研究開発に見た遠回りの結論にあきれる -水素エンジンと点火装置-


2013年4月29日月曜日

首相のクルマが追突事故 それを回避できたのでは

先日、阿部首相が乗る車列が首都高の代々木料金所で追突事故を起こしたと言う。

運転手のミスとしては、ETCカードの装着忘れ。それと、たとえバーが開かなかったとしても、それを突き破らなかったことの2点。

そして、いつも言うことだが、AT車に乗る場合には、左足も有効に使ったほうがいい。

つまり、左足でのブレーキ操作ができていれば、少なくても5台まとめての追突は避けられたはず。

ブレーキ操作が必要になるであろうと言う予測ができれば、その時点でブレーキペダルには足がかかっており、緊急状態が発生したときには、間髪をいれずブレーキペダルを踏める。そのためのブレーキオーバーライド制御(ブレーキ優先)なのだから。

アクセルペダルを受け持っている右足でブレーキペダルを踏む場合、どうしても時間差が生じるので、その分進み、車間を十分にとっていなければ、追突して当然だ。

2013年4月24日水曜日

試乗会で見つけた、とんでもないクルマ達 その①

だいぶ前の話だから、ここいらで暴露してもいいだろうと判断して、自動車メーカーにとっては耳の痛い話しをしよう。

そのとしてはH社の2.0と2.5リッターのI

何が問題だったかと言うと、直進性にである。これは試乗会でのことで、高速道路を走行中に100mほど走ると1~2mほど右へずれる症状。

ただし、そのときには「まさか」と言うこともあり、私の運転センサーがダメになってしまったのか、と言う結論を出した。

開発者との話は、TAのシフトゲート形状に終始し、高速直進性には行き着かなかった。

しかし、試乗会後2ヶ月ほどしたときに、フリーのライターが、試乗会で乗ったクルマではない2.0リッターモデルを借用してきた。そして、そのクルマに乗ると、なんと試乗会での出来事を思い出させた。右に行ってしまう現象だ。

広報部に親しい方がいて、クルマの運転にも精通していたので、その方に全ての同型車で走行を確認してもらうと、なんと「ここにあるIは全部、右に行ってしまいます」、と言う返事が返ってきた。

そこで、そのような問題を集めて、改良点を導き出すような組織にいる方に、車種と症状を告げ、何が問題だったのか、調べてもらうと、なんと、フロントサスペンションを取り付けるブラケットを位置決めするジグに狂いがあり、アライメント不良(経験からすると、おそらく右のキャスター角不足)となっていたと言うのだ。

フロントはトーしか調整ができないH社のクルマでは、当然ほかのキャスターやキャンバーなどをチェックするシステムはないわけで、普通に組み立てラインを流れていた。

私の情報から組み立てラインを停止し、修正が行われたのは当然だが、何故このようなことが発生したのか聞いてみると「当時はバブル期真っ盛りで、開発責任者が最終チェックをする暇もなく、そのまま出荷していた」というのだが、果たして、開発責任者が最終試乗しても、この問題点を発見できたか、大いに疑問である。

2013年4月16日火曜日

今年のパイクスピークに日本からサイドカーで参戦しようとするチームが救いを求めている

パイクスピークとは、パイクスピーク・インターナショナル・ヒルクライムのことで、アメリカのコロラド州で毎年開催される。

このパイクスピークに、日本からレーシングサイドカーでチャレンジしようとするのが、イギリス・マン島TTレースにも出場経験のある「Rising Sun Racing」

ドライバーは渡辺正人さん、パッセンジャーは安田武司さん、メカニック兼サブパッセンジャーは大関政広さん。以上の3名だが、ここのところの円安で、資金不足となり、悲鳴を上げている。

どなたかスポンサーとなる人、企業の方はいませんか、と言うことで動き出しているのだ。

ちなみに、今年(2013年)のパイクスピークは6月15日から30日までだ。

参加の許可はすでに得ており、後は渡米するのみ・・・

左がドライバーの渡辺さん、右はパッセンジャーの安田さん


問い合わせ先は、048-533-3169㈲渡測内Rising Sun Racing
E-mail:watanabe@risingsun-racing.com

2013年4月6日土曜日

トヨタはディーラーメカニックを100%信用していないから、いいクルマ造りになっていたはずだが

トヨタのクルマをいじっているとわかること、それは他のメーカーのクルマに対して、日常メンテナンスを含めた分解・整備が非常にやりやすいのである。

あるクルマなどは、エアクリーナーの交換が僅か数十秒で完了する。工具も必要なく、組み付けミスも出ない。ケースに書いてある操作をするだけで、初めての人でもパーフェクトに交換できる。

何故このような考え方にこだわるのか、それは、トヨタに限らずメカニックにはヒューマンエラーが多く発生するからである。

「ここまでは一般オーナーがやれる部分、ここから先はメカニック」という線引きもしていない。いくらメカニックであっても、気が付かない間違いを起こすからである。しかも、その間違いが自分のものとして返ってこない(フロントで処理されるだけ)。そこに大きな組織としての問題も潜む。街の修理工場は直接お客からの苦情がメカニックに届くので、優秀な人材の育つ土壌があるが。

このヒューマンエラーについては、実際にどのような結果となっているか、追跡調査も行っていた。


そのやり方とは・・・例えば完全にディーラーでメンテナンス管理されたクルマが、下取りとしてメンテをしていたディーラーに入ったとき、ポンコツにされる状態まで使い込んでいたり、あるいは事故車であったりした場合、走行距離、使用年数の多いものを研究所に運び込ませ、整備記録簿に記載されている事柄が正しく行われていたかどうかのデーターを集めたのである。もちろん、全国各地から、出来るだけ数多くを集めたのは言うまでもない。

当然、検証に使われたクルマには、メンテナンスをしたことにより発生している問題点が数多く発見できた。それにより、メカニックが陥りやすい構造など、出来るだけ排除する設計を順次取り入れて、現在に至っている。

前記のエアクリーナーがそうであるし、補修部品の段階でも変更が見られる。それは、ブレーキホースとディスクキャリパーの接続部分に使われるガスケット。このガスケットは、片側を入れ忘れないよう、2枚のガスケットがコの字形の一体構造に変更された。2枚バラバラのワッシャではないので、紛失もしにくいし使用してあることが一目瞭然である。

このように徹底したサービス優先のクルマ造りが、いつしか利益優先のクルマ造りに変わった。それが今、問題を引き起こし表面に出てきたのではないかと思う。

2013年3月6日水曜日

POPヨシムラ ゴッドハンドの真実

POPヨシムラが、ゴッドハンドの持ち主だ、と言われるようになった所以は


それは、POPヨシムラ氏が手仕上げしたカムを取り付けたバイクの性能と、そのカムをベースに親カムを造り、量産したカムを取り付けたバイクでの性能に、明らかな差が出ていたからだ。

POPヨシムラ氏を知らない方は、他のサイトで調べてください。ここで経歴を述べていると、文章が長くなりすぎますので割愛します。

POPヨシムラ氏(以後ポップ)は、言わずと知れたバイク(4輪にも手をつけたが)チューニング会の大御所。

そのポップがチューニングしたエンジンは、素晴らしいものばかりだったのは言うまでもない。

私自身はポップと個人的な知り合いでもあった。ただし最初はバイク誌「モーターサイクリスト」の編集記者としての仕事から、個人的な付き合いに発展したのだが・・・

長い間ポップは、バルブタイミングにこだわり、開発では独自にカムシャフトを設計し、手作業で造り出していた。今のような工作機械がない時代であるから、カムを造るとなったら大仕事。

量産する場合には「親カム」という大きなマスターカムを作って、それを研磨機で使えばいくらでも造れるのだが、その親カムを生むためのベースとなるカムを手作業で造ろうというのだから、これは並大抵のことではない。

もちろん最初の荒削りは手動の工作機械を使うが、大切な仕上げはオイルストーンを使う手仕上げで、これまでの感と手で触れるカム面の感触だけが頼りになる。

納得の出来るカムが出来れば、直ぐにバイクへ組み込み富士スピードウエイで走行テスト。十分な性能を確信した状態から量産用のマスターカムを造り、これを使ってカムの研磨をする。

開発で仕上げたベースカムから造る親カムであるから、当然性能は同じとなるはずだが、自分達のところで走らせても、手仕上げベースカムのような性能は出ない。

何故なのだろうか?


はゴッドハンドだと言う噂が広まってしまったのだが、その不思議なことも、疑問に思っていると、あるときいきなり解決する。
 ポップから話だけは聞いていたが、その後このことは頭から離れず、カムを見るたびにポップの仕上げたカムと量産は何故性能が違うのか、不思議儀思っていると、何時しかチューニング関係者の間からはPOPヨシムラ

ジャンプカムと言うのが答えだ


十数年後、当時のグループAと言うカテゴリーで、ラリーへ参加している三菱自動車の岡崎研究所を尋ね、エンジンのチューニング内容を取材しているときに「ジャンプカムで高回転時のバルブ開閉量を多くしています」、と言う答えが返ってきた。

何ですか「ジャンプカムって」と言う問に対して「吸気カムのリフトの途中に、小さな山を設けることです。低回転では、そのカム山の形に添ってバルブは押し開かれますが、回転が高くなると、いくら小さな山でも、その山で弾き飛ばされる形となりますから、バルブの開く量がそこから大きくなり、繋がるカム山に当たるまでの間が、バルブの開口面積の増大となりトルクが増えます」というのである。

ここで、これまでの疑問が解けた。ポップの手仕上げカムも、このジャンプカム状態になっていたこのだ。

 左から普通のカム、三菱が使っていたジャンプカム(赤く塗ってあるところがジャンプ台)、右が、ポップ吉村氏が手仕上げして作ったチューニングカムの表面を誇張したもの(これも赤く塗って)。顕微鏡精度からすると、このように凸凹となるわけで、高速回転になれば僅かな凸凹であっても、ロッカーアームを跳ね飛ばすことによりバルブの開閉量が増え、バルブタイミングも違ってくる。バルブリフト量は増えるのだが、そのときピストンは既に下がっているためバルブが当たることはない

2013年2月25日月曜日

地域起こしに活躍するバイクとその仲間たち

東京近郊地域でも、若者たちが家を出て、跡継ぎが少なくなり、過疎化している農業地域は多い。

少しでも若者たちを呼び寄せ、活性化を図ることは重要なテーマである。それでないと、そのような地域は、いずれ住民がいなくなり、ゴーストタウンと化してしまう。

そんな中で、つくばみらい市の狸穴地区では、個人の持ち物である山林を利用し、オフロードバイクの走行場所を造っている。

その走行場所を管理運営するのはウイリー松浦
ここへアクセスすれば、走公会の予定などのページがある
前方に見える山林の中にオフロードバイクの走行コースがある。初心者用とベテラン用のコースに分かれているので、走りやすい。バイクメーカーも注目するコースと運営方法だ

町興し、地域おこしでバイクの力を使うことが多くなってきた。そのいい例は埼玉県の小鹿野町である。

小鹿野町では、町を上げて“バイク集まれ”をスローガンとし、食堂などのお店を経営する方々は、ツーリング途中で立ち寄ってくれたライダーをもてなすため、無料でコーヒーやデザートを振舞うなど、積極的にバイク乗りが居心地のよい環境を作っている。このような扱われ方をされると、人間と言うものは、不思議に親近感が沸いて、小鹿野町の中を速度超過で走る気持ちがなくなる。当然交通事故も減少した。

つくばみらい市の狸穴地区にあるオフロードバイク走行場所でも、地域の皆さんから支援を受け、平日はもとより休日ともなると数十人が集まり、楽しくバイクで走り回っている。
坂を上っていくとオフロードバイクのコースがある。既に多くのライダーとファミリーが走行を楽しんでいる。騒音も小さく側で話が出来ない状態はない。トイレや水(井戸だがポンプ付き)なども完備。女性用には更衣室も用意されている

勿論、排気騒音には特別気を使い、管轄の警察署も認める大きさに規制して、住民に騒音公害を与えない配慮は最優先。

そこに集うバイク乗り達は、平日はバイクの好きな仲間だけで来るのだが、休日ともなると家族連れがほとんどで、自ずと走行会はそこに居る子供が主役になり、同じコースを走行する場合でも、優しく見守るような配慮があちこちで見られる。実にほほえましい限りである。
実に楽しそうに、そして安全に良い汗をかいている。そろそろ昼休み・・・

また、昼ごろになると、近くの農家の方が収穫したばかりの野菜や、卵、漬物などを持っての販売に訪れる。
日曜日限定だが、近くの農家の方が採れたての野菜や卵などを販売にやってくる
見てコレ、軽バンの後ろには行列が、早くしないと売り切れ御免だ 

あっという間に人垣が出来、男女を問わず欲しいものを買い求める。勿論若い奥様達もバイクライダーとして、ご主人や子供さん達と楽しんでいるので、当然、本日の夕食のおかずは、狸穴地区で収穫した野菜と卵が主役だろう。

いあや~実に素晴らしい光景を目にした。


2013年2月10日日曜日

ホンダエコノパワー“ホンダエコマイレッジチャレンジ2012第32回全国大会”で見た問題を取り上げる

30年以上に渡り、参加したり、取材したり、運営事務局にアドバイスしたりしていると、普通の人には見えないものが見えてくる。今回は、競技の詳細ではなく、気がついたものについて書いてみたいと思う。

「用意」“ドン”のレースではない。だとするとライバルは隣のマシンではないはず

 

長年会場に顔を出していると、この燃費競技会は他のイベントと大きく違うことに気がつく。燃費競技会は、隣のマシンがライバルではないと言うこと。ライバルは、人間が住んでいるこの地球の環境(引力や大気など)なの。地球上の環境からどれひとつを取り去っても、燃費競技会は成立しない
エコマイレッジと言うのだから、参加者が持ち込む発電機にも触媒を付けさせるべき(カセットガスボンベを使うものは除いて)。私は自身が持っている発電機は、十年以上前から触媒を取り付けて使用している

そして、この偉大な地球環境に、ドライバーひとりが立ち向かっても、納得のいく結果が出ないことがあ。それは、マシンの造り方、走らせ方に不備が出た場合で、それを可能な限りオフィシャルやプレス(実力があれば)がアドバイスや、手を貸してやること(積極的に手を出すのではなく、道具を貸してやったり、カウルの脱着を手伝う、供回りするネジを押さえてやるなど)で、何とかそのドライバーとマシンをゴールへ導いてもいいはず。トラブルを起こしているマシンが、入賞する可能性はないし、それよりも、何とかゴール出来たと言うことで、次のマシン製作に励みが付くのではないかと思。ライバルは隣のマシンと思っていると、このような優しい考え方は出ないだろうが、それでいいとは思わない。

レギュレーション違反と言うが


2012年の最高記録は、水曜クラブが出した3242.784km/L(ガソリンの消費重量から計算する)だったが、それは素晴らしい記録として、別なことに集中したい。
 
毎回、前日の車検、練習走行から現場に入っている。今年、最初に目に入ったのは、市販車クラスへの出場バイク。「ホイールが・・・」で出場は認めるが、記録は出さないと言う。

何でもめているのか、詳細を聞いてみると「標準の鉄リムからアルミリムへ変更しているので規則違反」と言うのである。
ホイールを標準の鉄からアルミに変更していると言うことで、車検を不合格にされたマシンとチーム。レギュレーションからすると、フェンダーを切断して全長を変えること違反だが、そのようなマシンは堂々と合格している。これはおかしい
ところが、車両規則を見てみると、原則として、認定時の型式(市販車の状態)を変えてはならない。本項に記載した変更のみ認める。とあるのだが、市販車の状態を変えてはならない、と言いながら、リヤフェンダーの取り外しは可能と言う。バイクによるのだが、切断しないと取り外せないものや(スーパーカブ)、取り外すことで全長が短くなり(スーパーカブ)、認定時の型式から外れるものもある。

取り外しとは、ボルト&ナットなどで組み合わされているものの脱着可能な部分のことで、スポット溶接されているような部分の取り外しは、切断と言うのだが、これをどう判断するのだろうか。2013年以降の規則に手が加えられなかったとしたら、非常にチグハグで、車検委員の判断で決まるとしたら、とんでもないことである。
これがレギュレーション原文。これに従えば、リム交換(サイズはダメ)はOKのはずで、リヤフェンダーを切断したスーパーカブは違反と言うことになるのだが、それがまるで逆に解釈されたのにはあきれる
であるのに、認定時の型式から外れることのないリムの材質変更を、とやかく言うのはおかしい、と言うクレームを私から出した。まして、昨年はこの状態で出場していたと言うのだから。

競技委員長を交えて、擦った揉んだを30分ほど繰り返したが、競技規則の不備は認めるものの(来年は正しく書き換える?)、参加車両はリムの変更を余儀なくされた。振り回された参加者がかわいそうである。
 

競技進行時間の考え方


一般的なレースの考え方を適用すると、少しでも集合時間に遅れたチームは強制的に排除。つまりリタイヤさせられる。

これを適用しようと言うのはいかがなものかと思う。つまり、手作りマシンであり、素人が製作するのだから、直前トラブルがあってもそれは仕方がない。

ライバルが隣のマシンでないということがオフィシャルの頭に入っていれば、少しぐらいの集合時間遅れは「早く集合してね、・・・」で済ませるべき。僅かな時間を気にして、いい加減な状態で出場し、事故を起こせば元も子もない。
参加集合エリアへの時間は各クラスごとに決められていて、進行をスムーズにしているのだが、自作のマシンでは、時として突然のトラブルが発生する。当然集合時間には間に合わない場合もあるが、それは臨機応変に対応すべき。いきなり強制的なリタイヤは問題。ひどい場合には走行持ち時間と相殺すればいいのではないかと思う
せめて、集合時間に遅れた分を(トランスポンダーを装備しているので、集合エリアに入った時間は分かる)、走行時間の39分20秒11からマイナスする(2乗り、市販車クラスは16分29秒67)、と言う処置などはどうだろうか、と言うことを、の場を管理するオフィシャルに提案しておいたが、どうなることやら。

相変わらずブレーキ不良で車検を通らないマシンが多かった


毎度のことなのだが、ブレーキ性能不足で、車検に合格しないマシンが多い。ブレーキに対するシステムの不備、構造の理解度不足などがほとんどで、これを解消してやることによって、合格する。

今年も(毎年だが)ある高校のマシンに口出し、手出し(工具は握らないが)して、何とかブレーキのテストを合格させたら、そこにいた先生が「またお世話になりました」と言うのだ???

実は、昨年も同様にアドバイスをして、車検を合格させたらしい。その先生は、機械いじりがダメ。昨年とは違うマシンなので、理由を尋ねると、別の高校に移動されたとか。いや~まいりました。

と言うわけで、何か方策を講じてブレーキが効くような状態にしたいと思うのだ。ピット・パドックにそれなりの場所と道具を整えれば、ある程度解決できる目星はある。松脂スプレーなどと言うものが昔存在したが、今でもあればそれは有効に使えそうだ。
ブレーキ不合格で、整備に入るマシンでパドックは満員御礼状態。ここで有効なアドバイスが出来る人員を配置すべき。適当にごまかして合格させることも出来るので、事故を想定すると、しっかり管理できる状態が好ましい
ブレーキ性能不足のマシンは、大半のリムがキラキラ・つるつる状態だからだ。リムを回転ヤスリで研磨すると言うのも有効だろう。それにはその工具などを、オフィシャル側で用意しなければいけないが。

車検時の大きなミスが発覚


これは土曜日の練習走行、スタート前燃料微調整エリアでのこと。
 
あるマシンからエンジンオイルが漏れている。エンジンを始動すると、クランクケースからダラダラと垂れる。
 
レギュレーションでは、オイルが垂れても撒き散らさないよう、オイル受け(容量は規定がない)をエンジン下に装備するように義務付けされているのだが。

レギュレーションに従ってオイル受けを装備していれば、オイル漏れを発見できなかった可能性もあるが、それより以前の問題として、オイル受けが装備されていないマシンに、車検の合格ステッカーが貼られてしまったことに問題がある。

では、車検エリアで、それらを確認する場所に、人員不足があったのかというと、そんなことはなく、昨年以上に人を増やして対応していた。
オイル漏れ、ガソリン漏れは各所に見られる。ホースのクリップにタイラップはダメである。しっかりと全周を締め付けることが出来ない構造だからだ。何本締めてもダメ(ホース抜け防止には役立つが)。細いステンレスの針金を2周巻いて締めるか、或いは純正部品のホースバンドを使用するように指導しなければ、これも事故につながる
このようなことが出てしまうのは、人間として自然のことであるが、こと安全に関する項目は、出場者に配られる車検チェック表だけではなく、オフィシャルが再度、特別にチェックする機会と、細かな項目を設けるべきである。

何故、危険を知らせる旗振りの人数が足らないのか

 

競技が始まると、グランドスタンド前のストレートに、旗振りがいない。レースで言うところのポストになるのだが、停止車両などが出た場合、後続のドライバーに黄旗を振ってそれを知らせる役目をする。
旗振りのオフィシャルが何処にも見えない。かろうじてゴールライン近くに数人。重要なのは、直線部分のコンクリートウォール側。せめて200m置きに二人の旗振りが必要。以前は十分に配置されていたのだが
当然止まるマシンは出るわけで、それに対してどうするのか、事故が誘発されないよう、少しハラハラしながら見ていると(側にオフィシャルがいれば注意を喚起できるが、それは出来なかった)かなり遠くの、ゴールラインから、ノコノコ小走りで歩いてきた。

旗振りオフィシャルの人数が足らないようだが、車検のところには多人数がいたはず。そして、車検はほとんど終了している状態であるのだから、人は余っている。この人員を何故旗振りに回さないのだろうか。事故が起きてからでは遅いと思う。

これ、このような状況。ストップしたマシンに対して、後続ドライバーへ黄旗の合図がない。近くはスタートラインで、そこには旗振りがいるはずなのだが、無視しているのか、気がつかないのか、事故の心配が募る