真が取れるの?

そんなことは不可能と思う。というのも、人間は両目に写るものをそれぞれ別なものとして判断することは、いくら訓練しても出来ないからだ。動物では出来るものがある。カメレオンなどがそうだろう。

大切なのは、被写体(人、動物ばかりではなく風景も入る場合がある)の表情。それを的確に判断できなければ良い写真は撮れない。そして、そのためには健常者なら両目で被写体を観察する必要がある。なので、ファインダーを覗きながらでも、両目を開けて・・・なのだろうが、ファインダーを覗いて見えるものと、その反対側の目で見る状況は違う。

左右それぞれの目が、自由にピントが合い、視野も左右それぞれ自由に調整できるとすれば、ファインダーを覗きながら、その反対側の目も開いて、被写体を観察することは出来るが、無理だろう。

ファインダーで覗くほうは望遠状態。対するその反対の目は固定。これを左右両方しっかりと判断し理解して、その視界にある映像を分析しながら、どのタイミングが良いか、どちらがいいか決め、カメラを必要な方向へ変更するなど、到底無理な話。もちろん、望遠レンズを使い、クルマやバイクの走り(レースとは限らない)をアップで撮影する場合には、片目でファインダーを覗く。でも、全体の雰囲気や、全員の素晴らしい表情を狙うとなると、ファインダーで除いていたのでは無理という判断なのだ。

そこで、素晴らしい表情の写真を撮るときには、ファインダー(液晶でも同じ)を覗きながら、カメラのシャッターを半押ししてピントを固定。その状態からファインダーを覗くのをやめ、両目でしっかりと被写体の表情を観察し、これぞと思う瞬間にシャッターを切る。こうすればとても感じの良い写真が取れると判断して、それを実行している。

その経験をしたのは、十数年前のことだが、プロのカメラマンによる集合写真撮影で、そのプロは「こちらに目線をください」とか「もう少しうれしそうな表情をください」などと言って、シャッターを数十枚切っていた。

こちらは抑えの写真を撮っておこうと、片目を閉じてファインダーで構図を決め、シャッター半押しでピントを固定。ファインダーから覗くのを止め、そこにいる方々の表情の良くなる瞬間を狙う。集合している方々はカメラマンの言うことを聞いて、それに合わせているが、全員の表情が一致することはほとんどなく、一致してもシャッターチャンスはファインダーを覗いている限り無理。それはいくら両目で見ていても、被写体となる方々の表情の全てを観察することが不可能だからである。

ところが、こちらは両目の肉眼で観察しているので、そこに集合している方々の表情をしっかりと判断できる。つまり、一瞬の表情を見逃すことがない。なので、後日カメラマンから回ってきた写真と比べると、誰が見ても、抑えで撮った私のほうが良い。

集合写真ばかりではなく、一人の場合にも同様にしてシャッターチャンスを掴むと、この上なく素晴らしい、感情のこもった写真が撮れる。写真撮影を生業としている方でも、一人の写真を撮るときに、その方の素晴らしいしぐさや、表情がしっかりとわかるように、ファインダーを覗きながらシャッターを半押ししてピントを合わせたら、ファインダーから覗くのを止め、両目で確実に被写体を捉え、その表情を見極めながらシャッターを切ることで素晴らしい写真を撮影している。それは相手が人間ではなくペットでも同様だ。

そのように判断すると、セルフタイマーで撮影した写真の、気持ちの入っていない、そして味気なく情けない表情となってしまうのは、なんとなく納得できる。

立体的に被写体の状況を判断するには、両目で見る必要がある(目の不自由な人には申し訳ないが)。だからといって、片方は望遠、その反対は広角、という使い分けの中で、被写体の状況がわかることはない。無理だ。だからピントを合わせたら、そこでカメラをしっかりと固定し、気持ちが入ったときにシャッターを切ればいいのだ。

ま、どうでも良いが・・・この考え方を押し付けるつもりはない。でも、試しにやってみてはどうだろうか。デジカメなら直ぐその場で検証できるのだから。
 
以下の写真は、ファインダーを覗きながらシャッターを切ったものではない。モトクロスのスタート写真では、被写体が動き始めているので、少しピントがずれ始めている。縦位置で撮影したほうは、被写体が動いていないので、「いいなー」と感じる角度、高さで撮影したもの


 

2017年7月28日金曜日

自動車の車検時に行う光軸検査で、問題が出るようになり、検査ラインで時間のかかることが多くなった。何が悪いのだ


その原因は、複数のLEDヘッドライトを搭載するクルマが多くなり、そして、複数のLEDを採用したものであると、ハイビームではどこが中心であるかの判断がヘッドライトテスター(自動のコンピューター制御)では出来ないことから、なんとなくそれとわかるロービームなら、水平ラインから左に上がる場所を基準点とすればいいだろうと言うわけで、最近の車検ラインではロービームの光軸で判断するようになった。

ハイビームでのテストが出来るクルマのヘッドライトレンズをよく見ると、小さなでっぱりのようなものがレンズの中にある。これは、ライトのバルブと一直線上にあり、ここを基準としてハイビームの光軸を検査するようになっているのだ。その昔では、レンズカットなるものがあり(光の明るさが減衰してしまうが)、それによりバルブの中心とレンズは一体であることから光軸は求め易かった。

レンズカットの有るヘッドライトは、光軸調整でリフレクターとレンズは一体となっており、ヘッドライト全部を動かしての調整だが、最近流行のレンズカットがないものでは、ヘッドライトをハイビーム点灯させたとき、どこを目標に光軸を測定すればいいのか不明となるため、透明で小さな出っ張りをレンズ内部に作り、それとバルブからでる光を捉え、これを基準にハイビームの光軸を検査していた。

ところが、ハイビーム重視でヘッドライトを造っているわけだから、それを、いきなりロービームとなれば、基準となるヘッドライトのレンズマークはない。はて???

これが、問題を引き起こしている。全てのクルマがロービームで高軸(ハイビームでの重要性を求めるが・・・)が決まればいいが、そうはいかない。

ロービームでのテストに変わったことは知っているので、車検の前に近くのテスター屋さんで、ロービーム光軸調整を行ったのだが、ヘッドライト検査で不合格。

その不合格がでるまで、何回も検査し、更にハイビームでの検査にも切り替え、それも何回も行う。結果としては、ヘッドライト検査の時間は10分近くかかって、不合格判定。

再度テスター屋さんに出かけ、状況を話してロービームだけではなくハイビームでの光軸調整も行って、再検(検査ラインに入るところに何をテストするのか選ぶボタンがある)を行ったが、ロービームでは左側はOKであるが右側はダメ。

こうなると最初と同じで、ハイビームにして検査をやり直す。ここで、何とか合格。いや~検査で時間のかかること。どうりで隣の検査ラインも先に進まない訳だ。

これからどうすれば、この問題は解決するかであるが、いっそのこと複数のLEDを使用したものでない場合には、最初からハイビームでの検査でお願いすればいいのだ!!!バイクはハイビームなんだから。

2017年7月13日木曜日

以前にも同じようなことを書いたが、日本の道路交通法の「人は右・クルマは左」ということは、自転車を使う方が咄嗟のときに迷ってしまうのではないか、という話


道路交通法には、人は右・クルマは左という法規がある。クルマとは全ての車両を意味するから、当然自転車もその中に入る。

ところが、この法規が歩行者のほとんど、自転車の一部で守られていない。それは、道路の両側にある歩道を歩いてみればわかる、というより体験する。もちろん歩道の幅が広ければ気になるような状態にはならないのだが。

歩道の幅が1mぐらいのところでは自転車を乗り入れることは少なく、例え乗り入れていてもその方は気を使って走らせるので、それはそれで納得できるが、その場合、対向してくる歩行者のどちら側で擦れ違えばいいのか。自転車は左側を走る、ということが法律で決められているからと、歩行者の左側を走ってしまう。これ間違い・・・

では、歩行者はというと、本来は右側通行なのに左側を歩く方がほとんど。それを否締めたら、とてもいやな経験をしたので、それ以後、こちらから右側をしっかりと歩いて、先方から来た方も右側(つまり左側歩行)を歩いて、避ける気配がないときには、右下を向いてその方を無視するような行動を取ると、直前まで来たときにその方は避ける行動を取る。

自宅近くの駅前交差点では、右側にそこへのショートカットがある関係で、歩道の右側に歩行者が待つ。ここまではいいのだが、その後はひどい。右側に待つ方がほとんどだから、そのまま右側を渡り右側を歩くのかと思いきや、いきなりクロスして左側を団体行動的に歩く。

そういう私も、漠然と歩いているといつの間にか左側。ということは、人間の本性は左側を歩くことが正しいのかもしれない。これらのことが、自転車を走らせるときにも、精神的な影響として表に出てしまうのではないだろうか。そうなると、「人は左・クルマも左」、という法律にしたほうが瞬間の判断を間違わないで済むし、それによる事故も少なくなると思う。

更に自転車の走行レーンをしっかりと道路上にマークし、そこを走ってもらうことで事故の抑制を図る、という趣旨で最近はいたるところに、理解しにくい(決まったマークではないし、色も統一されていないので)マークが有るらしいのだが、果たしてそれは確実に守れる状況にあるのか、ということに行き着く。

そのマークしているところは、大型も走り、かつそれらのクルマは普通に自転車走行レーン上に駐停車する。そのときには、自転車が歩道上に回避できる(このような構造は見たことはないが)道路設計となっていれば問題は起きないが、そのような設計ではないとなると、交通量の多い中央側に飛び出して、これを避けることになる。

周りを常に注意してクルマを走らせる運転手は、自転車・その前方にクルマが止まっていれば、当然自分の走る側に出てくるな、という予想をして、何事もなかったかのようにアクセルを戻し、ブレーキペダルの上に足を乗せ、いつでも回避行動が起こせる状態を作るのだが、そうでない場合には事故が起きる。

日本の道路行政は、時代遅れになっていることは世界中が認めるところ。認めていないのは、東大卒のお役人?だけかもしれない。

海外旅行の経験は多くても、ツアーコンダクターが手配した運転手付でのクルマで移動したのでは何もわからない。現地でレンタカーを借りて、いろいろな道路を走ってみれば、如何に日本の道路行政がいい加減で、手前勝手に規制されているということに気が付くはず。ただし、いい加減な運転をすると、気が付かないかもしれないが・・・事故になるというリスクをしっかりと認識していれば、その事故を起こさない、或いは事故に結びつくような行動は何か、などにも行き着く。

でも、このような規制、規則を作る方は実際にそのような道路を自転車や自動車、バイクで何回も走ったことのない方で、机上論で決めているような感じがしている。例えばこのような話がある、会社勤めをしていたとき、大学院生たちが卒論のテーマとして、「日本の道路についての研究を・・・」で話を聞きたいと会社を尋ねてきた。

一通りの話が終わってから、その方たち(3人だったと思う)に、海外旅行の経験は?と聞くと「行ったとこはあります」という答え。それは、ツアーコンダクター同行ですか、という問いかけをすると、全員がツアコン同行で、個人旅行ではないという。

普通に外国を経験するのなら、ツアコン同行でもいいが、日本と違う環境をしっかりと経験するには、やはり個人旅行だから、ぜひ在学中に個人旅行を経験してください。それによる内容は今後とてもためになると思います、と締めくくった。

2017年7月5日水曜日

高齢者の自動車事故が多いから、高齢者には各種自動装置が付いたクルマ限定で運転を許可しよう・・・という話が出ているが


警察庁の有識者会議の中で、高齢者の事故に対する対策として、自動ブレーキやレーンキープなどの付いたものでなければ運転できないようにしようか、という話が出ているようだが、果たしてそれで事故は減少するのか?

自動ブレーキが付いていれば、確実に停止できる、という話は誰が出したのか。私が自動車メーカーの開発者に聴いた話では、「この自動ブレーキシステムやその他の自動装置は、あくまでも補助的に作動するもので、絶対ではありません」。ということ。

それは当然だろうと思う。絶対に壊れない装置なってないし、誤作動やシステムエラーだって発生する。運悪く、このようなトラブルを抱えているときに、タイミングよく事故が起きる状況になったときには、そのまま事故となる。

例えばABSやエアバッグ、エンジンシステムなどが正しく作動しているかの判断が出来るように、システムチェックランプが装備されている。このようなチェック装備があるということは、その安全装備がトラブルを起こすことがあり、そのトラブルがあったときには、ランプを点灯させて知らせる必要があるからだ。

つまり、かなり歴史のある安全装置でも、トラブルを起こすことはあり、それに対する備えが必要ということ。なので、自動ブレーキやレーンキープなどの装備も同じ。このあたりが確立していないように感じる。

このようなことは警察庁の方やお集まりの有識者は考えなかったのだろうか。たぶん、自動車メーカーもそのことに関しては、「自動装置を絶対と思わないでください」というのではないのかな。

高齢者事故で多いのは、ブレーキとアクセルの踏み間違いであるという。だったら、左足で(ブレーキペダルに足が届かないクルマもあるが)のブレーキペダル操作がいい。

左足で踏めば、左足で触るものはブレーキペダルしかないので、踏み間違いなど発生しない。

自動車教習場での実技教習では、AT限定免許であるなら、左足ブレーキ教習をすべきだと、常日頃から思っている。

ただし、これを行うには教習所の問題ではなく、運転免許を管轄する警察庁の頭を変えなければ話が先に進まない。とにかく、ブレーキは右足で踏むのである。左足などもってのほか、ということが、まかり通っているからだ。

また、「左足でブレーキ操作を行うとブレーキペダルの上に足を乗せたまま走る方がいて、ブレーキランプが点灯しており、後方を走ると危険を感じる」、という話だが、それは、リヤフォグを点灯させたまま(使い方が間違っている)という場合もある。左足がブレーキペダルの上に載って、ブレーキランプが点灯しいることによるトラブルを事前に防止するには、室内に小さなLEDを取り付け、ブレーキペダルが踏まれていることを、ドライバーに知らせるようにすれば事は済むと思う。

そして、気になることは、例えば自動ブレーキ装備車であると、運転中でも何かあればクルマが的確にブレーキを掛けてくれる、という気持ちが大きくなり、頼り切ってしまうことから、ドライバーのブレーキ操作がおろそかになり、ますます事故が増えると思うのだが。今のところ、自動装置はあくまでも運転の補助であると思うので、自動運転車両が普及すれば、それは技術力の成果であろうから、マシントラブルによる事故は起きない???

2017年5月22日月曜日

全てのバッテリー(乾電池も)に言えること


電層ごとに違う性能が問題を引き起こす

性能差がないように造りたいのは山々だが、人工的に造るものは、どうしても容量、電圧、内部抵抗に差が出来る。

この差があると、直列に繋いで電圧を高くする場合(EVやハイブリッド用として使うとなると当然こうなる)、電気的な負荷を与えた瞬間に、元気な電層から電圧の上がっていない電層に充電が始まる。

モーターを回すことが目的なのに、隣のバッテリーに充電したのでは、本来持っている性能が発揮できなくて当然。このようなことが起きるため、EVを造るあるメーカーでは、充電後に各バッテリーの電圧を計測し、他のものより高い場合には放電(パージ、ショート)させ、全体のバランスを取るという。

その方がバッテリーの能力を発揮できるというが、それにしてももったいない話である。

全てのバッテリー(普通の鉛バッテリーも乾電池も)で目的とすること、それは公差が出てしまうことを、いかに小さく、そして、それがないようにするかである。しかし、いくら研究・開発が進んでも、近い将来では、なしえない状態にあるという。

EVの走行距離アップで研究目標となっているのが、バッテリーセルの性能合わせで、それがなかなか達成できない。

人が人工的に作り出すものは、必ず100%同じにはならないのは、

バッテリーも同様で、それゆえ、EVに現在使用しているリチウムイオンバッテリーやチタン酸リチウム負極(SCiBは、ひとつのセルでの電圧を高める研究が進んでいる。

極端な話が、ひとつのセルだけで300Vや600Vのバッテリーが出来れば、公差なんて関係なくなるのだが・・・

数十年前にこんな話を聞いた。それはビデオカメラにニッカドバッテリーが使われていたころで、TV局でも同様に使用。

ただし、TV局に販売されるニッカドバッテリーは、公差が非常に小さなもので、製造メーカーは使用中の電圧に差が出ないものを寄せ集めた。つまり、完成したニッカドバッテリーをそのままTV局へ納入するのではなく、一度負荷をかける状態で使用し、その途中での電圧降下状態を計測。出来るだけ降下率の同じものをまとめるだけではなく、降下の少ないものを選んだ。

では巷に出ていたニッカドバッテリーは、というと、これらはプロ仕様の中で端にも棒にも引っかからないジャンク品、といっても過言ではない内容のものだった。当然モーターラジコンなどでもプロ仕様を手に入れた人が勝ってしまうのは明白。「そーかー。それでオレはあいつに勝てなかったのか~」なんていう昔を思い出す人も要るだろう。

このようにして優れたものだけを集めてTV局へ持ち込まれたわけだが、使用時間が来ると処分される。

あるテレビ局の関係者は、その状態の処分ニッカドバッテリーを分解し、自分が使用するビデオに合うように組み直し、使用する。その結果、なんと指定バッテリーを購入したときより数倍長持ちした、というのである。

これ、当然で納得

2017年5月17日水曜日

ホンダNC700Xのコーナーを曲がるときに癖は、タイヤの変更によってある程度解決できるようだ


NC700Xを最初に試乗したとき、フロントタイヤがパンクしているのではないか、と感じさせるほどの巻き込みが発生していた。これは、特性という範疇を超えた欠点であるという捕らえ方をした。その結論を導き出す背景には、これまでこんなにひどい巻き込み現象が発生するバイクに乗ったことがないからである。

とにかくその癖は恐ろしく強いもので、街中でも速度に関係なく巻き込み(強い切れ込み)が発生する。というわけで疲労の発生がひどい。

しかも、全ての角(交差点も)、コーナーを走り抜けるとき、ライディングスタイルをツーリングで楽なリーンウイズではなく、レース場でやる、ハングオフ(半尻落しで、内側の膝を開き、更にハンドルを突っ張らず、肩からコーナーに入っていくような感じ)での走行は、年寄りばかりではなく若者だって楽しくないばかりか、疲労も蓄積する。

そこで、750にモデルチェンジされたNC750Xに採用されていた、ピレリのスコーピオントレイルというタイヤにチェンジ。値段が高価なのとどのような評価になるか心配だったから、フロントだけを購入して交換。

 
純正装着のBSから手前のピレリスコーピオントレイルに交換して、走行性に違いを感じていたが、その磨耗の激しいこと、それに磨耗することでハンドルの感触に大きな変化が出てきた
 

確かにコーナーでの巻き込み現象は低減していて、ニブリング現象も弱くなったので、すり抜けでヒヤリとすることは少なく、ツーリングでの疲労もこれまでよりはるかに少ない。

しかし、タイヤ交換して4000キロぐらい走行するころから、なんとなくフロントが粘っこく反応する。もちろん、純正装着タイヤのBSとは違う感触で、タイトな上りのコーナー(地下駐車場からでるような場合)でも特に気になる表情は見せないのだが、どことなくハンドルが粘っこい割りに落ち着かない。

また、タイヤのトレッドを監視していると、磨耗が早いようで8000キロでスリップサインが出てきてしまった。スコーピオントレイルを装着してから、磨耗が激しいという書き込みは見ていたが、まさかこれほどとは思わなかった。ま、これも経験だから仕方がないか・・・


スリップサインが出てしまったピレリ。そこで、車検ついでに早々と購入していたミシュランにチェンジ。ハンドルの感触ばかりではなく、非常に素直な感じを受ける。コレがどこまで続くかは数ヶ月先でないとわからないが・・・
 そのようなことも計算していたので、次に装着するタイヤはミシュランのパイロッドロード2。当時はロード3なども発売されていたが、値段が高いので、ロード2を選んだ。何がどう違うのかは知らないが、ある方の話だと「ロード2のほうが走行性がいい」というのである。確かにその方のバイクにはロード2が装着されていた。

そして、ピレリのスコーピオントレイルからミシュランのパイロットロード2に交換すると、その違いがハッキリと現れた。

何が違うのかというと、ハンドルが軽いのである。徐行状態での粘っこさはなく、スムーズそのもの。それはスコーピオントレイルを履いたときに感じたものとは完全に違って、タイヤが細くなったような感触なのだ。

交換してから街乗りしかやっていないので、総合評価は出来ないが、そのうちツーリングに出かけるので、直ぐにわかるだろう。

コーナリング性能が著しく劣ることはないだろう。また、サーキット走行となれば、当然ライディングスタイルは違うので、判断基準も変わるから、それは何ともいえない。

でも、何でこれほど顕著なハンドリングの違いがでるのだろうか。タイヤのパターンではなく構造が問題なのだろう。それを示すかのように、最近のNC750には、またBSブランドのタイヤが純正装着されている。ということは、恐らくホンダ側からBSに対して、タイヤ構造の見直し要求が出て、それに合わせて製造しなおしたとも言えそうだ。

タイヤの開発製造で一番コストのかかる部分はトレッドパターンに関するもので、構造(断面)ではないからだ。